原作/Baroness Orczy,脚本/Nan Knighton,作曲/Frank Wildhorn,潤色・演出/小池修一郎
音楽監督・編曲/太田 健, 編曲/鞍富真一, 音楽指揮/(宝塚)佐々田愛一郎,(東京)伊澤一郎, 振付/御織ゆみ乃・若央りさ・桜木涼介, 殺陣/栗原直樹, 装置/大橋泰弘, 衣装/有村 淳, 照明/笠原俊幸, 音響/大坪正仁, 小道具/伊集院撤也, スペシャル・マスクデザイン/馮 啓孝, 口上指導/立ともみ, 歌唱指導/楊 淑美・高橋 恵, 演出助手/生田大和・上田久美子・野口幸作, 舞台進行/(第1幕)香取克英 ,(第2幕) 片岡麻理恵, 制作/岡田隆之 (演出助手に超豪華メンバ?ーが揃っていますね)
2010年4月23日 月組・宝塚大劇場 / 平成29年4月21日スカステ放送
[解 説]
2008年に、フランク・ワイルドホーンの大ヒット作であるブロードウェイ・ミュージカル「THE SCARLET PIMPERNEL」に宝塚バージョンのオリジナルを加え上演した『スカーレット・ピンパーネル』は、冒険活劇としての面白さ、すれ違う夫婦の心理描写を描き出し、上質のエンターテイメントとして高く評価され、第16回読売演劇大賞優秀作品賞、第34回菊田一夫演劇大賞を受賞しました。以来、再演の呼び声の高いこの大作が早くも再演の運びとなりました。歌唱力に定評のある月組新トップスター・霧矢大夢、その相手役となる蒼乃夕妃を中心とした新生月組の宝塚大劇場お披露目公演に相応しいミュージカル作品です。
また、第96期初舞台生が、この公演でデビューいたします。
さて、花組『かめロマ/エキサイター』、宙組『王妃/Festa』も観たばかりですが、やっぱりムラで観た傑作『THE SCARLET PIMPERNEL』の印象は強烈で、ここのところ、車の中で『スカピン』のCDをよく聞いていました。
両方持っていて、両方とも何度も聞いていますが、ここのところ聞いていたのは、初演...ではなくて、月組再演の方。
ところで、スカイステージの4月は恒例の初舞台特集で、毎年月組『THE SCARLET PIMPERNEL』が放送されますね。今年は昨日が、放送日でした。
映像を見ると、「何で、○ーさんが、○arie ○rosholtz?? (あまりにも、み○りんとの取り合わせが○妙で...???)」といった一部のキャスティングの????が気になったり...
あまりにも鮮烈な初演キャストに馴染んでしまうと、物足りなくなる感じがあるような気がして...初演の映像を見かえしたくなる気持ちもよく分かる気がしますが...
でも、CDで音だけ聞けば、(勿論、声だけでも、その姿は浮かんでくるので、全くとは言いませんが) あまりキャスティングの違和感は感じません。
○ やはり、この3人は...
① パーシー・ブレイクニー 霧矢 大夢(80期) ☆☆☆☆☆
とうこさんパーシーを見ると、「やっぱり凄いなー」と思うのですが、きりやんパーシーを見ても (聞いても)、やはり「いいなー」と思う。
とにかく、二人とも、歌が上手いとかより (勿論、超歌ウマだけど) も、とにかく声の質が素晴らしい。歌声が実に耳に心地よく、さらにセリフ声も明瞭で、きれいに響く。
そして、(少なくとも映像でみれるものでは) グラパンは、初演よりも上手いような気がする。全体に、芝居の作りは、再演ならでは深まりを感じます。
(というか、きりやんの実力の表れなのでしょうが...。考えてみれば、この役は、77期首席→80期首席に引き継がれたわけですね。二人とも実力が凄すぎなんですよね)
② マルグリット・サン・ジュスト 蒼乃 夕妃(90期) ☆☆☆☆
映像で見ると、色々 (芝居、メイク、歌い方など) とあすかさんを真似ている感じもして、そして、やはりそこまでには及ばない感じがしたりする。けど、よく見比べてみると、芝居の作りは、初演よりも、はっきりとメリハリをつけていて、感情表現が非常に豊かになっている。きりやん同様に、再演ならではの進化がきちんとある (演出自体の変更もちょこちょこありますものね。イケコ先生のグッジョブも大きいのでしょうね)。
そして、CDで聞く、フランス一の歌姫としての歌声は、初演のマルグリッドと同様に素晴らしいもの...。私には甲乙はつけられません。
③ ショーヴラン 龍 真咲(87期) ☆☆☆☆☆
でも、CDを聞いて、一番くるのは...『マダム・ギロチン』
「裏町のドブを見て育った...」
ちえさんの低く、強靭な歌声とは、また違う...
