女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)は2015年9月に制定され、2016年4月1日より全面施行されました。当初2026年3月31日までの時限立法でしたが、 10年間、期間が延長となりました。以下では、女性活躍推進法の内容と2026年4月からの変更内容を確認します。
1. 女性活躍推進法制定の背景
近年、女性の就業率(15歳~64歳)は上昇しているものの、就業を希望しながらも働いていない女性がまだ多く存在し、また管理職の女性(課長級以上)の割合も約11.7%(2023年現在)に留まっています。管理職に占める女性の割合は長期的には上昇傾向にあるものの、国際的に見ると依然その水準は低い等、働く場面において女性の力が十分に発揮できているとはいえない状況にあることから、女性が活躍できる環境を整備するために、この女性活躍推進法が制定されました。
2. 義務付けられている内容
女性活躍推進法では、労働者数が一定数以上の企業に対し、行動計画を策定すること等を義務付けています。
そして、自社の女性の活躍に関する状況について、求職者等が簡単に閲覧できるように公表する義務があります。
行動計画を策定する上では、以下の4つのSTEPを実施し、STEP4からSTEP1へのPDCA を回す形となっています。
STEP1
自社の女性の活躍状況の把握・課題分析
STEP2
一般事業主行動計画の策定・社内周知・公表
STEP3
一般事業主行動計画を策定した旨の届出
STEP4
取組の実施・効果測定
3. 2026年4月施行の改正内容
すでに労働者数101人以上の企業では、情報の公表が義務付けられていますが、2026年 4月1日からは、労働者数101人以上300人以下の企業は、公表する情報に「男女間賃金差異」と「女性管理職比率」が追加され、労働者数301人以上の企業は「女性管理職比率」が追加されます。
新しく追加される情報の公表は、2026年4月1日以後に最初に終了する事業年度の実績を、その次の事業年度の開始後おおむね3ヶ月以内に行うことになります。例えば、2026年12月末に事業年度が終了する企業は、おおむね 2027年3月31日までに公表が必要です。公表は、おおむね1年に1回以上、最新の数値を算出し、更新する必要があります。
今回の情報公表について、労働者数 100人以下の企業は努力義務になりますが、自社の課題を把握したい場合には、例えば STEP1にある「自社の女性の活躍状況の把握・課題分析」を行ってみることで客観的に自社の状況が把握できます。その際、厚生労働省のリーフレットに掲載されている課題分析の方法例や課題に対する取組例を参考に、必要な取り組みを推進することが考えられます。