★音楽においては、「一見相反することを、並行して検討することが肝要」だと思います。 例えば、所謂「ツー・ファイブ」の場合。
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●「ツー・ファイブは無視せよ!」という考え方
<Ⅱm7(♭5)~Ⅴ7(♭9)~Ⅰm7の場合>
ジョアン・ジルベルトの「微分から→積分へ」(つまり、和声における、ある種の統合化)は有名ですが、ボサノバでは殆どの場合、「ツー・ファイブは無視する」に限るような気がします。(逆説的な意味で。)
例えば、KeyがGmの「黒いオルフェ」の場合、譜面に「Am7(♭5)~D7(♭9)~Gm7」とあったら、「E♭△7(9)~D7(♭9)~Gm7」と変えた方が、断然カッコいいんですよね。(勿論、メロディーとの関係がありますが。)

●「ツー・ファイブは無視できない!」という考え方
ブラジル音楽でも、例えば、カルロス・リラの「聖灰水曜日のマルシャ」という曲。(ナラ・レオンなどがやっています。)
KeyがFmとすれば、アタマの「Fm7~B♭m6」という部分は、「Fm7~Gm7(♭5)/C7(♭9)」とやってもOKですね。ツー・ファイブは無視できません。
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要は、「正解は、実はたくさんある」ということですね。 至極当たり前の話かもしれませんが。「この道しかない」などと言っている、どこかの国の首相、聞いてますか?(^^;)

Começar de Novo - Simone e Ivan Lins
実に、いい曲です。たまりません。2分9秒あたりから、タンボリンがスッと入ってくるのが、とってもいいんですよね。ところで、シモーニは「官能性」と「社会性」の両方の要素を持っている歌手と言っていたのは、高場将美さんだったかな。


$ボサノヴァ研究室