私が誰かわかりますか:谷川直子 | 図書館司書の読書日記

図書館司書の読書日記

こちらは主に備忘録的読書日記と映画の感想を記しています。
著作権法上、ネタばれしないように書いているので味気ないとは思いますが、こんな本があるのだと興味を持っていただけたら幸いです。






 認知症の夫と過ごす日々。


 一見穏やかに見えるけれど、時間と曜日の感覚のない人間を相手にする生活はひどく大変。


 田舎を出て都市部に暮らす息子宅での同居を視野に入れて、資金援助も行っていたけれど、今更住み慣れた田舎を出て行くのも億劫に思える主人公。


 田舎独特の本家との兼ね合い、嫁同士の連帯と称したマウンティング。


 女同士のいざこざは世代や場所が変わっても続くもの。


 他人事ならば客観視できても、近い将来の自分の姿かと思うと心苦しくなることも。


 もっとドラマチックなアメブロもあるなと思いつつ、今日から1年の後半がスタートするので、いろいろ考えさせられました。



 物語の後半は、嫁たちの物語になります。


 それぞれの人生の折り返しに、介護、高齢出産など、ドラマはまだまだ続くのです。