【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第53回イカすアキバ天国』 | ヒトデ大石のなんとなくレポート置場

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2011年8月「ヒトデ大石のどんなブログにしようか検討中。」からタイトル変更。
ライブイベント、舞台観劇のレポートを中心に書いていこうというブログ。
以前はmixiが主戦場だったけど、今はこっちが主戦場(笑)

【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第53回イカすアキバ天国』@池袋mono
 
※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。

一年というのは早いもので、残りも一ヶ月足らずとなりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。

東高円寺での「代替開催」で始まった9年目のシーズン。
上半期を東高円寺で過ごし、そして夏から移転先、池袋monoでの開催という流れになりました。
慌ただしい一年でしたが、5月にはイベントも50回の記念を迎え、一つの金字塔を打ち立てたと思います。

……そんな訳で色々あった2016年のAnBぷれみあむぅも、今年ラストの開催を迎えました。

会場はもうすっかりお馴染みとなった池袋mono。
果たして、どのような戦いが繰り広げられたのでしょうか……。

世間の荒波に揉まれた9年目のシーズンも大詰め。
2016年最後のアキ天で、来年早々、夜への切符を掴み取るのは果たして誰か……。

主宰、夜の経験者、久々な方などなど……バラエティに富んだメンバー同士の一戦「第53回イカすアキバ天国」の模様をレポート致します!

●開演前

ありのままを書いてしまうなら、開演するまで本当にどうしようと思った(汗)

開場した時点で客層の数は一桁だった。
いつもに増して少ないような……そんな状況だった。

映像に映し出されるアミダくじの映像や、諸注意の映像を流れている間も人は増えず……。
もしかして今年最後にして、最低の集客数で行われてしまうのではないか!?

そんな不安をよそに、OP映像は派手に始まり、最後は爆発音と共に燃え尽きた……。
そしてステージの上に立っていたのは……。

●OPアクト

登場したのは皆様ご存知、神戸忍。
このイベントでも「三代目シルバーコレクター」として数々の名勝負を繰り広げてきた。
9月まで「ぢゃ☆ベストテン」でも、異色ユニット・Bevitrice e Golosoの一員として、その姿を拝見していた方も多いだろう。

そんな彼女も前回「第52回イカすアキバ天国」で、きょんびぃというユニットでOP&EDアクトを務めている。
本来もそのきょんびぃでの出演……のはずだった。
しかし……そのきょんびぃの相方・ひびぃがインフルエンザにかかってしまいこの日は欠席。

急遽、彼女一人でのOPアクトとなった。
そんな彼女が歌ったのは……「時には昔の話を」(加藤登紀子)

映画「紅の豚」の主題歌と言えば、ピンとくる方も多いでしょう。
いい歌です。とてもいい歌です。
彼女も切々と歌い上げ、聴かせてくれます。
……でもバラードです(汗)

OPアクトからしんみり聴き入る客層の皆様……なんだろう、この始まっていないのにED感(爆)
(実際「紅の豚」でもEDの主題歌として採用されています)
神戸としては歌詞の一部から、伝えたい事があったとの事で、この選曲だそうです。

……こうして終始、しんみりしたムードだったOPアクト。
そして最後に神戸忍は言うのです……。

「皆~、盛り上がっていこうぜー!」

……いや、無理!(笑)
最後は神戸の力技で終わらせた感がありますが、このOPアクトの間にどうやら客の数も増え、気が付けばだいたいいつもの昼と同じくらいの人数まで増えていました。
(逆にそれに気づかせなかった、神戸忍が実はすごかったという事にもなる)

こうしてしんみりしたOPアクトの後、司会のFICE登場。
諸々、諸注意を経て、いよいよイベントは始まります!

トップバッターに登場するのは、今回で2回目の挑戦となるこの人!

