もともと日頃そんなに映画を見てないんですけど、このところ「坂道のアポロン」「ぼくは明日、昨日の君とデートする」と続けてアイドルやアイドル的俳優女優さんの映画を見て感想を書きました☆


その勢いでまた映画を見る気になったら、

アマゾンプライムに伊野尾くんの「ピーチガール」もあったので、今回はこの映画について書きますニコニコ


この映画は男女二人だけが中心じゃなくて、男性二人女性二人の4人のお話でした。

これは、わたしも見かけたことのある、4人均等に写っているポスターでもなんとなく予想はしていました。


エンドロールを見ると、山本美月さんと伊野尾くんがW主演、次に真剣佑くん、次に永野芽郁、という感じですが、


お話的にははっきりと山本美月演じるモモが主役と思いました。


「坂道のー」と「ぼくは明日ー」がたまたまどちらも三木孝浩監督作品だったので、そのあとに見たピーチガールはそれらに比べてだいぶ違うなーというのがはっきりわかりました。

三木監督の二作は話の骨子がしっかりしててだいぶ文学味があるんですが、「ピーチガール」はお話自体は軽いと言うか、いい加減なところがあると思いました。


そして三木作品二作は登場する男性側に視点があって愛する女性を見ている。だからヒロインはマドンナであって理想的な女性。


けど「ピーチガール」は女性側に視点があって男性を見ている。

だから女性の出番が多くて女性の裏側みたいなものも出てくる。


というわけで、両者がずいぶん違うなあと思いました。

画作りもだいぶ違っていて、三木作品が渋いレトロな色合いとしっかりした構図を好むのに対し、ピーチガールは全部ピンクがかったほわわわんとした色合いであんまりメリハリがない。

あーこの雰囲気見たことあるーと思ったら、平野紫耀が出た「honey」と同じ監督さんだった。確かにhoneyに似てるー。

原作も別だし脚本も別だけど、ガラの悪いやつに女の子がどこかにとじこめられてー、なんていう展開が似てるところがあった。

どっちも男の子は、伊野尾くんはパティシエ、紫耀は料理人をめざすことになったし。


などなど、いろいろ思いましたが、

実は映画が始まったとき私はピーチガールはすごくいい所を突いてるなーと感心したのです☆


というのは、主人公でありヒロインのモモちゃんが日焼けしたくないから日傘をさしてくるところ。

なんか、嶽本野ばらの小説に出てくる女の子みたいでいいじゃないですか! おもしろいし印象に残る設定だなーと思いました。

(見終わってから調べてわかりましたが、もともと1997頃から連載されてた少女マンガなので、ほんとうに嶽本野ばらの影響があるのかも)

トージ(真剣佑)に好かれたくて色白になりたいモモは見た目はガングロギャル風。(死語?)

そしてなにかとモモに絡んでくる、かわいくてモデルもしてるサエ(永野芽郁)のキャラがすごい。永野芽郁すごいなと思いました。

表では可愛こぶりっ子だけど、裏ではモモの欲しいものは全部自分が持ってっちゃう性悪女子。モモのことが悔しくなるとマジで白目をむくのはすごい女優根性だと思った。若くてかわいいキャラの女優さんだと思うのに。(これもあとで調べましたが永野芽郁は小学生の頃から子役でやってたようでキャリアがあるので出来る演技なのだなと思った)

こういう女同士の、仲がいいようで実は意地悪されてる?みたいなことも実際あることなので、この女子二人の設定も面白いと思いました。


そして伊野尾くん演じるカイリは学校一のモテ男子。いつも女生徒20人くらいにかこまれてるアイドル的存在です。


伊野尾くんが登場したら、声やしゃべりかたが高槻先生そっくりで(あたりまえ)

これは!准教授高槻ドラマが好きな人は見るべき映画だったびっくりと思いました☆

当然役柄は違いますが伊野尾くんのキャラが出てて、高槻先生が高校生の時こうだったかもーと想像させるような雰囲気がありました。(高槻先生はイギリスに行ってた気がするので、パラレルワールドの高槻先生かな?)

っていうか、逆に、こういう伊野尾くんの演技を見て、高槻彰良にも通じると思われて高槻役が来たのかな。

いつも明るくてテンション高くモモひとすじで、でも実は父に理解されないつらさも持っていて影では努力家、という役でした。


モモの山本美月は伊野尾くんと同じくらいの年齢らしく、ふたりの年を考えるとふたりともこの時24,5だと思うのですが、普通に高校生でそんなにおかしくなかった。

真剣佑くんはそれより3つくらい下?永野芽郁は更に4つくらい下?かと思いますが、さして違和感なくみんな同級生に見えました。

強いていうと、自分的には、真剣佑くんはなんとなく日本の普通の高校生はしっくりこない気がした。アメリカ育ちのせいなのか。


原作はほんとうは18冊もあるようで、それを二時間にまとめるのはたいへんだったと思います。


さきほど書きましたが、出だしはなかなか個性があって快調だったのですが、

序盤が終わるとカイリの親衛隊の女子たちはなんとなーくいなくなって、あの設定なくなったんだ?と変な感じになりますし、

モモがトージと一緒の時にサエから助けてという電話を受けてホテルに行くのですが、なんでトージも一緒に行かないのかと不思議でした。(ちょっとした理由があればよかった。お願いトージくんには言わないで、とサエが言うとか)

助けに行ったモモが男前でかっこよかった。

あとでまたこういうシーンがあって、そのときは伊野尾くんが女装するんだけど、かわいいから最初は男子だとバレないっていうほうが面白いのになあと思った笑


開始45分くらいでモモが好きだったトージとうまくいったのでこれはまだまだあるなと思うとそのとおりで、あとでわかるがトージはわざとモモをふったり、慰めてくれたカイリとうまくいくが、カイリはお兄さんの婚約者と話があってそれを夏祭りにモモが誤解したりとか、こういう映画あるあるなことがいっぱいありました。

兄と比べられつらいカイリもせつなく、伊野尾くんがんばってました。


映画冒頭に、カイリが溺れたのをモモが助けて口移しの人工呼吸をしてる?というシーンがあって、それが理由でカイリはモモが好きになったのですが、途中でモモがそれは自分じゃないと言うんですが、そのまま説明がなかったので、ほんとにあれはモモじゃないお兄さんだったのかな? モモでいいと思うけどなあ。

最後は今度はほんとうにモモがカイリを助けてふたりはカップルになる。

トージはカイリのもとにモモを送り出し、

サエはふたりが会えるようにニセメールをしたのでした。悪態をつきながら。

こうして4人共ほんとうはいい子たちでした。


エンドロールでおまけの映像みたいのがあるのもhoneyそっくり。

まあかわいくていいのだが、なんかこちゃこちゃ小さな画面でよく見えない(^_^;) せっかく後日譚をやるなら全画面でちゃんとやったほうが見やすいと思う。

この監督はラウールのレモンソーダという映画も監督してるようですが、みんなこういうエンドロールなのかな。


三木監督作品も主に若い女性が主要ターゲットと思いますが、こちらの映画はそれらよりも更に若い、女子中学生とか小学校高学年あたりが主要ターゲットになってる感じです。


それはそうですが、主要4人のPVみたいな面があり、これを見てこの人にはこういう役が合いそうだとオファーが来そうな気がします。

映画の対象年齢とかじゃなく、こういう映画に出るのも大事なものだなあと思いました。


それにしても2017年に高校生なのに2021年には准教授になってて、伊野尾くん出世早すぎ!爆笑