現在のコロナの状況は? | 総合診療医:誰もがわかりやすく医療を理解する事ができるブログ

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美智子さまがコロナ感染したが、「非常に軽症」との報道があった。命に別状がなさそうで安心である。

 

ところで、現在のコロナはどうなっているのだろうか?

もう、コロナの話なんか聞きたくもないという人も多いだろうけど、さらりと読み流して欲しい。

 

まず、結論から言うと、5類になって以降も、「第●波」などの表現はないものの、度々流行を繰り返している。

しかも冬に流行するインフルと違って、今もなお「年中無休」である。流行時には、救急車の搬送先に手こずる事例も出てくる(ただし、2023年1~3月頃の第9波ほど多くはない)。

 

「軽症者率」が多いのも事実である。

これはウイルスの毒性が弱まっている事と、ハイリスクの高齢者ほどワクチン接種回数が多いからと言える。

 

この先は、大阪大学免疫学の宮坂昌之名誉教授のFBの画像をお借りした。

厄介な事がわかってきた。

 

コロナ感染はインフル感染と違って、「後遺症」を発症する人がかなり多い事。

さらには上の図のように、感染すればするほど、やはり後遺症の発症頻度が高い結果が判明した。そして、以前から言われているように、ワクチン接種回数が少ない人ほど、後遺症を発症しやすい。

次に上の図について。

『感染する事によって免疫力をつける』などトンデモない事もわかってきた。

 

感染する事によって免疫力どころか、左図のように、心臓関連疾患や脳卒中の発症リスクはむしろ高くなる事がわかった。

そして、ヘルペスウイルスは人の免疫力が落ちるのを待ち構えて帯状疱疹を発症させるが、コロナも右図のように、感染後2年以上経っても心脳血管イベントの発症リスクが、非感染者と比べて5~8倍も高い事がわかった。

 

『コロナはただの風邪』なんてトンデモない!!

コロナに関しては、今もなお情報の更新が必要である。偏った情報だけでアップデートを止めたら、もうそこで「試合終了」である。

 

最新の情報としては、小児にも後遺症なるものが発生しているとの事。

もしかしたら、小児にも治験が始まって、今後シロップのようなワクチンが開発されるかもしれない。

最後にマスクについて。

美智子さまはコロナ感染したが軽症との事。

これは平成時代、大病もせずに、天皇陛下と共に毎日多忙なご公務をこなすだけの体力と健康状態を維持していただけの身体と、ワクチン接種が理由で間違いない。だが、感染したという事は、マスクは無意味であるのだろうか?

 

今まで何度も発信してきた事を並べる。

コロナに限らず・・・

『物事は0か100で考えてはいけない』

『リスク0などあり得ない』

『点(一個人)で考えるのではなく面(多人数)で考える』

・・・という事。

 

医療関係者が院内でマスクをしているのは、決してパフォーマンスなどではない。ワクチンもそうだが、感染リスクを少しでも減らすためでもあるからだ。

上の図は、飛行機内での感染リスクについて。右図のように飛行時間が長ければ長いほど、感染リスクは上がる。だが、マスクをしていると右図の一番右側のように、0ではないが大幅に感染リスクは下がる

飛行機や新幹線のように、長時間ドアが開かない乗り物に乗る際は、マスクをした方が無難である。

 

どんな分野でもそうだが、アップデートはとても大切である!!

 

 

 

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