●本編

・1番手:みでぃ(出場:2回目)
昼には刺激が強すぎる女、みでぃ。
2回目のアキ天出場となりました。
最初、マイクの設置でトラブルがあったようですが、ステージをスタート。
まず最初に彼女はダンスを踊り始めた。
明るいきらびやかな緑色のビキニ調の衣装……という、セクシー路線を売りにする彼女らしい艶やかな衣装である。
そう……彼女が躍ったのはベリーダンス。
今回が出場2回目になるみでぃ。
前回が右も左も分からない状況からは、イベントの勝手が分かった模様で、前回よりは色々考えて臨もうとしていた。
そんな彼女が試行錯誤の末、セクシー路線を売りとする彼女らしいステージの魅せてきた。
この後はオリジナル楽曲になる。
歌ったのは「スマート☆ホントvハート」→「LOVEv暴走中」
実はこの二曲は前回も歌っている。
しかし最初にベリーダンスを持ってきた影響とその衣装からか、前回とは全く別物のステージの印象を受けたのも確かである。
こうしてあっという間に15分のステージを終えたみでぃ。
どこか不思議な雰囲気の彼女らしい、ゆったりとしたステージとなった。

続いて登場するのは主宰。
この出演順は本人たち曰く、非常に珍しいとの事……。

・2番手:FICE(出場:13回目)
ご存知、主宰・FICE。
さて彼女たち自身、今更説明は必要はないだろう。
まずこの日のセットリストを以下に掲載する。

「浪漫」
「緋螺旋」
「Yes, My Lord」
「Brand new life with you」
「宵酔」
「上等!」
「愛鯛!」
「魂唄」
「大漁」

……以上、全9曲のメドレー!(爆)
もっとも過去にFICEは11曲メドレーを15分以内にやっているので、9曲ならなんとかなるのだが……。
さてこれらの楽曲だが、この順番を見てピンときた方は、素晴らしいFICEファンという事になるのだが……。
実はこれ最新アルバム「大漁」の収録順、そのままになっている!
もちろんこの9曲のメドレーも圧巻なのだが、何気なく宣伝も兼ねている!(笑)
なお「Yes, My Lord」はひびぃ不在につき、かんべ(神戸忍)コーラスによるボーナストラックver.になっている(笑)
ちなみに「愛鯛!」では、先日、無事出産した大和撫子・牡丹に向けて「ぼたBABY、万歳!」と叫んでいた事もお伝えしておく。
こうしてバラエティに富みつつも、ハイクオリティかつ宣伝効果もあった(笑)9曲メドレーでFICEは終了。
非常にうまい15分の使い方をみせてくれた。

続いて登場するのは、7月の脱落以来の再挑戦となる彼女。
恐らくこの日一番の注目が彼女に集まった……。

・3番手:MicA(出場:4回目)
今回で「2周目」となったMicA。
再挑戦となる今回、本人も相当の気合を入れて臨んだに違いない……。
銀色のフードっぽい衣装に身を包み登場したMicA。
まず一曲目に歌ったのは「Diamond dust」
今回の衣装はこの楽曲をイメージして着たものとの事。
ちなみにこの日演奏されたのは<saw Re:imagination mix>と名づけられており、こちらも物販で限定発売されていた。
(そういう意味ではFICEの販促「大漁」メドレーとも、ちょっと被る部分も・笑)
一足早い冬の訪れを切々と歌い上げるように、一曲目は終了。
久々となるAnBの舞台、そして夜復帰に向けた熱い想いを語り、二曲目に入る。
二曲目は「ここにいるよ」
映画「笑わない男」の主題歌が決定している同曲。
映画の公開時期も決まり、しばらく彼女自身、歌う機会が今後増えるかも知れない、ミディアムバラードな曲である。
こうしてMicAの切々とした歌声を堪能し、あっという間にラスト一曲になる。
ここで歌ったのは「サヨナラミライ」
本来ならMINaと組むユニット「Mi-Mi」での楽曲で10月に発表されたばかりの新曲である。
そして更にここでスペシャルサポートメンバーとして、先ほどの「Diamond dust」のリミックスも担当したsawが登場する。
sawのショルダーキーボードの旋律に乗せて、MicAの歌声が会場に響き渡った。
こうして夜復帰への想いを込めた、MicAのステージは終了した。
果たして彼女の切なる想い、届いたのだろうか……。

