去る10月8日から、ビルドファイターズ続編の『ガンダムビルドファイターズトライ』(GBFT)の放送とネット配信が始まっています。
私も早速見始めましたが、確かに相変わらず楽しい作品で、前作に比ると初手からバトルアクションがかなり増えていたり、前作よりずっとアクティブなヒロインが最初から物語を牽引しているなど、1話で視聴者を物語に引き込んでいく「ツカミ」はずっと強力になっています。
ただ、あくまでも私の個人的な感慨として、十分面白い1話ではあるのですが、前作を見始めた時に感じた「これから何か新しいことが始まるぞ」という期待感やわくわく感がいまいち足りないな……などという思いもありました。とは言えこれは恐らく、GBFTがが前作の続編として作られているからだという、割と単純な理由によるものなのでしょう。考えてみれば、前作ではガンプラバトルの世界観自体が私のような視聴者にとっても初めて目にする世界なわけで、セイがレイジの力を借りながらバトルで勝ち上がりながら世界への視野を広げていく過程は、そのまま視聴者の視野が広がっていく過程でもありました。次々に強力なライバルが出現して絆が広がっていき、また世界大会という舞台も、セイという子供の視点からは新しい世界への入口でした。そして決勝進出と、その裏舞台を構成していたPPSE社とプラフスキー粒子の秘密とそれを巡る一大騒動に至って、その広がりは臨界点に達します。前作が終了した時点で視聴者は、作中世界を上から下まで一応はすべて経巡り切ったことになるのです。GBFTではその過程がいったんスタート地点に戻りました。前作とはまた異なる趣向を凝らせてくるだろうという期待はありますが、いったん前作で行き着くところまで行き着いている後で、これから広がっていく世界はまったく未知の世界というわけではありません。私が感じていた物足りなさの正体はたぶんそういうことなのだろうと思います。
もちろん、本作には前作とは異なった本作独自の魅力があるのも確かなので、こういうことはあまり気にせず楽しんで見ていくのがいいでしょう。
前作のヒロイン・チナのおとなしさとはうって変わって、今作のヒロインであるホシノ・フミナはガンプラバトル部存続のために、最初から率先してアクティブに動いています(どちらかというとセイの立ち位置に近いかも)。元気さだけでなく適度な色気も感じさせてくれるフミナは大変に魅力的で、カマキリ部長ならずとも心惹かれるキャラクターです。一方の主人公のセカイは、設定こそ大幅に違うもののどこか前作のレイジの面影を強く残しています。今後二人の仲間に加わっていくであろうコウサカ・ユウマについては、1話ではまだあまり描写されていないので次回以降に期待。何より驚いたのは、「カマキリ男」ことプラモ部部長のミヤガ・ダイキが、『ガンダムAGE』のオブライト・ローレインに見た目が似ているだけでなく、声までオブライトさんと同じ遊佐浩二だったことです。ただし性格はオブライトさんとだいぶ違ってイヤミでいけすかない奴のようで……。