ウェールズの国旗🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿


 愛こそすべて!(あいさつ)


 わたしはメドゥーサ好きのオモイカネ、よろしく。

   これは龍の秘密です。太古の龍(竜)は蛇。ヤマタノオロチとリヴァイアサンは同じもの。大蛇退治はこの国に致命的な歪みをもたらしました。「西洋のドラゴンは悪」は誤った俗説。アーサー王は「アーサー・ペンドラゴン」。『アーサー王伝説』のウェールズ人は「赤い竜」で表現され、ウェールズの国旗は「赤い竜🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿」。中世欧州のトップは「ドラゴン騎士団」に所属し、その「ドラクル(竜騎士)」の息子は「ドラキュラ(竜の子)」と呼ばれました。ヴァンパイアはともかく、ドラキュラに「吸血」「鬼」の意味はありません。「ドラグーン(竜騎兵)」は鉄砲を持つ騎兵のことで、今でもUKに竜騎兵がいます。何より、現代国は「リヴァイアサン」という聖書のドラゴンが基準です。日本で「主権者」と呼ばれるもの、全国民の蒐(あつ)まりがリヴァイアサン。しかし、本当の西洋は“主”や“権”に該当する言葉が存在しません。天地の「創造主」、宗教の「救世主」、太陽の「主神」、物語の「主人公」、映画の「主役」、ドラマの「主演」、アニメの「主題歌」、文法の「主語」国家の「主権」、人間の「権利」、天皇の「権威」、政治の「権力」。すべてがひどい誤字誤用。これらは無限の社会悪を派生させています。いや、社会悪に限らず「主人公の鬼退治」「勇者の魔王退治」「仮面ライダーの怪人退治」「魔法少女の魔物退治」もひどい罪がつきまとっています。それは、太陽の主神が偽マスターで、スサノオのヤマタノオロチ退治が悪の木だからです。最初の悪を正当化するため、日本の物語は善悪あべこべになりました。ゴーストは神の上なる鬼。ドラゴンは善も悪も兼ねるもの。真実を共有するため、東西の竜とドラゴンをすり合わせてみましょう。





アロンの杖は蛇に変わった


 タンニーン。リヴァイアサンは、ヘブライ語の「タンニーン」の別名。聖書でタンニーンは27回登場し、「海の怪物」「蛇」「竜」「ジャッカル」「わに」などとバラバラに訳されます。ファラオ自身も「タンニーン」であり、アロンは杖を「タンニーン」に変化させ、エジプトの呪術師も杖を「タンニーン」に変化させました。中華の天子(皇帝)も竜と呼ばれます。しかし、モーセがアロンに投げさせた杖の「奇跡のタンニーン」は、呪術による蛇を飲み込みました。モーセはイスラエル十二支族を連れてエジプトを出国し、海を割って逃げ、ファラオとエジプト軍は海に飲まれて溺死しました。壇ノ浦に沈んだ安徳天皇と平家の軍勢のように。これは、太陽の化身であるファラオや天皇が「人々の偶像」に過ぎないこと、エジプトや日本の神話が「呪術の作り物」に過ぎないことを意味します。エジプト神話では、かつて呪術師だった人間イシスが、「老いぼれた太陽神ラー」の通り道に「呪術で作ったコブラ」を仕掛ける話があります。イシスはコブラにラーを噛ませ、マッチポンプで助けを申し出て、ラーの神聖を奪って「太陽の女神イシス」になったと。天地創造に「太陽」は登場せず、その代用の光すら「昼と夜を分ける光(地上を照らす光)」ではありません。太陽は創造されず、昼と夜を分ける力がなく、地上を照らさない。ファラオの正体が蛇である。老いぼれ太陽神が毒蛇に負けて神格を奪われる。太陽の地位が大蛇から出た草薙剣に依存する。それは、人々の信じる「太陽神」は無力な幻想で、「竜なる蛇」こそ力ある存在だからです。



LEVIATHAN(レビヤタン)