続いて登場は、3月以来となる彼女。
実は出場9回目。2桁出場にリーチがかかっています……。

・4番手:駿河侑夜(出場:9回目)
昨今はFICEのサポートメンバーとしてもお馴染みの駿河侑夜。
さていつもならビジュアル系な男装チックな格好だったり、或いはゴスロリ調の衣装などが多い彼女。
しかしこの日は彼女にしては、非常にシンプルかつシックな衣装だった。
確かに男装と言えば、男装なのだろうが、普通に女性が着ていても全く違和感は感じない。
スレンダーな彼女の体のラインがくっきりと分かる衣装だった……唯一、左目の眼帯に花が咲いていたが、派手なのはそれくらいだった。
(その花もステージの途中でどこか飛んでいってしまったが)
そんな彼女のステージ構成も至ってシンプルだった。
15分間、ひたすら楽曲を披露するステージ……。
途中MCもなく、オリジナルの「棘」などを中心に4曲……。
雑味が無い。ただシンプルなまでの駿河侑夜がそこには居た。

「シンプル・イズ・ベスト」

その言葉が非常に当てはまる、ただただ駆け抜けた15分だった。
司会を兼ねていたFICEをもって「正統派」な駿河侑夜と言わしめた……そんなステージだった。

いよいよ後半戦、ここで登場するのは……。
ソロでは約4年ぶり。ちょっと前までDDSでお馴染みだったあの人です……。

・5番手:ヒオキタマオ(出場:2回目)
久々ソロで登場、ヒオキタマオ。
半年前までメイド服っぽい衣装でデスボイス全開だった彼女はどこへ……。
そんな彼女の今回のステージ……一言で言えば「劇団ヒオキタマオ」とも言うべきスタイルだった。

……アキ天前日、眠れないと小言を吐く、ヒオキタマオ。
緊張して眠れない、ひつじを数えても眠れない……そんな彼女は何かを思いつく「そうだ、リストカットをしよう」(何故!?)
……という事で一曲目「傷だらけのマリア」(アーバンギャルド)を歌う。
そんな訳でリストカットをしたのかは別として(笑)翌朝、目が覚めたら気合一発で二曲目「歯を食いしばれっっ!」(吉川友)を歌う。
しかしこれが原因で大遅刻。
それでも何とか間に合って、アキ天に到着して……一曲だけ歌います……という体裁(笑)
こうしてラストにオリジナル「狂った雑草、それでも僕は走る」を熱唱……。

今回のステージを丸々一本の寸劇に扮したステージで15分を終了。
ステージの最中はところどころ、漫才調な台詞回しや、デスボイスを駆使する場面などDDSの影響が随所に見られる内容となっていた。
こうして久々ソロでの出演は終了。
MCなどで特に言っていなかったが、DDS時代の目標であった「ブロンズを獲る!」という事になったのだろうか……。

6番手に登場は今回、唯一の初出場。
かわいらしいけど、どこか不思議な感じがする娘です……。

・6番手:明石朔夜(初出場)
アキ天初出場、明石朔夜。
ちなみに投票制ライブ自体が初挑戦。
オリジナル楽曲も多く持っており、いざ挑戦……となったのですが……。
一曲目が終わりMCに入る彼女。
そこで彼女は「膝が笑っている」というのです(笑)
表情だけでは分かりませんでしたが、終始このような事をいう彼女。
本当にガチガチに緊張していた様子が見て取れます。
ただ口では「膝が笑っている」というものの、実際のステージではその様子は一切見せず、残り二曲も難なくこなしてみせました。
本当に緊張しているの?
そう聞きたくなるくらい、初出場としては非常に堂々としていたステージでした。
恐らく普段から、こんな感じの不思議な雰囲気を持った娘ですが……。
そして最後もやはり緊張したというのです……。
こうして終始、緊張しっ放しだった明石朔夜のステージは終了。
15分間、彼女は楽しめたのでしょうか……それだけが心配でした(爆)

いよいよラスト、アキ天2016年最後を飾る出演者となる!
登場したのは、なんと約6年ぶりに出場となる彼女である!

