「木を見て森を見ざる」は前回、西洋占星術に関して書きましたが、これはタロットカード占いでも言えることです。
タロットカード占いはどうしても一枚一枚のカードを読んでいくようになりがちです。
また何枚かのカードを組み合わせたとしてもその数枚のカードの組み合わせによる、解釈になりがちです。
ですがタロットカード占いの場合は、カードを何枚か並べたときにカードの進む具合、流れというものがポイントなのですね。
そしてどのポジションにどのカードが出たかということも重要です。
たとえばキーカードのところに出たカードを強く読んでみたり、逆に注意点のところに出たカードを強く読んでみたりする。
またカードによって強弱をつけるということも大事です。
たとえば恋愛関係を依頼された方に占ったとします。
その時に過去にペンタクルス7の逆位置が出て、現状に法王の正位置が出て、未来にソード2の逆位置が出たとします。
この場合はペンタクルス7の逆位置の意味の過去、法王の意味の現在、ソード2の逆位置の未来というように一枚一枚の意味を見ていくのは少し違います。
過去→現在→未来と流れる時をカードから読み解く必要があります。
つまり一枚一枚のカードという木を見て時の流れという森を見ざるということのないようにします。
これは一枚一枚の木よりもカードの時の流れから全体像という森を見ることが重要なのだということです。
この過去→現在→未来の流れは、
遠い過去→近い過去→過去の行動→現在→未来への行動→近い未来→遠い未来というように、カードを増やして読み解く際に特に時の流れとして森を見るように解釈する必要がよりあります。
この点につき、タロットカードでもやはり占いの掲示板や鑑定を致しましたお客様などを参考にしますと、現在、一般的には一枚一枚のカードの意味にこだわる方が多いようです。
カードの一枚一枚の意味は確かに重要ですが、それよりも流れとしてどういう方向に進んでいるかということの方がより重要なのですね。
先ほどの例ですと過去のペンタクルス7の逆位置の場合は、ペンタクルスというような着実ではあっても成長に時間がかかる流れが7で発展していく様を表します。
それが逆位置で少しネガティブに出ているということを考えますと、この恋愛関係はとても時間のかかる関係であって、すぐに物事が進まず、気持ちの上でフラストレーションが高くなるというように読むことが出来ます。
ただこの7の数は相手の反応より自分の意欲の方向に振られているので、それもこれも自分の気持ち次第であり、意欲が保てない場合にはこれはあきらめた方が良い関係とも読めます。
もちろん意欲がある場合なら、着実にゆっくりと成長すれば良いとも言えます。
そう考えますとこの依頼された方にはつまりこの恋愛に関してはハッキリと結論をすぐに出す必要はなく、少し保留の状態にして、今は恋愛とは別な方向に進む方が良いかもしれないというように解釈が出来ます。
ここまではカードの一枚の解釈です。
これに対して現状で法王が出たこと。
これは重要な意味を表しています。
というのもこのペンタクルス7の逆位置のカードのみですとやがてゆっくりとうまく行くかもしれないし、うまく行かないかもしれないというかなり曖昧なものに過ぎません。
ここに対して現状で法王が出ますと、この法王は大アルカナでありますし、法王の意味からしても重要な意味あいがあります。
この法王のカードはキリスト教的には法王となりますが、たとえば神道などでは神様からの神秘のビジョンが現れ、それを現実的に解釈出来る状態も表すのです。
私は以前にも寒川神社(神奈川県)で祈祷を受けているときに神秘のビジョンをイメージしたことがありました。
それは神様のイメージがビジョンとして湧いてくるものでしたが、そのビジョンとは言わば夢と空想の中間のようなものです。
そのビジョンが湧いて神様のご加護を自分なりに理解することが出来たのですが、この現状の法王のカードとはこのような神秘のビジョンを現実的に解釈するようなことを表します。
だとしますとこの恋愛には神仏や神社仏閣などの神秘の力が訪れているように思います。
この場合は具体的には依頼された方の近くの神社に行き、おみくじを引いて読んでみると良いアドバイスがもらえるでしょう。
もちろん夢でビジョンを見ることもあり得ます。
私は夢で色々なお告げのような夢を見たりします。
そのような夢や夢の解釈などからまた新たな未来が開けて行くとも考えられます。
