鳳凰伝② ‘17年・月組・全ツ・千秋楽 「完璧?」 | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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①ちーずちゃん ②はばまいちゃん ③たけちゃん ④こっちゃん ⑤キキちゃん
①20世紀号 ②1789 ③ファントム ④王家に捧ぐ歌
①とうこさん ②あさこさん
①あすかさん ②おはなさま 

グランド・ロマンス『鳳凰伝』-カラフとトゥーランドット-
脚本・演出/木村 信司  作曲・編曲/甲斐正人

平成29年12月10日 市川市文化会館 16時公演 1階24列上手側S席

いやー...やっぱり“たかはな”はすごかった...(もち、“貴ノ花”のことじゃありません (笑))


● 音楽 ☆☆☆☆

甲斐正人先生は、キムシン先生の代表作の多くの音楽を担当されています。そして、この『鳳凰伝』に続くのが、傑作ミュージカル『王家に捧ぐ歌』だったわけですね。
改めて、生の舞台を見ながら音楽を聞いてみて、やはり質の高さを感じました。前の記事に書いた通り、最も偉大なオペラ作曲家の一人、プッチーニGiacomo Pucciniの書いた『トゥーランドットTurandot』の音楽をほうふつとさせ、全く古びた感じがしない現代風の音楽のレベルの高さは、15年前の作品とは思えない程であるとともに、
「最近これだけ高レベルの楽曲を、宝塚オリジナルできいたことあったかな?」
という感じだったかもしれません。


○ 完璧?

プッチーニの書いたオペラの中でも、断トツの英雄的人物 (っていうか、こういったタイプの人物は、プッチーニ作品では、カラフだけなんですけど) であるとともに、これほどまでに英雄的な人物は、絵空事に満ちたオペラ界でも極めて珍しい...。それこそ、ヴェルディ『アイーダ』のラダメスとかも浮かぶけど、英雄ぶりでは1段も2段も上な感じですね。
そして、そうした英雄としての人物像は、この作品のカラフもほぼ同じ (いや、人物描写がより深くなり、より英雄的になっているかもしれない) であり、ヅカ初心者の私には、やはりこれ以上
「完璧な英雄」
的な人物は、宝塚作品の中では、他に知りません。
「命は守るべきものではない、何かに賭けるべきものだ」
「そのように生きろ、そのように死ね」
「私の熱い火は、あなたの氷を解かすだろう」
「私が欲しいのは、愛に燃える熱い貴方だ」
「改めて、私の首をやろう」
「それは、もはや...愛ではない」
「いや、生きる。そして、勝つ」

...もの凄まじいセリフの数々 (もはや、オペラ界をも凌駕している (笑))...。おそらく、それこそ、春日野八千代先生が、木村先生に
「オモシロカッタワヨ」
と仰られた大きな要因の一つだったでしょう (感心したのか、それとも単にウケたのかは不明ですが (笑))
ただし、私のような元オペラファン界の住人はともかくとして、宝塚正統的ファンの方々には、
「ちょっと、ついていけない」
点かもしれません。

さて、とにかく、常人には全く計り知れないほど、肉体も精神も強靭極まりない人物。弱さも隙も全くない完璧な英雄。ハッキリ言って、女性が演じられるようなタイプとはトーテー思えないのですが、たまきち君の舞台上での、その堂々とした佇まいには、素直に感心しました。
「トップスターの最良の部分」
が現れている感じ。自らの強靭な信念を語る、バラクやトゥーランドットとの対峙の場面もとても良く、さらに、ややもすればスベってしまいそうなアデルマとのやり取りも、しっかりと演じ切っていました。ただし
「歌は、相変わらず...」
いつもの宝塚楽曲らしい (?) ソロ歌などは、まあまあこなしているものの、現代音楽風の半音階が続くようなモチーフ (「トゥーランドット、お前は誰だー」とか) は歌い切れず、楽曲の高レベルについていけてません。でも、とにかく、見た目は、ほぼ
「完璧なカラフ」
だったでしょう。

① カラフ  珠城 りょう(94期・18番 「りょう」「たまき」「たまきち」)  芝居 ☆☆☆☆ / 歌唱 ☆☆

今の宝塚で、これ以上が望めるとも思えない。でも、(もっと○えるはずの)
「まぁ様で見たかった...」
ような気もしました (あとは、みりおん、ゆりかちゃん、まどかちゃん、ゆうりちゃん...何かピッタリだったかも)


○ さすが...

さて、トゥーランドットの歌は、多分、カラフ以上に難しい楽曲が多かったように感じましたが、流石は、娘1就任6年目、そして7年目/大劇場12作目まで決定済み!の
“新女帝 (?) ちゃぴ”
ほぼきちんと、
「全てを歌いこなしていました」
最高音域のみ、やや♭する気配があっただけの素晴らしいパフォーマンス。美声とは言い切れないので、歌に聞き惚れるとまではいきませんが、安心して聞ける満足度の高い歌唱でした。
ただし、カラフがトゥーランドットを求める、まさにその理由
「あれほど美しい人がこの世にいるはずがない」
程の美女に見えるかは意見の○○○○ところでしょう。

② トゥーランドット  愛希 れいか(95期・14番 「ちゃぴ」)  芝居 ☆☆☆☆ / 歌唱 ☆☆☆☆

ただし、自らの絶世の美しさを十分に自覚している、氷のように冷たい超麗人としての有り様、演技自体は、非常に見事なもの (この辺は、やはり絶世の美女役を演じた『舞音』の時と同様) で、ちゃぴの確かな実力を感じさせました。


○ ストーリー的には...

そして、みやちゃんが不在である以上、ここに来るのは当然「れいこちゃん」
前の記事に書いた通り、ストーリー的には、絶対的に必要な人物とは言えないようにも思えますが、実際に舞台をみれば、確かな存在感がありましたね。
非人間的とさえも言えそうな超英雄カラフに対して、
「非常に人間味に溢れた英傑」
自らの夢を、(自分では、所詮かなえられぬと悟り?) すでにカラフに託していたのかもしれません。

③ バラク 月城 かなと(95期・17番 「れいこ」)    芝居 ☆☆☆☆ / 歌唱 ☆☆☆

ゼリムとともに
「では、明日」
をなすことが出来なかった人物。最後のオチカタも見事でした (結構ビックリ!)。「絶対に必要な人物とは言えない」などと書きましたが...、
「二番目に○かせられました」
歌も、まずまずだったでしょう (それほどの難曲はなかったはずですが)


■ 専科 退団者のお知らせ  2017/12/11

下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。
  
専科
箙 かおる
2017年12月14日(『箙かおるサロンコンサート』開催日)付で退団   

④ ティムール王  箙 かおる(61期・35番 「チャル」)  (☆評価などは致しません)

Hmm…やはり、サロンコンサートとは、そういうことでしたか...。もう明日ですね。
このある意味「最後の公演」である全ツの千秋楽翌日の発表。専科さんの退団は、そういった発表のタイミングなのでしょうか。予感が全くなかったわけではなかっただけに
「もっと、しっかりと見ておくべきだった...」
という想いがあります...。
私にとっては、何と言っても「ファラオ様」ですが、映像でしか知りませんけれど、『仮面のロマネスク』初演の「法院長」も印象が残っています。
62期生「ナガさん」同様に、所謂定年かな。「最後の舞台」をみることが出来てよかった...。

この作品では、何と言っても、第9場:バラクの隠れ家 での
「ママー!」
でしたよね (この作品、唯一/随一のお笑いポイントでしたね)

チャル
「チャル様」、お疲れ様でした。
素晴らしい「ファラオ様」...有難うございました。

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