あなたは釣り針でレビヤタンを釣り上げることができるか。輪縄でその舌を押さえつけることができるか。

あなたは葦をその鼻に通すことができるか。

これがあなたに、しきりに哀願し、優しいことばで、あなたに語りかけるだろうか。

これがあなたと契約を結び、あなたはこれを捕らえていつまでも奴隷とすることができようか


━━旧約聖書『ヨブ記』41章1節〜4節 新改訳


 リヴァイアサン。原語リヴヤターン。「神器を与奪できるヤマタノオロチ」と「天皇制を与奪できるリヴァイアサン」は同じものです。聖書のリヴァイアサン(レビヤタン)は「契約を結べず、捕らえられず、いつまでも奴隷にできないもの」。漢字の「民」は【人でない奴隷】を意味する差別の字。トマス・ホッブズは『リヴァイアサン(1651年)』でキングの地位が神に授与されたものではなく、人々との契約によるものと示しました。すなわちリヴァイアサンは挿絵通り、【人々が蒐まって出来た巨人】です。巨人は契約できず、捕縛できず、いつまでも奴隷にできないもの巨人リヴァイアサンが370年も暴れた結果、地上のキングダムは120ヶ国以上も滅びました。本来なら、契約でのみ成立する「天皇」。しかし、ヤマタノオロチを殺害し、その尾から「神器の草薙剣」を強奪し、代々「天皇」として即位する━━とは、契約ではありません。『平家物語』はヤマタノオロチを「草薙剣を壇ノ浦で取り返した神竜」とし、神話におけるオロチ退治がウソとうたいます。本物の草薙剣は壇ノ浦で失われたため、明治・大正・昭和・平成・令和の天皇即位でも「神器のフタ」は開けられませんでした。日本国憲法は国民投票なしに発布された不正な法であり、「国民の総意による天皇」という契約は成立していません。加えて、本物の「天子(皇帝)」は天命や徳や姓による地位で、偽物の「天子(天皇)」は天命なく徳なく家名がありません。また、本物の西洋は「皇の人称」「帝の人称」が存在しません。なぜなら、西洋は「日本神話の天皇皇族」「仏教偶像の帝釈天」「儒教伝説の三皇五帝」「老荘神話の混沌帝」が存在しないからです。当然、西洋諸国は女帝や天皇の投票なき「憲法」がなく、総投票による「国体」を基本にしています。「西洋にも皇帝や教皇がいて、憲法がある」「西洋にも国民や民族がいて、民主主義がある」とは悪質な洗脳であり、中立な真実ではありません。天皇を与奪できるヤマタノオロチかつリヴァイアサンは、いつまでも国民(国の奴隷)として捕らえられません。偽物の契約、神器と憲法は解除される運命にあります



燃えるナハーシュと青銅のナハーシュ


 ナハーシュ。イヴを誘惑したエデンの「蛇」の原語ナハーシュ。この語は、奇跡と呪術のどちらにも用いられます。モーセがアロン経由でなく、自ら杖を投げた時、杖はナハーシュに変化しました。アロンの杖はタンニーンでありナハーシュ。また、ヤハウェは強情なイスラエル人への神罰として【燃える蛇】を送り、このナハーシュは多くのイスラエル人を殺しました。「燃える」と訳される「サラーフ(セラフ)」は、複数形セラフィム、熾天使━━最高位の天使とされる語━━です。つまり熾天使の蛇は、人々を殺す正義の蛇、懲罰の蛇。ヤハウェの殺人は聖なるかな!またイスラエル人が「熾天使の蛇」に噛まれても生きられるように、モーセは「青銅の蛇」を作りました。こちらもナハーシュ。つまりナハーシュとは、邪悪なサタンであり、正義のセラフィムであり、奇跡の杖であり、呪術の杖であり、死刑であり、生存でもある両義的な蛇です。これらを見分ける光、ヘブライ語「オール(אוֹר)」は、大秦(ローマ)から唐帝国に来た景教徒(ネストリウス派のクリスチャン)により、「景」と呼ばれました。「景」はケイともヒカリともカゲとも読みますが、その意味は忘れられました。天地創造の光は「景」であり、「陰陽五行(木火土金水)」がなく、太陽や月が登場しません。昼と夜を分ける「景」は、地上を照らす光であり、奇跡のため、季節のため、年々のため、日々のためにある光です。この景は、太陽と月の代わりに登場する「二つの大きな光体」とも別物。日本の「週と曜日」は西洋の輸入品。本物の曜日は五行思想ではないため、五行の「火水木金土」がなく、陰陽の「日月」ではありません。つまり、日本の「日月火水木金土」はまがい物です。東洋諸国は「景」を受け入れないため、デイ、ウィーク、マンス、シーズン、イヤーなどの時を刻んでいません。たとえば、西洋は【前】の人と時と場があり、【先】の人間と時間と空間がありません。西洋の世界は「先祖、先生、先輩」「兄が先、弟が後」「姉が先、妹が後」の人間がなく、「先日、先週、先月」の時間がなく、「先駆、先頭、先陣」の空間がありません。日本の島々を産んだイザナギとイザナミの「兄妹」は幻想。日本の柱アマテラスとスサノオの「姉弟」も幻想。日本の世間・人間・時間・空間はまがい物です。西洋人は輪廻転生をベースにせず、最後の審判をベースにしています。ナハーシュやオールを知らない東洋人は時空の「前」を認識できていないし、「エンジェルとデビル」を区別できていません。




