A Happy New year 男

いよいよ完結編です。

 

いままで書いたのは、

今日伝えたかったことを書くためでした。

最後まで、読んでもらえるとうれしいな。

 

左 こーちゃん

真ん中 けんちゃん

右 ちかちゃん

 

Team A☆H☆O

世界最強の3人組

世界一過酷といわれるサハラマラソンに挑戦。

彼らの冒険の行方はいかに?

 

 

ここから見るって方は、まずはこちらを読んでみてね。

 

その1

http://ameblo.jp/hisuikotarou/entry-12269750555.html

 

 

その2

http://ameblo.jp/hisuikotarou/entry-12269885974.html

 

 

その3

http://ameblo.jp/hisuikotarou/entry-12270840459.html

 

気温50度を超える灼熱の

アフリカサハラ砂漠244キロを

1週間分の食料、寝袋その他もろもろの荷物を背負って走る。

 

世界一過酷といわれるサハラマラソン。

 

そこに挑む3人組。

Team A☆H☆O

さあーどうなるか?

 

 

まずは、

3人で300万円かかる経費をどう集めるか。

 

スポンサーを募ることになりました。

いまでいう、クラウドファンデイングを

自分たちで挑戦してみることになったのです。

 

スポンサーになってくれる特典として、

 

「砂漠で私を好きに使って!

 砂漠でなんでもしてきます!」

というのはどうだろう?

 

「あなたの伝えたい想いをサハラ砂漠に砂文字にして写真に撮って送ります」

というのはどうだろう?

 

 

「あなたの目を見ずに

 砂漠の上でインスピレーションで言葉を書いてきます」

というのはどうだろう?

 

これでスポンサーを募集してみよう。

 

 

「そんなふざけた感じでスポンサーは集まったんですか?」

 

と、聞いてみたんですが

 

「はい。集まりました!」と即答。

 

え!?

ほんとに????

アホのパワーと勢い、恐るべし!

スポンサーたちもみんな愛があるよね。

まいりました。

 

 

これがスポンサーを集めたときの、貴重な当時のチラシです。

 

 

 

 

 

 

 

こうして3人組は

飛行機で12時間かけてまずはパリに。

そこで宿泊し、翌日にまた飛行機でモロッコへ。

 

左 けんちゃん

真ん中 こーちゃん

右 ちかちゃん

 

そこから今度はバスでサハラに入ります。

モロッコからの移動はひたすら砂漠。

 

ようやくついたサハラは

何もない別世界だった。

 

ここには、

世界一過酷なレースに

準備万全で臨んだ本気モードの

世界の猛者どもが集っていた。

 

 

それに比べて、日本人チーム3人組の参加動機はこう。

 

 

「誰かの挑戦が誰かの勇気につながる。

 僕はみんなの笑顔を増やしたい」こーちゃん

 

「俺は世界で最も過酷なサハラマラソンに

 世界で最も軽い気持ちで参加したい。

 だから、練習はしない!」ちかちゃん

 

「ダイエット!」けんちゃん

 

 

日本人チームはあきらかに浮いていた……。

 

 

Team A☆H☆O

のコンセプトはこうです。

 

「誰かの挑戦が誰かの勇気につながる」

「誰かの挑戦が誰かの幸せにつながる」

 

ゴールを競うのではなく、

世界一過酷な状況を

助け合いながら

世界一楽しむ。

 

合言葉は

「ハッピー」

 

だから、スタート直後も、

我先にとみんながゴールに向かい一斉に走り出すなか、

日本人3人組は

音楽にあわせて

スタート地点で、

エアギターをかきならすしぐさをして

音に合わせてノリノリに踊っていた。

 

 

WOW!!!

大会スタッフたちは、そんな彼らをみて驚愕した。

この日本人の余裕はなんなんだ!

 

 

ここは世界一過酷といわれる

50度を超える灼熱地獄サハラ。

 

 

 

サハラに冗談は通じない。

できるだけ体力を温存しなければいけないこの環境で、

スタート直後から

ムダな体力を使いまくる。

ノリノリで踊る日本人チームは何者なんだ!?

大会スタッフたちが騒然となった。

 

そういえば、

彼ら日本人チームはスタート前に漫画を読んでいた。

かつてこんなチームを見たことがない。。

今年の日本人チームはすごい連中が乗り込んできたようだ。

そう噂になった。

早速、優勝候補に名乗りをあげた。

 

 

 

はい、とても美しい誤解です!(笑)

 

漫画は、

ちかちゃんが、練習しないかわりに、

メンタルと仲間力を鍛えるために用意した

『ワンピース』を必死に読んでいただけです(笑)

 

 

 

(飛行機の中でも『ワンピース』をずっと読んでいたちかちゃん。練習はしないが漫画でメンタルを鍛えるのに余念はなかった)

 

 

しかし、砂漠は想像をはるかに超えるほどの

過酷さを極めた。

 

スタート直後から立ちはだかる山の砂漠。

アップダウンが激しく、

思うように進まない。

 

こーちゃんは入念に練習を重ねたうえで大会に参加していたが、

練習した感覚が初日にすべて吹っ飛ぶほどに

すべてが想定外で、想像を超えていた。

 

 

足の裏も水ぶくれがいっぱいできて

思わず弱音をはきそうになった。

これが砂漠のレースなのか……

 

しかし「ハッピー!!!!」

 

そう、こんなときこそ「ハッピー」っていうんだ。

 

 


 

こーちゃんが言葉の大切さに気付いたきっかけがあります。

 

小学校のときのいじめっこ。

彼らは、中学になると、今度はなぜかいじめられる側にまわっていた。

自分が投げかけたことが返ってくる。

こーちゃんはそのことを肌で感じたのだといいます。

 

