こんばんは~
藍正龍 出演・初監督作品で、出演者も 張庭瑚 含め大好きな俳優さんばかり
でも、いつもは遠すぎて行けずあきらめていたのですが…
コロナでオンライン開催となり、応募したら滑り込みセーフでしたので、うれし泣き
主催者の 台北駐日経済文化代表処台湾文化センター/アジアンパラダイス 様 本当にありがとうございます
期待していましたが、まさかここまで素晴らしいとは
障害のあるなしに関わらず鑑賞後に全員勇気をもらえる映画で、ぜひ日本で正式上映を熱望します
ひとことで言って、毎日毎日、誰にでも多くのしがらみがあると思うのですが…
ものごとの本質だけを掬いとることの大切さを教えてもらった気がします…。
FB(写真はここより)
【傻傻愛你,傻傻愛我】正式預告 11月1日(五) 壞事後面就是好事
【不該擁有的事情】蔡旻佑 x 張牧喬合唱 -【傻傻愛你,傻傻愛我】主題曲 11月1日(五)
2020台湾映画上映&トークイベント「台湾映画の"いま"〜進化する多様性」 オンライン開催に変更! 第1回は、藍正龍(ラン・ジェンロン)初監督の新作未公開作品『ぼくの人魚姫(原題:傻傻愛你,傻傻愛我)』!
2020台湾映画上映&トークイベント「台湾映画の"いま"〜進化する多様性」第一回『ぼくの人魚姫(傻傻愛你,傻傻愛我)』オンライン開催! 藍正龍(ラン・ジェンロン)監督からのメッセージムービーも!
映画の感想ですが、最低限のネタバレも入ります。ネタバレを見たくない人は読まないでください
27歳でダウン症の 小維 は「森の王子と人魚姫」という絵本が大のお気に入り。
裕福な家庭で 媽媽 は自分が亡くなった後の 小維 の行く末を案じて障碍者のパン屋さんや自助グループなど積極的に社会に出している。
誕生日にアメリカにいる弟 襄碩(張庭瑚) から教えてもらった絵本の作者 可夫(藍正龍) の家の周りをウロウロして 可夫 と知り合うが、 可夫 は 小維 の思っていた人とは違うようで…
そんな時、パン屋さんに行く途中で不良グループに絡まれた 小維 …
ひと気のない場所で殴られて、携帯を盗られた 小維 は近くの海に…
そこでばったり出会ったのが海を泳いできた 小爛(郭書瑤) …
小維 は愛しの 人魚姫 に会ってしまったのだ
まず、 小維 役のレオくんの演技があまりに自然でびっくりしました
解説によると、最初 小維 くんの役には本業の俳優さんを…という声もあったのを監督の 藍正龍さん が兼ねてよりボランティアで知り合いだったレオくんを抜擢されたとか…
初監督作品に障害のあるレオくんを起用するのはとても勇気のあることだと思ったのですが、その反面、藍正龍さんの俳優経験はもちろん、ボランティア活動や結婚されてお子さんも生まれて…という人生経験の中から見抜かれていたものがあったのではないかなと思いました。
それは、配役の妙にも現れていて、きっとチームとしての力がレオくんを役者として開花させたのかな❓と勝手に想像しました。
わたしは実際、障害のある方と日常的に関わる生活だったので、レオくんが 可夫 を訪ねて まず最初に 今描いてている絵が嫌いだ と言ったところにドキッとしました。
障害のある人が、時に要らない雑念が一切入らない状況のためか、本質だけを突いてくることはよくあるからです。
だから、この場面では、くどい説明がなくても、この一言だけで、 可夫 が、絵本を描いた時とまったくの別人になってしまっているということを示唆していて、すごい脚本と演出だと思いました
小維 くんを授かったことで一般家庭とは変わってしまった家族の物語…
家族それぞれの立場での葛藤が 小維 を愛しているがゆえに、本当に苦しかったです…
障害 を持つ子どものいる家庭にはやはり社会的支援がとても大事で パン屋さんの師匠役の 陳竹昇さん、 小維 との掛け合いは笑えて、でもとても温かくてすごくステキでした
また、人魚姫 との出会い
海から泳いできた 小爛 を 人魚姫 だと思う 小維 だけど…
そもそも海を泳いできたのも イヤな客 から逃げるため…
というくだりは 瑤瑤ちゃん にしかできないだろうな…と思いました。
どれだけ、汚れた役をしてもとにかく 汚れない んですよね。
そもそもの 瑤瑤ちゃん に透明感がないと絶対できないと思うんです。
人魚になって熱帯魚のいる澄み切った海を自由に泳ぎ回る人魚のシーンがとってもキュートで
そこがすごいなと思いました…
海のシーンは沖縄だったようですが、コロナでどこにも行けない今、とっても癒されました
そして、最後には…
可夫 が 小維 によって自分の原点の「森の王子と人魚姫」を書いた時の自分に戻ることができたのかな…と思いました…
お互いがお互いを想い合っていれば、それはハッピーエンドだよね
小維 はものごとの本質だけを見抜いて掬い取っていたのです
その言葉がとっても心に沁みて…
障害のある人を助けるつもりで、助けられている…
それは 可夫 も 小爛 も そして、視聴者も…
最後のシーンと 可夫 の絵本がぴったりマッチして…
絵本と現実生活の ギャップ は大きいようで、実はそれはわれわれにとっての先入観なだけかもしれません。
とっても素敵な終わり方でした
台湾映画ファンだけでなく、障害と向き合う方々や一般人が障害を持つ人への理解を深めるのにもぜひ日本で上映してもらいたいです。