・7番手:桃杏める(出場:5回目)
前回出場が芝浦時代!
第19回(2010年1月)以来の登場となった桃杏める!
超がつくほど久々の登場に会場は大歓声……の前に、彼女を知らない方も多数(汗)
6年もブランクがあれば、実質初出場と変わりは無いレベルです。
イベント的にも最長ブランクを経ての出場となりましたが、そのステージは……。
まず一曲目に「カルフォルニアガール」を披露。
ここ数年でアメリカンスタイルに憧れをもつようになったと評判の彼女。
ステージに最初登場した時は「コンビニに買い物に行くような格好」という地味な格好でしたが、楽曲の最中で一旦ステージから掃ける。
そして再登場した時には、その鍛え上げられたボディラインを強調するようなスタイリッシュなスタイルで登場。
美脚が露になったミニスカートなど、そのスタイルはこのイベントで多くの美女を見慣れた客層をもうならせるものだった。
前述の通り、アメリカンスタイルを強調するようになった彼女。
以前のアイドルとしてのスタンダードなスタイルからの脱却はもちろん、新たなスタイルの確立を見せ付けることに成功したと言って過言ではなかった。
二曲目も難なくこなし、いよいよラストの三曲目。
アメリカンスタイルの彼女からどんな楽曲が聴けるか……歌ったのは……「ロマンティック浮かれモード」(藤谷美貴)

ここにきて、まさかの「ロマモー」(笑)

……アメリカンスタイルで攻めているのに、そうくるか!?
しかしこのギャップが好きな人には溜まらなかった……かもしれない(笑)
こうしてモデル顔負けのスタイリッシュな「ロマモー」で締めてくれた桃杏める。
来年は渡米するとの噂だが、果たして優勝して日米往復の出演者となってくれるだろうか……。

こうして全7組の出演が終了。
投票タイムを経て集計が開始となる……。

果たして2016年ラストの「アキ天キング」に輝いたのは……!

●ゲスト

その前にゲスト。
前回「第52回イカすアキバ天国」を優勝した長雨ルウナ。
この時の衣装はセーラー服に……宇宙柄(?)のスカートなど。
あれですよ……セーラー服の紺色の部分が全部、宇宙の星空が印刷された生地だと思えばいいんですよ。
(この界隈的に言えば「プラ○ロ」柄と言えば通じるか?・笑)

そんな彼女がまず最初に歌ったのは……メドレー。
10月に発売されたアルバム「スーパーセンチメンタル・スリープレススター」の中から全5曲メドレー構成!

……この日、二度目のアルバム全曲メドレーですか!?(爆)

まさかのメドレー被り。驚きました(笑)
そんな訳でワンコーラスですが、以下セットリスト。

「世界曜日」
「white love wave」
「catlemutyration」
「ユートピアン」
「ハ・シ・レ」

「ハ・シ・レ」は前回も歌ってます。
「catlemutyration」も確か2回目の出場時に歌っていた記憶が……。
これだけで持ち時間の半分以上を費やしましたが、聴き応え十分な内容でした。
ちなみにこの「スーパーセンチメンタル・スリープレススター」は某ボカロP楽曲のカヴァーアルバムなのだとか……。
……「catlemutyration」はてっきり、彼女のオリジナルとばかり思ってましたよ……。
なおこの日の衣装、その「スーパーセンチメンタル・スリープレススター」のジャケットを拝見すると納得します。

こうして聴き応え十分のアルバムメドレーを歌いきっても、残り時間が少々ある状況。
やはりこう考えると30分って長い……。
……という事でラストは正真正銘、自身のオリジナル楽曲を披露……の前に、ステージの上から写真を撮影。
その直後「ライブなう」と某ツイッターに写真を上げました(笑)
(なおこの写真は、彼女のアカウントから確認が取れます)

安定した歌声と、揺ぎ無い世界観を持っている長雨ルウナ。
どこか神秘的で不思議なんだけど、一方でどこかにくめないかわいらしさも同居しています。
終盤二曲は「A♡Iフレンド」、そして「お棺のソング」という流れ。
両曲とも既にこのイベントでは比較的耳にする楽曲。
昨今、この界隈に多い盛り上げ系ではないのですが、どこかじっくり聴かせつつも、そして聴いた者、目にした者の心を掴んで離さないそんなステージ……。
30分という長丁場でしたが、非常に楽しめました。

