原作/ウィリアム・シェイクスピア 作/ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出/小池 修一郎 演出/稲葉 太地
令和3年2月28日 宝塚大劇場 1階6列センター上手側SS席
○ いつかみた?
「死の影」を感じつつの「パーティー開幕」ということでしょうか。
第1幕第7場 舞踏会
”舞踏会A Le Bal”
”いつか(ダンスバリエーション)”
喧噪のパーティー会場の中、二人が出会ったとたんに
”天使の歌が聞こえる L'Amour heureux” ☆☆☆☆
っていう流れって、どこかで...って、多分
『West Side Story』
も同じ感じの場面があったんだっかな...って、
「同じ原作」
なんだから、原作の中に、そういった流れがあるのかな?
...はともかく、期待通りに、「こっちゃん」は、
「低音域~最高音域」
まで
「軽々と美しく」
歌いあげていて、「ひっとんちゃん」は、
「最高音域」
を一生懸命、(本物のジュリエットのように?)
「健気に発声」
していました。勿論、ここも「関門」にはなりません(笑)。
”舞踏会B Le Bal 2”
○ The Most
そして、この次こそ、ある意味、私自身にとって、この作品の中で
「一番の歌」
の一つ
”本当の俺じゃない C'est pas ma faute” ☆☆
初めて、このμの映像を見た時に、
「最も印象的」
だったのは、この曲だった気がします。第1場の大公の言葉にあった
「いつ切れるか分からない危ない男」
というのは、
「本当の自分」
ではなくて、今でも、
「(ジュリエット姫のために?) ドラゴンを倒すヒーロー」
になりたい子供だった頃の心のまま...
「復讐の手先」
になんか絶対になりたくなかったのに、いつの間にか、
「一族の大人たち」
によって、そういったものに祭り上げられてしまっているのが
「嫌で嫌でたまらない」
...のに逃れられない...(のもまた、一つはジュリエット故なのかもしれない...)。
○ Identical?
周囲から
「危ない男」
と評されてしまう「ティボルト」もまた、やはり、キャピュレット一族の
「貴公子」
なのであって、その
「本当の心根」
は、心優しい「モンタギューの貴公子」
「ロミオ」
と何ら変わるところはない。そして、勿論
「ジュリエット」
を、心の底から愛していることも全く同じ...。周囲から見た、二人の
「在り様」
が、全然違っていたとしても、実は、この二人の本質は、
「全く同じ」
なのかもしれない...。
○ Which?
子想いの母親の下で育った
「モンタギュー家の嫡男」
であり、頼りがいがあって、心許せる
「親友が二人」
もいて、その
「心優しいまま」
に生きていけている
「ロミオ」
しかも、「ジュリエット」とは
「相思相愛」
それに対して、
「キャピュレット家当主の甥」
に過ぎず、心許せる友もおらず
「たった一人」
一族の先頭に立って
「孤独の中で戦い続け」
なくてはならない
「ティボルト」
しかも、「従妹同士の結婚」をタブーとする
「一族の掟」
に縛られ、ずっと近くにいて、ずっと愛し続けている「ジュリエット」に
「告白すら許されない...」
私自身が、より深く
「どちらに共感」
できるのかは言うまでもないでしょう...(とはいえ、ティボルトも結構「リ○充」だとは思うけど (笑))。
○ The Sixth Hurdle
そして、この曲は、ミュージカル
「第6の関門」
でもありましたが...
⑦ 瀬央 ゆりあ(95期・40番・研12 「せおっち」「なおみ」) ティボルト・キャピュレット 芝居 ☆☆☆ / 歌唱 ☆☆
↑に書いた理由で、私自身は、音楽よりも
「歌詞」
にくるものが多いんですけど...この曲も
「歌いこなしている」
とは言い難かったかな。
「音程の少しのズレ」「低音域の少しの発声抜け」
といったものによって、第3場の”Tybalt”と同様に、綺麗に
「メロディーライン」
が出てこない感がありました。でも、”Tybalt”よりは良かった印象があったので、段々と
「緊張がほぐれてきていた」
のかもしれません (歌に「苦手意識」があるかもしれないし、実際に難しいし...)。
○ Contrary?
さて、好きな歌だけに、ここではティボルトをガンミしていたのですが、そこで感じたのは、ちょっと
「持ちキャラに合わない」
のかな...っていうことでした。
「役作り」
自体は、きっちりと出来上がっているとは思うんですけど...。
前に書いた通り、第1幕での
「こっちゃん/ロミオ」
が、あまりにも
「若々しすぎる」
っていう感じなのに対して、
「せおっち/ティボルト」
は、全く真逆で、ちょっと
「若々しさが足りない」
って感じかな...。RomioとTybaltは、同世代のはずですが、
”Middle Teenager vs Late Twenties”
に見えちゃうというか...。やっぱり、せおっちの持ちキャラは
「大人の男性」
なんだな、って思いました。
○ Noble?
あと
「貴公子」
っていう点では、二人とも今一つだった気がします。
「まさみり/ロミジュリ」
って、奇跡のような
「贅沢な公演」
だったんですね (役替わり、どっちも凄い...)。間に合わなかったことが、改めて悔やまれます。
そういえば、役替わりAの
「あいちゃん」
の持ちキャラも、
「大人の男性」
だと思うけど、どう仕上がっているのでしょう? でも
「貴公子ぶり (?)」
という点では、二人を上回ってくるかもしれません。Aパターンの舞台も観てみたいですね (明日は仕事があって、LVは見れないし、次の観劇もBパターン...)。

(持ちキャラは対照的...でも、だからこそ、よいコンビになりますよね)
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