ウクライナ。今の40歳くらい以上の方の学生時代には、地図帳に載っていなかった国です。
「ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)」の一部でしたから…。
しかし、歴史的には非常に重要な土地です。肥沃な平原は、世界有数の穀物倉庫。季候もよく、ヨーロッパ方面に行くにも便利、黒海を経由すれば、地中海を通じて大海にも出られる、東南へ行くと、インドなどアジア方面へもすぐに出られる。
古くはアレクサンダー大王の頃の支配者達、近代ではナポレオンやヒトラーまでが、手に入れたかった土地…。
さて、それだけ国力のあるウクライナですから、ロシアから自立したがる(一部勢力)がいるのも分かります。民族的にも、違いますから…。
現在、勢力を保っている右派は、EUに近づこうとしています。しかし、本音は「民族自立」でしょう。ロシアという親分(ジャイアンみたいな立場)から離れ、自立をめざしているように思えます。
しかし、ややこしい地域が一部残ってしまった!!
ソ連時代20世紀中期に、ソ連政府がウクライナに対する宥和政策の一環として「ロシア系の多いクリミア半島」をプレゼントしてしまったから、この度の火種となっております…。
さて、クリミア半島は、黒海の上方に位置している、“喉ちんこ”のような形の半島です。
19世紀中頃まで、オスマントルコの領土でした。
が、世界の海へ進出したいロシアは、どうしても黒海の制海権が欲しかった。(そして、クリミア半島に、セバストポリ要塞を建設)
弱体したトルコではロシアに負けてしまします。そこで、イギリス(とフランス)VSロシアで戦争が起きました。
そう、あのフローレンス=ナイチンゲールが「戦場の天使」として活躍したクリミア戦争です。
この戦いでは、ロシアは敗れますが、1877年の露土戦争によって、結局ロシアのものになり、ロシア人の入植が本格的に始まりました。
それから、ずっと~、ず~っと~、ロシア人の多い地域なんです。
20世紀中頃に、ウクライナの一部となっても、ソ連の一部ですから、例えば兵庫県が淡路島を徳島県にプレゼントしたみたいな感じだったのかもしれません。(違うかな…ww)
とにもかくにも、ウクライナが国となった今でも、クリミアだけは、ロシア人が多い。
で、「そうか、右派政権がウクライナをロシアから引き離そうとするならば、俺たちはロシアに戻してもらおう!」と住民投票が起きたわけですね。
しかし、世界は黙っていない!
世界は、いつの時代も「~体制」という国際秩序を保ちたがります。
真実を否定してでも…です。
言い方を変えれば、「勝てば官軍」のように、戦争などで勝った国々の秩序が何十年と続くのです。
ナポレオン戦争後の、「ウィーン体制(1814年頃~1848年頃)」や、第一次世界大戦後の「ヴェルサイユ体制(1919年~1930年頃)」などが有名です。
とにかく、「余計なことさせない!」「おとなしくしといてね」「そうすれば、平和です」「平和なら、貿易も盛んになって、経済も潤います(自分たちにとって)」って感じです。
現在は、連合国体制。ドイツと日本は、仮想敵国のママです。冷戦の頃は、その矛先が「アメリカ」「ロシア」にそれぞれ別れていたのですが、1989年の和解(いわゆる、米ソの雪解け)のあと、なんだか、再び、第二次世界大戦の秩序を保とうとする動きが戻ってきています。
あるいは、冷戦の復活とも言えます。
ソ連崩壊によって、すっかり勢いを失った共産主義の国々。
しかし、中国、そして、今のロシア、経済開放を行い、今ではすっかり経済大国です。
そんな力のあるロシアが、ウクライナに対して強権を発動しようとしている、クリミアを奪おうとしている!とアメリカ(と、同盟国諸君=日本など)は、ロシアを非難しているわけです。
ウクライナ問題は、単に、ウクライナのことを考えているだけの問題ではなくて、上記のような2点の観点から分析すると、すっきり透析していくことができると思います。