中小企業白書によると倒産の原因は、圧倒的に、販売不振によるとなっています。
販売不振による資金繰りの悪化が倒産原因の本質です。販売減であっても利益増であるならば、資金繰りが悪化することはありません。
販売不振をタイムリーに察知すること、販売減=利益減にならない措置を講ずることが、まず必要です。
それでも販売不振=利益減となるならば、ビジネスモデルとして崩壊してる可能性があるので、廃業を検討する必要があります。
倒産は本人だけではなく、多くの関係者に迷惑がかかります。
販売不振でまず考えることは、利益額を維持することです。たとえ、売上が急回復しても利益体質になっていなければ、いつまでたっても倒産リスクは回避できません。
皮肉にも廃業の原因は販売不振なく後継者不足を原因とすることの方が多いのです。
後継者不足による廃業を考えている会社などは案外販売不振とは無縁であり、利益率の高いビジネスモデルを有していることもあります。
現に、後継者不足解消のためのM&A業界は著しく成長しています。
自分で帳簿をつける(自計化)
当事務所も含むTKC会員事務所は、基本的に自分自身で帳簿をつけない事業者とは契約をしません。
いろいろ理由はありますが、自分で帳簿つけない事業者は、数字に対する意識およびスピード感がどうしても弱いため、いつまで経っても利益が上がる体質にならないからです。
自計化により好気を逃さないことこそが、販売不振による倒産を防ぐ一番の処方箋です。