そしていじめっこたちは、みな言葉が汚いことにも気づいた。

言葉もめぐりめぐって自分に返ってくるようだ。

高校生の頃までは、

こーちゃんも汚い言葉を普通に使っていたそうですが、

まずは汚い言葉は言わないと決めた。

 

そして、言葉を変えたら、

付き合う仲間がガラっと変わった。

 

そして、大人になってからは、

汚い言葉を使わないだけではなく、

言って気持ちいい言葉を発するようにした。

 

 

それがこーちゃんにとっての

「ハッピー」

「ありがたいね」

「それも愛だよね」

「A Happy New Year」なんです。

 

 

さて話をレース初日に戻します。

持病をもっていたけんちゃんが50度を超える熱線にやられて体力が急激に消耗。

窮地に陥ります。

 

こーちゃんは、けんちゃんがラクになるようヘルプに回ります。

こーちゃんは先にすすみ、自分の荷物を置いて、けんちゃんの荷物を運ぶことを2度繰り返した。

 

 

砂漠からの日差しの照り返しで喉もカラカラに乾く。

命綱である水が、ドンドンなくなっていきます。

水はチエックポイントまで行かないと手に入らない。

さらにタイムリミットも迫ってきた。

初日のレースは34キロを11時間以内にクリアーしないと、

そこでリタイヤとなります。

 

いつのまにかけんちゃんがはぐれた。

砂漠で迷ってしまったのです。

非常事態宣言です。

 

実は、けんちゃんは迷った先で、倒れている参加者がいたのでその人に、残り少なくなっていた自らの水を与え、サポートをしていた。

しかし、そうこうするうちにタイムアウトとなり、けんちゃんはリタイヤとなった。

 

 

けんちゃんはこのときのことをこう振り返っています。

 

「道に迷い砂漠で一人ぼっち。360度砂漠。360度足跡。

そして、荷物重すぎ!

砂漠でひとりの今の状況は、

実は、僕の今の人生ではないか!?と。

こんな僕で、人生の大事な仲間を守れるのか。

リーダーとして最善の選択をできるのか。

個を支えるベースは、やはり仲間だし、

その仲間を支えるのは個の力だと思います。

 

今回、個の力の大切さを思い知らされました。

僕は病気でした。主治医の先生にも止められていました。

本当に出場許可がでるのか。

さらに死ぬかもしれないということばかりに気持ちがいっていました。

 

今回の僕のリタイヤは、完走するという強い意思が足りなかったのだと思います。 

誰かが作ったルールや価値観の世界で挑戦する中でも、

自分で自分に課した役割やハードルを創り、乗り越えていくとことが、

本当に極限のときに、仲間を守る力になると確信しました!

 

今回の経験が、これからも僕に大きく影響することは確かです。

皆様の応援に、完走することでのお返しはできませんでしたが、

スペクタクルなお返しを必ずします」

 

一方、こーちゃんとちかちゃんは

タイムアウト寸前のギリギリセーフで

初日のゴールをかろうじて迎えることができた。

 

予想をはるかに上回る暑さと、砂漠の厳しさを身をもって体験した初日。

ここからあと5日間も毎日約40キロの距離を進んでいかないといけない。

もう無駄な体力は1ミリだって使えない。

 

そして

レース2日目を迎えます。

 

 

スタートの幕がきっておろされると、

一斉にみなが走り出すのに対して、

こーちゃんとちかちゃんは

またその場で、ノリノリで踊り始めた。

 

アンビリーバブル!

 

日本人よ

サハラ地獄を身をもって体験してなお

それでもムダに踊るのか?

大会スタッフを再び驚愕させた。

 

「ハッピー」

こーちゃんとちかちゃんはそうハイタッチして

スタートを切った。

 

2日目はちかちゃんは全身疲労で、

動けないほど消耗し、

こーちゃんも精神的に追い込まれた。

 

こんなときこそ、歌だ。

ふたりは歌いながら一歩一歩足を前にだした。

無力に近い一歩でも、その一歩は必ずゴールに向かっている。

 

そして

こんなときこそ、笑いだ。

ふたりで、面白い話をしあった。

 

不安が笑いに変わると

「なんとしてでも完走するぞ」

という気持ちに切り替わった。

 

 

足の裏の水ぶくれがすごいことになっていたが、

「痛みはトモダチ」

「この痛みと友達になろう」

と切り替えたら、

不思議と足が前に出た。

ふたりは2日目も無事時間内にゴールを果たす。

 

 

 

 

レース3日目。

こーちゃんとちかちゃんは水ぶくれの激痛の走る足の裏で

それでもやっぱりノリノリで踊ってスタートをきった。

 

しかし、ちかちゃんはとっくに体力の限界にきています。

でも、

体が限界なら、

イメージがある。

ぎりぎりでどうしたら完走できるか

イメージしながら進むことにした。

 

一方、こーちゃんは、昨夜寝て起きたら体が軽くなっていた。

次第にレースになれてきたのです。

そこで3日目は早いゴールを目指したところ、2時間前にゴール。

しかし、その分、足を痛めてしまった。

そもそも早くゴールをする必要があるのか?

自分に問い直した。

 

けんちゃんがリタイヤした初日の段階で、

チームとしては脱落となり個人戦に切り替わっています。

だから、ちかちゃんと一緒に走る必要はもうないのです。

それでも残ったふたりで一緒に完走したい。

こーちゃんは改めて自分の気持ちを確認した。

 

 

そしてレース中、最も過酷な4日目〜5日目のロングレースを迎えます。

 

さあ、どうなるのか?

 

ごめーーーーーーん。

一番伝えたかったことが文字数オーバーで

アップできなかったーー。

 

こちらが、完結編です。

http://ameblo.jp/hisuikotarou/entry-12271098543.html