今回は太陽と水星とのコンジャンクションです。

太陽と水星は28度までしか離れないので、太陽が水星ととるメジャーアスペクト(コンジャンクション0度、オポジション180度、トライン120度、スクエア90度、セクスタイル60度、のことです。インコンジャンクト150度をメジャーアスペクトに入れるかについては異論ありますが、私はインコンジャンクトはマイナーアスペクト的なメジャーアスペクトだと思っています。)はコンジャンクションしかありません。


この点につき、先鋭的な占星術の技法では太陽と水星がコンジャンクション以外のメジャーアスペクトを取る可能性もあるのですが、あくまで一般的なところを考えますと、太陽と水星が取るメジャーアスペクトはコンジャンクションのみということが言えます。


この太陽と水星のコンジャンクションの場合はたとえばビジネスの世界でこれを理解することが出来ます。


中心に社長がいるとして、その社長にいつもピッタリとくっついていて、その社長の考えることをしっかりと理解して事務的にも支えている専務取締役という存在。


つまり太陽である社長に対する補佐役である専務取締役のような存在が太陽とコンジャンクションする水星だと言えます。(もっともこれはあくまでそのような傾向の会社もあるということで、現実にはそうでない会社も多くあります。あくまで机上の例と考えてください)


この社長の意向を素早くキャッチし、その内容を補充し企画し、単なる社長の思いつきを中長期計画にまで、作り上げ、その計画を元に社長の意向に従った人事を把握し、組織を練り上げ、組織の中でそうした計画を落とし込み、実際に部長以下のセクションに伝えて、それをもっと下部のチームにまで浸透させていく。



その計画から人事から、実務からを練り上げ把握し管理し、指揮をしていく偉大なる補佐役。


それが専務取締役に求められる理想像だとすると、太陽と水星のコンジャンクションにおける太陽と水星の関係とはまさにこうした専務取締役をさらにうまくコントロールする社長(太陽)と専務取締役(水星)の関係が理想であるといえます。


そのためには太陽と水星のコンジャンクションでは太陽が力を握っていつつ、水星も太陽から独立して独自の視野で考え、かつ太陽の意向を常に把握し太陽の意向の元でオリジナリティ溢れる水星の計画性を持つ必要があります。



つまり太陽と水星の関係では、

1.太陽からの水星の独立性
2.太陽の意向を水星が把握している
3.太陽の意向を元に具体的な計画を練り上げる


という三要素が求められるのです。


太陽と水星がこうした関係にあるときに、太陽と水星のコンジャンクションが適切に働いていると言えるのです。


ただこれは実際には稀なことであり、現実にはこうした三要素が全て満たされているということはあまり無いでしょう。


この三要素が満たされるような関係を太陽と水星のコンジャンクションを通じて持つ方は、自分が太陽としてのリーダーになっても、自分が水星としての補佐役になったとしても、ビジネスの世界でいかようにも活躍することが出来ます。


この三要素は単にビジネスというだけではなく、太陽と水星のコンジャンクションをうまく活用する方法として、優れたメソッドなので、太陽と水星のコンジャンクションのアスペクトを持つ方は、自分の太陽と水星の関係をこの三要素から考えてみると良いでしょう。



続いて太陽と水星のコンジャンクションがどの星座にあるかでの解説を書いていきます。


牡羊座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方の場合は、ベンチャー企業などでその才能を遺憾なく発揮するでしょう。

独立起業なども得意とするところです。
人の下で働くことも人の上に立つことも向いています。


牡牛座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は、どちらかというと技術的、芸術的な技芸に優れているので、音楽、絵画、デザイン、芸能、料理また工場などでの職人的な役割や販売のテクニック、会社の経理事務など、技術、技芸を磨くと他の誰をも圧倒する成果を上げることが出来るでしょう。


どちらかというと、人にそうした技術や技芸を指導することは苦手です。


双子座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方はコミュニケーション能力が高く、営業のセンスが高いです。販売にも向いています。


