猫弁と幽霊屋敷:大山淳子 | 図書館司書の読書日記

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こちらは主に備忘録的読書日記と映画の感想を記しています。
著作権法上、ネタばれしないように書いているので味気ないとは思いますが、こんな本があるのだと興味を持っていただけたら幸いです。


 親子が親子であるために…。

 切なくなるくらい哀しいお話です。

 ですが希望もあります。

 幽霊屋敷や事故物件。

 それにまつわるお話は本当に悲しいものも都市伝説的なものもあって、噂する人には娯楽なのかもしれないけれど…。

 人間よりも大切にされる動物。

 ホームレスから見たら大事に抱きかかえられたペットになりたいと思うことすら贅沢に感じられるほど格差が広がっている現実。

 お話の中だけじゃなくなってきている現実にゾッとしながら、それでも猫弁の少しズレた感覚が、頑なまでの法律を守る姿勢がプラスの方向に動いてくれるといいな、正直ものが報われる世界があるといいな、と思いました。