 ティアマト。日本神話の竜殺しのスサノオは、新バビロニアの「エアの子マルドゥーク」という竜殺しの神に由来します。それは四つ目の呪術師で、風や雷や炎や弓矢や三又の矛を武器にした神々の天王。見ようと思えば、見えるはず。バビロニア創世記『エヌマ・エリシュ』によれば、マルドゥークは「塩水」の竜神ティアマトを倒し、ティアマトの遺体から天地を作り、神々の天王たる証「天命の書板」を手に入れ、地上に「バビロン(神の門)」を作らせました。神々の天王マルドゥークは、ウルクの王ギルガメシュに非常に近い存在ですカルデア人のマルドゥーク信仰はイスラエルでも流行し、「バアル・ゼブル」という名前で信仰されました。預言者エリヤによってバアル・ゼブル信仰は食い止められ、イエスの時代には「デーモンの長ベルゼブブ」まで堕天し、後世は「妖術書ゲーティアのバアル」「ハエの王ベルゼブブ」まで堕ちました。それで『古事記』はスサノオを「海を治めよと命じられながら海を枯らす神」「ハエ声で妖を集める悪神」「竜神を倒して天皇の証を手に入れる英雄神」「天から追放され黄泉に堕ちる神」としています。残念ながら、黄泉のスサノオは、地獄のベルゼブブと同じもの。ルシファーをデビルの長とする伝説は後世のもの。イエス・キリストの時代における最悪のデビルはベルゼブブです。最悪なことに、キリストにつながる牛頭天王の社(3000程)は、明治政府によってスサノオにすり替えられました。さらに、太陽のアマテラスからハエのスサノオに主神の座が譲られたとする大本教さえも現れました。しかし、地獄のベルゼブブは二度と天に昇れません。黄泉のスサノオが自由になり、海を支配し、太陽の神に代わる日は来ません。イランで【ペルシャ語のコーラン】と讃えられる『太陽詩集』にこうあります。一匹のハエがドンキーのおしっこを大海だと思い込み、わらを船だと思い込み、自分を船長だと思い込んで大冒険を始めたと。わらのハエ船長は、太陽や海という塩水を知らないデビルのシンボル。太陽神を演じるデビル船長を信じちゃダメ。殺された塩水、本当の海を取り戻すためには、ヒーロー側から、四つ目のマルドゥーク、ギルガメッシュ、ハエの悪神スサノオの類を外し、彼らを悪役に落とし込まなければいけません





 ドラゴン。ファラオや天皇の正体は、呪術による蛇でした。倒されたはずのヤマタノオロチは、天皇位を与奪できる巨人リヴァイアサンでした。天皇の証を手に入れたスサノオの正体は、ハエの王ベルゼブブでした。ヒーローは何者で、ドラゴンは何者なのか。陰陽五行なく、輪廻転生なく、皇帝皇族なく、先生先輩なく、兄弟姉妹すらない「世界」とは何か。ここ150年、日本人が近現代の流れを踏まえた上で、ドラゴン物語を表現したことはありません既存の神々や天皇や憲法や国学や政府や省庁を悪いドラゴンとしない限り、善なるヒーローを語れないからです。それは寺社や学校が言わず、文学や小説が書かず、新聞やテレビが伝えず、音楽や詩集が歌わず、映画やドラマが写さず、童話や特撮が触れず、アニメやゲームが出さない物語です。虚偽ばかりの日本ですが、タンニーン、リヴァイアサン、ナハーシュ、ティアマトの判断材料を整えれば、見通しが良くなるでしょう。どうか、この記事を読む人の視界が開けますように。