独特の、他では経験できない、少なくとも私は経験したことのない、”ゾクゾクするような、強烈にセクシーな男役的美声”...(実は、昨日は、YouTubeで、まさおさんのDS“MUSE”演出の藤井先生のPRインタビュービデオを見ていたのですが、やはり藤井先生も、まさおさんの“最大の魅力はその声”とおっしゃっていました)。
この作品での最初の歌を聴くとき、そのあまりの美声に...
「もう、この男役VOICEを、宝塚で聞くことはないのか...」
と、いつも少し切なくなります。
そういえば、この公演では、いわゆるまさお節といわれる節回しはあまり感じられませんね。節が苦手な方も、一度是非聞いてみられては如何でしょう (それにしても、いつも気になるのは、この公演でのノドの...)。
○ 星組の再演の事も思い出しますね。
大劇場の公演を終えて、もうすぐ東京公演が開始。私は、東京初日~千秋楽まで、4~5回観劇する予定です。
このブログでの感想でも書いた通り、新トップコンビはきちんと歌えています...。
他の方の感想を見ると、あーちゃんはやや音程の不安定さが目立つ公演があるようです (私の初観劇時の一曲目“Storybook”は、確かにそうでした) が、少なくとも私の見た最後の公演、4月8日15時の公演では音程はとれていたと思います。さゆみさんパーシーの方も、音程もとれているし、声量も十分でした。
ただ、月組 (と勿論、星組初演) のCDを聞いて感じるのは、声量や歌唱テクニックといったことよりも、むしろ声質の差でしょう。
きりやんもまりもさんも、そして、とうこさんもあすかさんも、とにかく”声の響きが美しい”...。感情を十分に込めつつ、しっかりと伸びやかに、その凄い美声をたっぷりと響かせていく...(しかも”軽々と”に聞こえる)。
まあ、ここは持って生まれたものが大きいので、仕方ないのだけれど...
あと、↑に書いたきりやんグラパンの素晴らしさは、けっしてアドリブのキレなどによるものではありません。それは、役作りの見事さによるもの。そして、きりやんパーシーの凄さも、アドリブなどとは無関係 (大体、この映像では、殆どアドリブしていないし)。
しっかりと歌えているだけに、さゆみさんのパーシーには、これからは、アドリブの進歩ではなく、役作りの深化で魅せて欲しい。個人的には、一度は全くお○い系のア○リブ芸なしの公演を観てみたい気もします。そして、その時に、多分、さゆみさんならではの役作りの見事さが、よりはっきりと浮かび上がるのではないかと想像しています。
(DVD/BD収録では、アドリブ禁止令が出るらしいので、映像で見れるのかもしれませんが...。私の初観劇の時のようにアドリブがきついと、舞台上にパーシヴァル・ブレイクニーという存在と 《芸○?》 紅ゆずるという存在が同時に二重に存在するような感じになってしまって、人物像の焦点が定まらず分裂し、一種の二重人格をみているような奇妙な感覚にとららわれてしまう気がするんですよね)

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