この本は、オザケンこと小沢健二さんがいろんなところで紹介されたので有名になりました。
この本に触発されて、オザケンが恋人のことを「子猫ちゃん」と呼ぶようになったというエピソードがあります。今、大泉洋が「僕の子猫ちゃんたち」という言葉を使うのは、オザケンがテレビで言っていたのに影響を受けたに違いないと睨んでいます。(笑)
三島由紀夫ではありますが、非常に簡単に読めてしまうおちゃらけた手紙のやり取りのみで構成された内容です。おちゃらけた内容じゃない真面目な書簡もたくさん出てくるのですが、その真面目っぷりがやっぱり笑いを誘うのです。
『レター教室』という題名の示すとおり、それぞれの手紙は「借金の申し込み」「身の上相談の手紙」「病人へのお見舞い状」などタイトルがつけられ文例としても使えるような内容です。
5人の書き手による違いはもとより、社交的な手紙から歯に衣着せぬ悪口の手紙まで、各人が書き分けるスタイルは実にさまざまで、ユーモアにあふれています。
中には「英文の手紙を書くコツ」などのように手紙の中で、手紙の書き方を指南するという凝った仕掛けを施されたものもあります。
ストーリーは登場人物たちの繰り広げるドタバタ喜劇風の人間模様で、はじめはあっさりしていた人間関係が、恋愛、嫉妬、裏切りなどさまざまな感情によって複雑に絡み合っていきます。
いろいろな年齢層、立場にいる登場人物たちが浮き彫りにする感情が、「あるある!」と思わず笑ってしまうようなことばかりで最初から最後までクスクス笑いっぱなしです。
最後は、少しホロリとさせられるドラマの王道?的要素も盛り込まれて、人間関係に疲れたようなときに読むと、「そうそう、そういう人っているいる!」と笑わされ、最後には「そうだよね、人間って悪い部分だけじゃないよね」と癒されます。
ところで、オザケン、あなた今どこで何しているの?早くアルバム出してほしいのに!
