解剖して一番関心を寄せたのは | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

研究員は、解剖の前に、学校の先生から借りてきた生物の解剖図鑑から、ヤマビルの親戚のチスイビルの解剖図を見た。


背開きした時は、まったく見えなかったのが、前回から腹開きにしたので、いろいろな臓器が簡単に見えるようになった。そして、解剖図鑑の図とそっくりであることに驚いた。



今まで、胃だと思っていたのが、実は膣だった。また、睾丸がいくつも側面に並んでいる。その小さな玉を何だろうと話していて脂肪の塊かと、昨年は言っていた。

でも、解剖図によるとそれらは睾丸で、雌雄同体なので、膣と睾丸を持ち合わせている。

そして、睾丸をつなぐ糸があって、生殖孔につながっていると描いてある。

ここは、中学生のI研究員が担当することになった。そして、それぞれの部品を切り取って並べることにした。




まず、一番体の中で目につくのが膣である。口から1/3くらいのところにある。

ピンセットでつまんでいる中央の白い袋が膣である。その先は生殖孔に続いていた。


Y研究員が、睾丸を取り出すと意気込んで頑張っていた。



上の白い袋は、膣である。下側のパスタのようなものは皮膚である。そのすぐ上に丸い豆粒のようなものが二つ見える。これが睾丸である。睾丸は、周囲にたくさんある。今度、どの個体も同じか、数えてみることにする。

それにしても、睾丸がいくつもあるのにみんな驚き、興味もが沸騰している。



中央の白い部分にくねくね曲がって入っているものが、これがたぶん消化管だと思われる。O研究員がやがてインクを入れて証明してくれると思う。


消化管は、口から後ろの方に続いていて、下の方に胃袋があり直腸になっている、と描いてある。

途中、いろいろくびれがあり、口からインクを注射器で押し込めば、消化管がどれか分かるはずである。


これは、O研究員が調べることになった。

口から、インクを流し込んだ。一回目は、勢いよく入れすぎで、内臓が破裂して、インクが飛び散った。



二度目は、そっと入れたので、かなり入っていったが、切った時に傷つけたところからインクが噴き出した。でも、体の半分くらいまでインクが通り、消化管が確認できた。



肛門までは行かなかったので、次回消化管を取り出して見せると、意気込んでいる。

楽しみである。


そうすると、Y研究員が吸盤と一緒に切り開いているところとつながってくるはずである。


フェザーのカミソリやカッターナイフを使っているが、いよいよメスでないとできないレベルになったので、メスを買ってやろうかな。


次回の研究会は、あまりにもたくさんの課題があり、調整に一苦労しそう。うれしい限りである。