以上、夜のステージが楽しみになる長雨ルウナのステージでした。

●投票結果→ED

いよいよ結果発表。
前述の通り、本来OP&EDアクトのきょんびぃは、ひびぃ欠席のため、ここではかんべと代理でFICE・炎が進行。

この日の出演者全7組がステージに上がり、いよいよ結果発表。
2016年最後の「イカすアキバ天国」を制したのは……。

・MicA

見事な一発返り咲き!
会場からは割れんばかりの拍手と、満面の笑みを浮かべてそれに応えるMicAの姿がありました。

ちなみにMicAの得票は7,000点台半ば。
そこから約3,000点の差をつけられたものの2位に入ったのは……。

・桃杏める

実に約6年ぶりの桃杏める。
芝浦時代では果たせなかった入賞を見事に果たしました。
そしてその桃杏めるに約300点差で続いたのが……。

・FICE

通算4回目……今年だけで3回目の3位入賞。
すっかり「ブロンズコレクター」が板についてきてしまいました(笑)

こうして結果発表を経て、最後は炎とかんべによる「愛鯛」で締めとなり、2016年最後「第53回イカすアキバ天国」の幕は落とされました。

●総括

恐らく結果論だけを言ってしまえば下馬評通りと言って過言ではありませんが、結果論だけでは語れない見せ場が多かったという印象です。

優勝したMicA。まずは夜への返り咲きおめでとう……というところでしょうか。
流石に夜の経験者だけあって、今回出演しているメンバーの中だとFICE以外の出演者とは経験値が違った……と言ったところでしょか。
15分のステージの魅せ方を熟知しているし、また彼女自身、背伸びの無い範囲内で、これまでに無いものを見せて来たといった印象が非常に強いです。
それが「Diamond dust」の別バージョンであったり、新曲(厳密には別ユニットでの楽曲)であったり、サポートメンバーであったり……。
しかしこれサラっと言ってますが、全部用意するのは結構大変だったりします。
それを彼女がこのイベントに特化せずとも、普段の活動の中で用意できる環境にある事が、彼女自身の人脈も含めた地力なのかと思います。
……と言いつつも、今回、実はここまで用意周到に準備せずとも、優勝出来た可能性は確かにあります。
ただ2位に3,000点差をつける圧勝劇になったかどうかは分かりません。でもそれくらいする必要が彼女自身あったという印象も受けます。
MCでも彼女自身発言していましたが「まだ夜で優勝した事がありません」とコメントしています。
恐らくこれが彼女の偽らざる本音。あくまで目標は「ぢゃ☆ベストテン」での優勝……という事。
それを果たすためには、ここでは「格の違い」を見せる必要はあったと思う次第です。
今回の優勝、結果そのものよりも、その勝ち方が求められたと思いますが、来年の夜復帰に向けて、これ以上無い、最高のパフォーマンスでの優勝だったと感じます。
恐らく我々が想像出来ない部分で、また直前の出番がFICEという事である意味「直接対決」になった点など様々なプレッシャーはかかっていたと思います。
それらを跳ね除けての圧勝での返り咲き。見事しかいいようがありません。
来年の「ぢゃ☆ベストテン」に楽しみな出演者が戻ってきたと思います。悲願の初優勝に向けて頑張ってほしいと願います。