これは流れからするとペンタクルス7のかなりスローモーでなかなか進まない関係に神秘の世界のビジョンを手に入れることによって、爆発的に物事が進むんで行く様を表しているのです。
つまりスローモーだった関係に、かなり爆発的ビジョンのエネルギーが封じ込められ、一気に恋愛が加速しそうな予感が漂います。
そこにソード2の逆位置です。
ソードとは判断力、決断力です。
2とはメインとなることに対して裏返しにサブとなることが出てくることを表しています。
逆位置とはそれがネガティブに出てくることです。
本来なら法王のカードによりスローモースタートだったものが爆発的なエネルギーで発展しそうだということが示されました。
つまり爆発的なエネルギーで発展しそうな恋愛に対してやはり裏で働くスローモーな発展が出てきます。
本来なら法王のカードだけなら爆発的に恋愛が進みそうなのです。
しかし、元々の過去のペンタクルス7のスローモーな発展が裏で働くのです。
となりますと、この関係は一見、爆発的に恋愛が進むように思えて、なおやはり時間のかかるスローモーな発展が見え隠れしてしまうのです。
またソードは一月や一週間単位を表します。
2は数そのものです。
つまりこのスローモーな足かせは2週間や2ヶ月は続きそうです。
となりますと、内容から考えますとこれは2ヶ月ぐらいはやはりスローモーなところが出てきそうです。
これが2ヶ月も経ちますと、ソード2の裏側で出てくる足かせがソードという形で一本化します。
つまりビジョンによる爆発的な発展性は2ヶ月はスローモーに進みそうですが、それが解消される2ヶ月後には爆発的に恋愛が進むように解釈出来ます。
これが時の流れを関係性から見た解釈です。
つまり法王のビジョンによる爆発的なエネルギーが元々のペンタクルス7のスローモーな発展と絡み合って、未来を形作って行くという、流れです。(ソード2の逆位置の未来)
これをペンタクルス7、法王、ソード2と時の流れとは無関係にただカード一枚一枚で読んだり、この3枚のカードを単に組み合わせてもそれは木を見て森を見ざるというようになってしまいます。
そうではなく、あくまでカードは時が流れるように関連付けて読むことが大事です。
それが森を見るということです。
その上でやはりキーカードとしての法王のカードを特に強調して読むことも重要です。
何故なら法王のカードは絵札(大アルカナ)であってかなり重要なのですから。
さらにこの法王とはまさにローマ法王といえキリスト教の世界では神の代理人とまで言われる方を表すカードです。
このカードはその意味ではとても重要な力を持ったカードなのです。
悪魔のカードが言わば神仏のパワー、エネルギーをダイレクトに感じるカードなのだとしますと、法王のカードは神仏のパワー、エネルギーをビジョンという形で手に入れ、それを自分の中で自覚的に応用するカードなのです。
ちなみに女教皇ですと直感な霊能力そのものを表し、霊能者的な力を表すカードです。
法王には夢占いに通じる意味もありますし、いわゆる占い師に未来への指針を示してもらったようなところもあります。
いずれにせよ全てをひっくり返すゲームチェンジャーのような役割を果たすのがこの法王のカードです。
その意味ではこのビジョンがやがて2ヶ月後に意志決定として一本化(ソード2がソードエース的になる)する際の、キーとなると言うことが言えます。
具体的にはこの依頼者の方にはゆっくりと発展してきた恋愛について、神社などに行き、おみくじを引き、また夢で見たことなどをよく覚えておき、そして2ヶ月にしっかりとその相手に向かうべく意志を貫くというように進めると良いと言えます。
その中でビジョンやおみくじの結果などであまり良いイメージが出ないなら、やはりあきらめる(スローモーな発展に嫌気がさす)ということもありうる(ソード2の決断の結果)とも言えます。
いずれにせよ、神社などでのおみくじのお告げやビジョン、夢などは決定的な力を持つでしょう。
このような解釈は森を見ることと木を見ることの両方が必要なことと言えます。
森を見れば良いのではなく、木も見る必要はあります。
ただ今の占いの風潮が木を見て森を見ざるというようなところにあることに少し、寂しい気持ちがあります。
占いは木も森も見れる素晴らしい手段です。
木も森も見れるような占いを目指すと良いと思います。
今回のタロットカードは当然、法王のカードです。
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