『改革/井上康生』を読んでみて | 総合診療医:誰もがわかりやすく医療を理解する事ができるブログ

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皆さんはどんな書籍を読む事が多いだろうか?。目から鱗みたいなタイトルのトンデモ系が書いた書籍だろうか?。

私が読む書籍は著者の自叙伝のようなものが多い。

 

元柔道100kg級金メダリストの井上康生氏をご存知の方は多いと思う。

 

 

2012年ロンドンオリンピックで、男子柔道は初めて金メダル0に終わり、責任をとった篠原監督から監督を受け継いだ井上康生氏。

当時34歳の若造を疑問視する声の中、『#屈辱は最大のエネルギー』をバネにして、2016リオデジャネイロオリンピックでは、金メダルを含み7階級全員の選手がメダルを獲得。

 

選手から監督へとなっての立場が、書籍では色々と書かれている。

監督に至るまでの経緯、旧体制から新体制の人材確保、リオ五輪に至るまでの経過、監督として責任を果たせたのちの男の涙などなど。

 

2020年の日本救急医学会学術総会では、本来学会とは無関係の井上康生氏の講演を聴く事ができた。

 

 『#根性論と精神論は柔道には必要』・・選手には自衛隊の訓練から茶道までやらせた。

『#感謝の気持ちを忘れない』事を現役時代に学んだ事。

『#限界を作った時に成長は止まる』

・・・色々な言葉を講演では残してくれた。

 

 

井上康生氏もそうだが、元プロ野球三冠王の落合博満氏や野村克也氏の自叙伝でも思う事がある。

それは、リーダーたるもの自分の専門分野だけに長けていればいいというものではないという事。

 

彼ら自身人格者である。

トップに上り詰めたからと言って決して選手を見下したりせず、いかに選手の力量を上手く引き出すか?・・・そこには技術だけではなくメンタルの部分も関わってくる。

井上康生氏は、選手を選手だけとしてではなく、人としての基本を選手にも指導してきた。例えば「ウッ~ス」のような雑な挨拶ではなくきちんとした挨拶、自分たちの使った場所の掃除、畳を降りたら年下は年上の者を敬うなど。

 

私自身が監督のようなリーダー的立場になる事は、この先もないと思うが、このような自叙伝を読むと、人としての生き方の参考になる。

怪しげなタイトルの書籍や挑発的な内容のネット記事を読むより、遥かに穏やかな心で過ごす事ができる。

 

 

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