続いて2位の桃杏める。色んな意味でモデルチェンジがうまくいった印象を受けます。
このイベントには約6年ぶりの挑戦、芝浦時代となります。
当時の彼女はどちらかというと、ビジュアル系バンドの楽曲はカヴァーしていたものの王道的なアイドル路線のイメージが非常に強かったです。
それが6年の時を経て、今回のようなアメリカンスタイルに変貌を遂げているとは……当時の彼女を知る身としては驚きの方が強いです。
もっともこの6年の間で出演しているイベントの界隈も変わり、実際、彼女を初見だった客層も多いはずで、実質「初出場」みたいな印象の方が多かったような気もします。
現在のアメリカンスタイルを前面に出すタイプは、この界隈では希少な例で彼女及び事務所サイドの戦略のようにも思います。
いずれにせよ、このスタイルが斬新に見えた客層は少なくないはずで、それが今回の得票に繋がったような気がします。
ただ個人的に三曲目の選曲が疑問。ここで「ロマモー」にした意図が不明。
アメリカンスタイルとのギャップを狙ったのか、それとも王道時代の名残か不明ですが……。
今、振り返るとそこまで悪い選択ではないように思いますが、当日、その後すぐに投票タイムだった事を考えると疑問が先立ち、個人的には点数は下げる事にしました。
ただ今回2位になった経緯を振り返ると、自分のように感じた人の方が少数派だったようにも思います。
久々の出場で2位。これからに期待したいところですが、来年は渡米するという事なので国内で見れる時間は残り少ないかも。
でも久々にイベントにいいインパクトを与えてくれたという点では、高く評価したいと思います。

3位のFICE。すっかり「夜への門番」ポジションが定着した感があります。
昨年まではまともに入賞すら出来なかった事を思うと、今年に入り3位の常連になった事は素晴らしいと思います。
もっともFICEの場合、実力、実績は申し分なし。ステージの出来だけで言えば、今でも夜にいてもおかしくない訳です。
以前からこのレポートでは「主宰に投票しない固定客層」の存在を指摘していました。
確かに固定票に左右されないで、公平に物事を審査する上ではいいのかも知れませんが、昨年までは度が過ぎて主宰故にハンデが与えられているような状況が見えました。
それが今年に入り3回の3位……何があったのか冷静に考えていますが、恐らく「投票しない固定客層」以外の評価が再認識で高まっているように感じます。
今回の「大漁」メドレー。15分で9曲を詰め込むという構成ですが、以前にもFICEは15分で11曲など無茶なメドレーは経験済みです(笑)
その経験を活かした上での今回のメドレー。楽曲のクオリティの高さもそうですが、この15分でここ数年のFICEをあます事なく詰め込んでいます。
昨今、夜でも大和撫子が得意とする戦法ですが、このように膨大なオリジナルを持っている出演者ならではの、オリジナルを燻らせない戦術の一つと考えています。
今回はこの点がこれまでFICEを見てきた層などに評価されての得票だと、当方では分析しています。(あくまで分析であって当たっているとは限りませんが)
とにかくこのFICEがそこそこの強さを見せて3位に常に入り込むのは、他の出演者にとってはいい傾向だと思います。
かつてソロの響己に使った「夜への門番」という言葉通り、主宰故にハンデを背負っているFICEを超えられないようなら、夜には行けない……そういう存在でいいと思います。
もっともFICE自身は主宰ですが、決してこの位置に留まり続ける事を満足しているとは到底思えません。
恐らくこのまま行けば来年あたり「ぢゃ☆ベストテン」復帰は叶うかも知れません。
それを阻止するのは、恐らくこれから挑戦する昼の出演者次第。ただ個人的には夜で躍動する主宰の姿をそろそろ拝見したいと思っているので、来年は頑張ってほしいと願っています。

入賞圏外の出演者について……。
まずはトップバッター、みでぃ。今回はこのイベントの趣旨を理解して臨んだ感があり、前回よりは落ち着きが見えました。
今回のベリーダンスは、彼女の持っているセクシー系の特徴を活かす上で非常に良かったと思います。
もっとも前回より良かった……のはありますが、まだ2回目だと正直、こんなところか……と思ってしまう点も。
オリジナル楽曲はいいものを持っていますが、そのオリジナル楽曲の順番が全く同じなのは反省点だと思います。
今回の様子だと3回目は十分ありそうなので、次回はセットリストの工夫を注文したいところです。

