宗教と一口に言ってしまうことには、非常に抵抗を感じる。


俺は3種類の軸を考えている。
一つは、救いを求めるものとそうでないもの。
一つは、絶対的な超越者を崇めるものとそうでないもの。
一つは、誰かが創始したものとそうでないもの。

一つめの軸で言えば、一神教と仏教は前者にあたると思う。
二つめの軸で言えば、一神教のみが前者にあたると思う。
三つ目の軸で言えば、神道以外は全て前者にあたると思う。



神道はそもそも、アニミズムが自然発生的に起こったのが始まりだと
認識している。
神に祈って天国に行くとかそういう類ではなく、ただただ自然に対して
神性を感じ取って畏れを抱き、災害があれば祈り、雨が降らなければ
祈ったのだと思う。


そういった信仰が、ある程度体系的になって今の神道ができあがって
きたのではないかと。
一神教と違って、神道の行事は季節感がある。
一神教は、イエスの誕生日だとか、神や預言者にちなんだ日に行事が
行われる。
このことからも、神道はあくまで自然を畏れてきたものであることが
十分に想像できるのだ。

つまり、人間がGodという存在を作り出して絶対的超越者とする
一神教と違い、完全に受け身なのだ。
友人が神道について述べたのだが、「死後の世界が約束されていない」
というのは、そういう違いからきているのだと思った。
死後の世界を約束するのは、Godを作った人間が、神を信じさせるために
作る話なのではないかな。



こういうことから、先日の日記に書いた
  「神道なんてもんは宗教っちゃ宗教だけど、それ以上に習俗であり
   文化である」
という考えが導出されたわけだ。


現在の制度でくくれば、宗教には違いない。
だがそれ以前に、他の宗教とは違い、日本で自然発生的に起こった信仰
であり、習俗・文化に他ならないと思うのだ。



勢いで仏教についても書こうと思ったけど、長くなりすぎるので中断。
また明日にでも。



特捜検察 (岩波新書)/魚住 昭
¥777
Amazon.co.jp

☆☆☆☆★


戦後の昭和電工事件と特捜検察の誕生から、ロッキード、
リクルート、佐川急便などの名だたる疑獄事件における
特捜検察の活躍と闇の部分を描いた作品。


特捜検察の誕生については、警察と検察の対立、ひいては
民生局(GS)と参謀第二部(G2)の対立構造までを暴く。
そして、疑獄事件に戦いを挑む検察官たちの苦難と、
戦いの中で様々な力に揉まれて浮き沈みする検察組織の
苦悩を鮮明に描いている。


GHQと日本の権力機構との関係、特捜検察の歴史と実態、
昭和を代表する疑獄事件の真相を、著者の確かな取材力に
よりありありと読み取ることができる。


2月(02/01~02/28) の読書記録

【読書状況】 7 冊読了 / 9 冊購入 【購入費】 1894 円

「面白南極料理人 (新潮文庫)」
西村 淳, 新潮社 540 円
読了(2010-02-26) ☆☆☆★

「常識として知っておきたい世界の三大宗教──歴史、神、教義……その違いが手にとるようにわかる本 (KAWADE夢文庫)」
河出書房新社 540 円
読了(2010-02-26) ☆☆☆☆

「日本国の研究 (文春文庫)」
猪瀬 直樹, 文藝春秋 490 円
読了(2010-02-21) ☆☆☆☆★

「常識として知っておきたい日本の三大宗教—神道・儒教・日本仏教 (KAWADE夢文庫)」
河出書房新社 540 円
読了(2010-02-13) ☆☆☆☆★

「官僚とメディア (角川oneテーマ21 A 62)」
魚住 昭, アスキー 720 円
読了(2010-02-09) ☆☆☆☆

「死刑弁護人 生きるという権利 (講談社+α文庫 (G175-1))」
安田 好弘, 講談社 980 円
読了(2010-02-03) ☆☆★

「特捜検察 (岩波新書)」
魚住 昭, 岩波書店 777 円
読了(2010-02-01) ☆☆☆☆★


===========================


今月のテーマは、「宗教」だ。

きっかけは、市有地にある神社の違憲判決。
これまでの判例の考え方をくつがえすよね。
俺は、神道なんてもんは宗教っちゃ宗教だけど、それ以上に習俗であり
文化であると思っていたから、けっこう違和感のある判決だった。

で、神道についてちょっと勉強しようかな~と思ったら、勢いで宗教
全般について、今までよく知らなかったもんだから、本を選んでみた。
やっぱり納得いかないけどね。
最高裁の判決要旨を、今度もう一度よく読み返してみる。

なんか気になるのが、原告がクリスチャンなんだよね。
どういう理由で訴訟をおこしたのかしらないけど、確認訴訟なんだから
ただ面白くなかったんでしょ。
クリスチャンなんてさ、隣人愛のかけらもねーのさ。
こうやって、日本は住みづらくなっていくのだなぁ。
俺の仕事にも影響出るし。


ちなみに、仏教だって宗教性は薄いと思っている。
仏教はそもそも神様みたいなものを信じているわけじゃなくて、どちら
かというと儒教と同じように、自己鍛錬の道っていうイメージ。
仏を崇拝しているのではなく、釈迦の教えを敬っている。



3月は、各種手続きと引っ越しやらで忙殺されそうだ。
3冊読めればいいことにしよう。
The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day/乙一
¥1,575
Amazon.co.jp

★★★★


正式なタイトルは上にあるように、
『The Book—jojo’s bizarre adventure 4th another day』
です。
初めてタイトルが入りきらなかった・・・


荒木飛呂彦の代表作にして超大作である「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ小説で、第4部のその後を描いた、乙一による完全オリジナルストーリーです。

ちなみに、私は荒木飛呂彦のコミックスと画集は全て持っていたほどのファンであることを先に述べておきます(大学時代から漫画を読まなくなったため、スティールボールランのみ未読)。

ネット上での評価は並といったところでした。
ジョジョは、独特な世界観でコアなファンが多い作品なので、ノベライズというのは受け入れられにくいように思います。
私自身、中学生の頃に第3部の小説版を読み、違和感を感じた経験がありました。
しかし、本作は違和感がなく、一線を画していると感じました。
その一番の要因は、著者がジョジョのファンであるということでしょう。
登場人物の言葉遣いはもちろんのこと、性格もしっかり把握していて、それぞれがとりそうな行動をわかっているので、コミックの絵が浮かぶようです。
加えて、ジョジョフリークならわかるような細かいエピソードが、作品の中でうまくちりばめられています。
このことにより、本作は小説としてうまく漫画と融和しているのだと思います。
2000枚の没原稿の末に完成しただけあって、ディテールまでこだわりぬかれている感があります。

文章については、著者の特徴なのでしょうか、センテンスが非常に短いです。
一つの状況を記述するのに一文を使う感じです。
シンプルな文章の連続なので、読みやすく内容も理解しやすいです。

ストーリーについては、小説なので詳しく述べることはしません。
アイデアは、荒木飛呂彦が考え付きそうなものであり、展開も同様でした。
ジョジョ特有の頭脳戦も、荒木飛呂彦が好みそうな駆け引きになっていて面白いです。

最後に意見を述べるなら、荒木飛呂彦ならもう少し違ったエンディングになるのではないかと思いました。
乙一のストーリーの賛否を述べるわけではなく、終わり方だけは荒木飛呂彦っぽくはないように感じたということです。
荒木飛呂彦のテーマは人間賛歌です。
対して乙一のストーリーは、救いのない暗さが残るものでした。