エアコン求めて、西へ東へ(第3話) | おけいの変な話

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怖い話、ドラマの批評、そんなことに興味あるの!?っていう、変な話をいっぱい書きます。

前の仕事は手作りアクセ屋さん、今の仕事はテープ起こしの内職さん♪

 おっちゃんは、取りあえず店員さんに声を掛け、担当の人が来るまでの間に、私が希望する工事の内容をざっと聞いてくれた。

 で、担当らしき人に、ざっくりと伝えてくれた。ここまではスムーズ。

 

 さて担当さん。

 

「これ、冷房専用ですけど」(お前もか!)

 

「はい、それでいいんです」

 

「電気代、高いですよ?」

 

「寝るときしかつけませんから」

 

「風向きは手動で、音もしますし」

 

「大丈夫です」

 ってか、じゃあ何で「寝室にぴったり」って紙を見本に貼り付けとんじゃ!矛盾してるがな。

 

「工事は8月7日になるんですけど」

 

 うん、午前中に他の人から聞いたから大丈夫。

 

「その日でいいです」

 

「だいぶ先ですよ?もうちょっといいやつにしませんか?」(先だからもうちょいいいやつって、どんなロジックやねん)

 

「予算の関係で、これがいいんです」

 

 で、やっと諦めてくれたらしく、在庫を確認しに行ってくれた。

 ふ~やれやれ。

 待合の椅子に座って待っていると、見積書の用紙を持って、担当さんが戻ってきた。

 

 で、工事内容から、小娘の部屋分はプラス1万800円、クマオの方は、エアコンの取り換え費5000プラスリサイクル料2000円でいいとのこと。

 

「だったら、もう持って帰ってもらおう」

 

「うんうん」

 

 で、最終的に端数の800円ちょっとをまけてくれて、さあ会計となりまして。

 事件が起こりました。

 

 レジで、ぴぴぴ!と女性のスタッフさんが入力を始め、「○○さん、在庫確認しました?」と。

 担当さんがレジを見て。急にバタバタし出した。 

 うん?在庫切れか?

 まあでも2週間もあるから、その間に商品って入ってくるやろうし。

 

 担当さんは、何度もレジとバックヤードを往復している。

 その姿をぼけ~っと見守りながら、さて返済回数をどう設定しようかと考えておりましたらば。

 

 担当さん、とぼとぼと私たちの目の前にやってきて。

 

「申し訳ありません。今日、廃番になりました

 

と。

 

 私もクマオも、一瞬何を言われたのかが理解できなかった。

 想定外だった。

 

 廃番、廃番、廃番・・・廃番!?

 え?今日??廃番??

 

「え? どういうことですか?」

 

「メーカーから、もう商品が来ないんです」

 

 うん、知識としては知ってる。生産終了ってことよね。

 でも知識と感情は別物で、感情が全くついてかな~~い! (T▽T;)

 

「でも、さっき在庫があるって」

 

「あったはずなんですが」

 

「廃番になったの、今日?」

 

「はい。先ほど」

 

「1台もないんですか?」

 

「はい」

 

 ええ~~~~!?

 

 ちょっと待って、在庫切れは経験したことあるけど、廃番ってのは今回初めてなんですけど!?

 こんなことってある??

 

 あまりのことに、もう笑いしかこみ上げてこない。

 二人でふらふら立ち上がり、店を後にして、取りあえず車に乗り込む。

 そして、声に出してゲラゲラ笑った 。゚(゚^∀^゚)゚。 アヒャヒャヒャ

 

「廃番って!! ありえへん!!」

 

「笑いの神、降臨や!!」

 

 しかし私たちは、一体これからどうしたらいいんやろ? 

 廃番のパンチ力に、すっかり戦意喪失したバカ夫婦。

 再びエアコンジプシーの旅へ・・・

 

 続く

(次回、感動の最終回 笑)