静岡県三島市の社会保険労務士 ひるみ人事サポート 蛭海直隆

静岡県三島市の社会保険労務士 ひるみ人事サポート 蛭海直隆

静岡県三島市の社会保険労務士 ひるみ人事サポート 蛭海直隆のブログです。人事制度、賃金制度、医療期間の人事労務コンサルタント。助成金関係の申請はお任せ下さい。

従業員が通勤途上でケガ等をしたときには、通勤災害として労災保険から給付を受けることができます。ただし、通勤の途中で寄り道をしたり、通勤とは関係のない行為をした場合には、原則として給付を受けることができません。以下では、実務上間違えやすい具体的な事例を通じて、通勤災害に関する注意点について解説します。

 

1. 逸脱と中断

通勤の途中で就業や通勤とは関係ない目的で合理的な経路を逸れることを「逸脱」といい、経路は逸れていなくても通勤と関係ないことを行うことを「中断」といいます。通勤の途中に逸脱または中断がある場合には、原則としてその間とその後にケガ等をしたとしても通勤災害として認められません。

例えば、会社からの帰宅途中に通勤経路から外れた映画館で映画を観て、その後いつもの通勤経路に戻って帰宅するケースでは、映画を観に行くために通勤経路を逸れた時点から通勤経路を逸脱し、かつ中断したことになり、映画を観ている間のケガ等はもちろん、通勤経路に戻った後にケガ等をしても通勤災害には該当しません。

 

2. 逸脱または中断の例外

逸脱と中断には例外があり、日常生活上必要な行為であって、やむを得ない理由で必要最小限度の範囲で行う場合に限り、通勤経路に戻った後は再び通勤として認められます。なお、逸脱または中断している間のケガ等は通勤災害には該当しません。

この例外となる主な行為は、以下のものが挙げられています。

③にある通り、例えば、要介護状態にある親の介護のために、継続的に実家に立ち寄っているケースでは、実家でのケガ等は通勤災害には該当しませんが、介護を終えていつもの通勤経路に戻った以降のケガ等は、通勤災害に該当します。なお、該当するか否かの最終的な判断は労働基準監督署長が行うことになります。

 

近年はダブルワークをする従業員が見られるようになりました。本来、通勤災害における「通勤」とは、就業にあたり住居と就業の場所との間の往復するものでしたが、自社と副業先との間の移動についても住居からの移動ではないものの、通勤として扱われます。ケガ等をしたときの申請は、目的地への移動として判断され、向かう目的地の会社での通勤災害として扱われます。