名探偵ポアロ ベネチアの亡霊 | 図書館司書の読書日記

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こちらは主に備忘録的読書日記と映画の感想を記しています。
著作権法上、ネタばれしないように書いているので味気ないとは思いますが、こんな本があるのだと興味を持っていただけたら幸いです。

 ヴェネツィアの街で隠棲するポアロ。


 旧知の作家が謎解きに誘ってきます。


 ゴンドラで移動する街、ヴェネツィア。


 時代を感じさせる建物と、降霊会という集まり。


 娘を亡くした女性の哀しみ。


 そこにリンクするポアロの過去。


 戦争によって心を病んだ人が多くいた時代。


 子供も早く大人にならないといけなくて…。


 何かに縋りたくて寄りかかり合いながら生きていく人々の心の隙間に入り込む亡霊。


 切なくなりますが、生きている人間は生き抜いていかなくてはならないという教訓も感じました。