ドン・ジュアン ① ’24年・雪組・御園座 「MIS & BP」  | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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ミュージカル『ドン・ジュアン』
≪DON JUAN≫ un Spectacle Musical de FELIX GRAY
Licensed by NDP PROJECT 潤色・演出/生田 大和
令和6年7月28日 御園座 午前11時公演 1階10列上手側A席 
 
[解説]
……スペイン、アンダルシア地方。赤い砂塵の吹き荒ぶセビリア。
女、酒、そして目眩(めくるめ)く快楽を追い求め、悪徳と放蕩の限りを尽くして生きる男がいた。
あらゆる男が憎みを募らせ、数多の女たちを魅了してきた、男の名はドン・ジュアン。
それは或る夜のこと。ドン・ジュアンは高潔な騎士団長の娘を、欲望のままに誘惑する。
娘を穢されたと知り、怒りに駆られた騎士団長は勇敢にも決闘を挑むが、ドン・ジュアンの非情な剣に命を奪われる。
しかし闘いが終わり、立ち去ろうとするドン・ジュアンの前に、不気味な影が立ちはだかる。それは、確かにこの手で葬った筈の騎士団長の亡霊。
「いずれ『愛』によって死ぬ。『愛』が呪いとなるのだ」
と、呪詛の言葉を遺し亡霊はドン・ジュアンの前から姿を消す。
亡霊の言葉など……恐れること無く、日毎夜毎ドン・ジュアンは変わらず快楽に生き続ける。だが、騎士団長の石像を作る彫刻家のマリアと巡り会ったことでドン・ジュアンの運命が変わる。そしてそれは、彼を破滅へと導く「愛の呪い」の始まりであった……

2004年にカナダにて初演後、パリをはじめとする世界各地で上演され、20周年となる本年2024年には世界ツアーも実施されているフランス発のミュージカル「ドン・ジュアン」。宝塚歌劇では2016年に雪組の望海風斗主演により日本初上演を果たし、印象的な楽曲の数々と、出演者たちの刻む情熱的なフラメンコのリズムによって綴られたドラマティックな舞台が絶賛を博しました。このフレンチ・ミュージカルの待望の再演を、花組新トップコンビ永久輝せあと星空美咲のお披露目公演としてお届け致します。

このブログで調べてみると...2016年の初演は2回観ているようです...が、この再観劇での"The First Impression"は、
「こんなに歌ばっかりだったっけ...」
でした(笑)。


○ Music, Songs & Dances
セリフのみの芝居のパートは少なくて、全編
”Music, Music, Dance, Song, Song, Music, Song, Dance, Music, Song, Song......”
といった感じ...大まかなストーリーは記憶にあったもの...忘れてしまっていることが大半...再観劇はずですが、とても新鮮に楽しめました(笑)。ただし、KAAT初演版の「少年期 (?) のエピソード」は、やはりカットでしたね。あれがあった方が
「ドン・ジュアンのカルマ(業)」
は、より深く伝わる気がしますが...

● 公演評価 ☆☆☆☆

観劇後、(「プレお披露目、おめでとう」というよりも?)
「ミュージカルを堪能した...(と「遠征した甲斐があった」)
という充実感のある良い舞台でした。


○ The Most Impressive Star
さて、そういった、ミュージカル舞台の中で、個人的に、最も印象的だったのは...

① 希波 らいと(103期・16番 「らいと」「まな」) ドン・カルロ  芝居 ☆☆☆☆ / 歌唱 ☆☆☆ / スター性 ☆☆☆☆☆

正直なところ、ミュージカルの歌い手としては、やや
「音程どりが甘い」
ことは否めないのですが...お芝居的には、キャラに
「ぴったりのはまり役」
...というよりも何よりも、舞台上での
「スターとしての存在感」
が、半端ない...。幕間、後ろの席から「ドン・カルロ カッコいい...」っていう声が聞こえてくるのも至極当然...。実力では、3期上の二番手スターに及ばないところが多々あるかもしれませんが、
「真ん中に立つスター性」
という点では、多々上回っているのではないでしょうか。かなり
「長い休演」
があったことがやや気がかりですが...コンディションに問題がなければ、いつか
「トップに立つべき逸材」
と思います。そう...
「和央ようか様の正統的後継者」
といった風に見えました。


○ The Best Performance
そして、もう一方、強烈な印象を残してくれたのは

② 英真 なおき(68期・4番 「じゅんこ」) ドン・ルイ  芝居 ☆☆☆☆☆ / 歌唱 ☆☆☆☆☆

外箱のμ公演は、チケットが取れず見れていないので、じゅんこさんのミュージカル舞台を見るのは、星組のロミジュリ以来でしょうか。冒頭
ACT 1 S1 「プロローグA」
から登場。そのお姿を拝見して
「じゅんこさんがいるなら大丈夫」
という謎の (?) の安心感をもたらす...だけでなく、いきなりの「よく響く歌声」が耳に残る...。そして、S6だったかな、最初の「ソロ歌」...
「音程がしっかりと取れ、豊かに響く美しい歌声」+「ドン・ルイの深い情感が切々と伝わってくる」
ACT 2での「神に祈る歌」も、同様に...
...「完璧なテクニック、完璧な歌唱」...
まさに度肝を抜かれました。さらに
「芝居も完璧」
で、この難役を見事に演じ切っており、じゅんこさんにとって「ロレンス神父」以上の、
「最高のはまり役」
だったのではないでしょうか。長い休演があって、ちょっと心配でしたが、すでに
「完全復活」
されていたのですね。







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