4番手だった駿河侑夜。場数を踏んだ分、実力は発揮できたと思います。
このイベントには第49回(今年3月)以来でしたが、その間、尋常じゃない数のライブをこなしてきました。
正直、今年のライブ本数の数は異常な多さでもう少し絞り込んでもいいと思う反面、逆に色んな現場を経験した事で彼女なりの確固たるスタイルが出来上がった感もあります。
非常にシンプルでスタイリッシュで、分かり易いステージだったのはあります。
それを踏まえた上でやはり昨今のライブ本数の多さは異常なので、もう少し絞ってトレーニングに当てていいような気はしています。
次の出演で10回目のアキ天出場になりますが、これからももっと上を目指して頑張ってほしいと願います。

5番手のヒオキタマオ。今までとは違う印象は受けました。
今回のスタイルが今までの彼女からすれば、王道ではなく「異色」なのですが、この寸劇スタイルは決して嫌いじゃありません。
でもこの寸劇仕立ての構成、どこかで見た事あるな……と思ったのですが第50回(今年5月)のかものなつみを彷彿とさせるものが……。
(この時、ヒオキタマオはダイエット・デス・スパイラルで出演している)
もしかしたら頭の片隅で、無意識に彼女自身、当時の彼女の印象が残っていたのかも知れません。(話を聞く限り、非常に仲良いとも聞いてますし)
あくまで個人的にそう思っただけで、個人的には好きですし、今回の構成もダイエット・デス・スパイラルとしての経験がフィードバックされた形にも見えます。
久々のソロでまずはお疲れ様と言ったところ。MCで語ったジェイソン愛を語るオリジナルソングは作ってほしいと思う次第です(笑)

6番手、唯一の初出場、明石朔夜。「膝が笑っている」の印象がやたら強い(笑)
語尾こそ笑っていますが、でも何か一つ印象を残すという意味では、あのMCでの言動は良かったようにも思います。
ステージも緊張していた割に悪くないし、この娘は出演回数重ねた方が絶対にいいタイプだと感じます。
ただ惜しいところは歌っている楽曲の印象が弱い。オリジナル楽曲だったのか、カヴァー曲だったのか分からないまま終わらせたのはマイナス点。
楽曲紹介含めて一つのステージという認識を持って演じれば、もう少し伸びる要素はあると感じました。

ゲストの長雨ルウナ。さすがに前回の「アキ天キング」という素晴らしいステージでした。
ある意味、FICEと被る「アルバム全曲紹介」メドレーでしたが(笑)ただあれを聴いて、CDの販促をされたら俄然購買意欲は沸きます。
ステージ全体の出来もそうですが、この意図は非常に良かったと思います。
それにしても投票前はあれだけ喧騒に包まれていたステージをが、彼女が出てきた瞬間、どこかピンと空気が張り詰める……。
あそこまで空間を自分の色に染め上げる術は素晴らしい。
彼女自身、どこまで意識しているかは分かりませんが、恐らくこの界隈見渡しても、ここまで出来る出演者はそうそう居ません。
唯一にして絶対無二の武器を彼女は身に着けているように思いました。
夜のステージが楽しみになる、30分のステージでした。



こうして2016年最後の「イカすアキバ天国」はMicAの返り咲きで幕を閉じた。
今年は脱落の憂き目にも遭った彼女ですが、この経験を糧に来年こそは「ぢゃ☆ベストテン」の優勝を獲れるか……。
過去、再ランクインで即優勝した森永まみの例もある。
また今年「ぢゃ☆ベストテン」で活躍している石戸なつみも脱落経験者であり、今後戦いの中心になれる可能性もある。
脱落を一度、経験した事で見える自分の強さ、弱さもきっとあるので、MicAには来年からはまた仕切り直して頑張ってほしいと願う。

一方、夜の部「ぢゃ☆ベストテン」は混沌としている。
まだ「年間最多勝」争いは決着はついていない状況で上位戦線から目が離せない。
また前回9位・まかべまおの欠席の他、メンバーの片割れが居ない事で苦戦を強いられるユニットも……。

正直、予想がつかない2016年最後のライブバトル。
誰が笑い、そして泣いたのか……「ぢゃ☆ベストテン vol.53」の様子は……。

後日!(笑)

※今回の優勝者

見事返り咲きを決めたMicA。また来年「ぢゃ☆ベストテン」で待っている!