またあらゆる面において知的な能力が高いので、資格取得もお手の物ですし、事務処理や計算能力も高いです。


蟹座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は組織の中で、才能を伸ばしていくタイプです。

大企業や官公庁などは向いていますし、家族経営の会社などにも向いています。
小さな組織のリーダーは得意なので、そうした組織の足並みを揃えさせることには天性の才能があります。


獅子座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は表現力に長けているので、演劇や芸術の世界に向いています。
大衆に訴える表現者としての自分を強く持っています。


これはもちろんそうした芸術的なことのみならず、インダストリアルデザインなどの世界で活躍することも可能ですし、営業や販売ですと相手に自分の意向をうまく伝えることも出来ます。


乙女座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は、公務員的な事務作業を完遂させる能力に長けています。

膨大な事務作業を適切にスピーディーに実行する能力には目を見張るところがあります。

もちろん資格取得なども得意ですし、ありとあらゆる事務的な仕事は得意ですが、営業や販売などのコミュニケーションをメインとするところは得意ではないので、そうした仕事をしているときは資料などをうまく使いアピールして行きましょう。


天秤座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は世の中の意向などにダイレクトに反応する特性があります。


タレントなどの人気稼業はもとより、マーケティングリサーチなどをうまく活用し、大衆の求めることを理解して、商品などを提供して行きましょう。

いわゆる流行りに乗って商売を繁盛させることが出来ます。


蠍座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は優れた芸術性と知性を兼ね備えています。

どんな分野のことでもこなせる器用さがありますが、プロフェッショナルな仕事にはかなりの適性があります。

また大企業に勤めてもその中で出世をする能力にも長けていますが、その分、プレッシャーを強く受けるでしょう。

基本的には精神面で弱いところがあるので、常にリラックスして、ストレス発散をする趣味などを見つけましょう。


射手座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方はどんなことでもガッツで乗り切れるだけの意欲と活力と体力と創造性に優れています。

どちらかというと出来上がった場所より、ゼロから何かを作り上げることが得意なので、ビジネスでも新たなプロジェクトに関わったり、独立起業などが向いています。

創作に関わることにも適性があります。


山羊座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は、まさしく組織の中でトップに立てる器の持ち主です。

そのためには参謀の意見をよく聞き、部下の気持ちなども考えなくてはなりません。

どちらかというと上司のことばかり目が向いてしまうので、同僚や部下のことにも気を配れば成功は保証されるでしょう。


水瓶座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方はSNSを使ったジャンルで天性の才能があります。

YouTuberやブロガーなどは得意で、インフルエンサーとして、SNSで発信を続けていれば、やがてビッグなチャンスがあるでしょう。

プログラマーやSEなどにも適性がありますし、工場の技術者などのアナログな技術にも適性があります。

最先端の技術でもアナログな技術でもありとあらゆる技術への適性があるでしょう。


魚座の太陽と水星のコンジャンクションを持つ方は、福祉業界や医療従事者、保育、教育関係には適性があります。

ただどの分野のどんなことでもヤル気になれば出来るところがあるので、どこが向いているかではなく、何をやりたいかで自分を活かす道を探しましょう。



今回のタロットカードはソードペイジです。





通常ペイジのカードは未熟な者などを表すこともあるのですが、このソードペイジはビジネス能力の高い方があくまでリーダーの意向に従って働くイメージもあるので、優れた能力を表すこともあります。


太陽と水星のコンジャンクションの場合でも太陽の意向をうまく具現化する水星の能力がちょうどそのようなところがあります。


水星をうまく太陽のために活かすということです。





今回は太陽と水星とのコンジャンクションについて書きましたが、私は私のホームページ「アポロンの館」で「占い師Hisashiの占い講座」というブログの中で、西洋占星術の本質にせまる内容の投稿を書いています。



興味のある方は見てみてください。


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