ただ今、絶賛公演中の『るろうに剣心 (キャラクター・ショー?)』の中で、イケコ先生創作、思いっきりなオリジナル・キャストが、もう皆様ご存知、だいもん演じる「加納惣三郎/ジェラール山下」。
周囲の驚嘆すべきキャラ再現ショーの中、ただ一人 (寂しく) 「何をしているのか、何をしたいのか、さっぱり分からない」などと (だいもん自身も『歌劇』の座談会でそのようなことを言っていたような...)、誹謗中傷 (?) の的になっているとの噂も...(私もそんなことしてたかも?) 。
私も、新公を含めると、3回観劇済みとなりました。来週末に迫った、残り2回の観劇で、より深ーくこの作品を理解するために、この謎の人物について、(一応) 真面目に考察してみました。
<かなりネタばれがあります。ご注意ください>
幕末、新撰組時代
明治維新を3年後に控えた、元治二年(1865年)
第一幕第三場「お前を身請けする金は貯めている。他の男には渡さない! (そのためなら、辻斬りでもなんでも...)」
ということで、ここの考え方は、『舞音』のシャルル・ド・デュラン (「盗みだって、殺しだって、何だってする。彼女を救うためならば」) そのもの、破滅型の愛に生きていたようです。
シャルルの愛は、最後の最後にマノンに受け入れられましたが、惣さまは、桂小五郎に心惹かれる朱音太夫にあっけなく振られ、命がけの恋はあえなく (× ×)。その上、「悪・即・斬」に追われる、いと哀れな身の上に...。惣さま傷心の日々...(第二幕第二場「あの朱音太夫に裏切られてから、女に惚れることが出来なかった」)。
新撰組脱退後
何とか逃げ延び、横浜のフランス公使館に潜り込み、ジェラール山下と改名。慶應三年(1867年)に開催されたパリ万博のため、通訳として渡仏 (“ Le CINQ”には、「慶應二年」とあるが、誤植か? 或いは準備のため前年に渡仏したのかもしれない 《本稿では、後者の説をとっている》)、そのままフランスに留まる。
帰国
渡仏4年後に帰国。すでに江戸幕府は倒れ、時代は明治三年(1870年)となっていた。普仏戦争の難 (プロイセンによるパリ占領) を避けての帰国であったのかもしれない。早速、愛する朱音太夫の消息を尋ねたが、すでに結核で亡くなったと知らされ、茫然自失となる惣三郎...。
太夫を失って
渡仏時のコネクションを生かし、対フランス貿易商として成功を収めつつあった惣三郎であったが、その胸中には、抑えきれぬふつふつとした感情が渦巻いていた。
そして、彼の行き場のない怒りは、何故か明治新政府に向かう。太夫の死と明治政府は本来無関係なのだが、当時の政府の中心人物の一人こそ、憎き恋敵の桂小五郎改め木戸孝允 (この頃はまだ存命。明治十年病没) であったので、桂憎し→明治政府憎し、みたいな典型的逆恨みであった可能性が高い (第二幕第十場「...その名は朱音。今なら、この腕に抱けたものを」 このドロドロした負の感情が、惣三郎をかきたてていたのでしょう)。
西南の役
さらに時は経ち、明治十年。日本国最後の内戦「西南の役」の中、木戸は病没、そして西郷は城山に斃れる (この戦いで、薫の父は戦死)。この終戦をもって、士族階級は完全に消滅した。
平和な時代が来るや思われたが、翌明治十一年、明治政府の最高指導者大久保卿が凶刃に倒れるなど、まだまだ時局は混沌としていた。
観柳と知り合う
貿易商として大成功し、巨万の財を成した惣三郎であったが、木戸の死後も明治政府打倒の野望は消えることはなく、その具体的な方策を密かに練っていた。そんな時、武田観柳という男と知り合う。
貿易商といっても、色々とやばい取引で財を成していた惣三郎 (そういえば、最初の観劇の時、惣三郎の「しょうかん」って、「娼館」とばかり思っていて、「そんなところに人を招待するのか!」ってビックリしてました 《「さすがに、明治の豪商は違う」とか勘違い(笑)》。「商館」だったんですね。でも、ヅカファンなら、「”しょうかん”ね。そんなところに陛下が足を踏み入れるなど、まかりなりません」というゾフィーのセリフが耳に焼き付いているはず...)。やはりやばい系の地上げ屋、観柳とは知り合う運命だったでしょう。
観柳がアヘンの密造を行っていることを嗅ぎ付け、惣三郎は「それは opium 阿片...」特にきつーいドラッグ“蜘蛛の糸”を使って、清国のように、日本国も弱体化できるのでは、と考える。
附 <惣三郎の明治政府転覆計画> (極秘文書を入手 (笑))
アヘンを国中に蔓延させ、民度を崩壊させ、国家経済を疲弊させる。政府要人まで (山縣卿や井上卿のように) アヘンでたらしこみ、治安維持機構も劣化し、明治政府が十分に弱体化した頃合いを見計らい、元士族らの不平分子を密かに糾合し、密輸した武器 (勿論、ガトリング銃もたっぷり(笑)) で十分に武装させた反政府軍を蜂起させる。さらに、賄賂やアヘンなどで籠絡した政府軍の一部にも反乱をおこさせ、アヘンで荒廃した首都を、一気に武力制圧する。
「アヘンとか流しまくっても、クーデターとかにはならないでしょう」とか思ってたけど、それは素人の浅はかさ、実に綿密な計画が立てられていた...(のかも)。
問題は、誰を旗印にするかだけど...。徳川家の誰かを担ぐのが一番良さそう。
ところで、現在の徳川宗家の当主 徳川恒孝氏は、新撰組時代の京都守護職 (恵の父が御典医として仕えた) 会津藩主 松平容保の曾孫なんですね (徳川宗家に養子に入り、家督を継いだとのこと)。今ググっていて知りました。
「人斬り抜刀斎」をスカウトへ
とはいっても、反乱軍を組織するのには、戦争を良く知る優秀な武人は不可欠。
そんな折、惣三郎は、「抜刀斎現る」の新聞記事を目にする。その恐るべき実力、そしてそのカリスマ性を肌で知る惣三郎は、まさに彼こそが自分が欲していた人材と考え、何としてでも、彼を手中に収めるべく、陰謀をはりめぐらす。
そして、剣心を傘下に引き込むためにとった策略とは...?
「何のために、剣心に一服盛ったのか」 (剣心を阿片中毒の廃人にしてしまっては、元も子もないし...)
「何のために、薫に打掛を着せ、十字架に縛り付けたのか」 (この行為だけ見ると、ただの変○者としか思えないが、その真の狙いとは?)
「『娘と引き換えに、俺のために闘え』とは、どういう意味か?」 (人質にして脅迫するというならわかるが、あのように薫を剣心の目の前に出してしまって、一人で彼と対峙するのは危険すぎる。『俺を倒して、娘を助けろ』と言っているようなもの。『解毒剤の隠し場所は、俺だけが知っている』的な展開がないと...)
「何故、突然剣心に切りかかったのか?」 (『新撰組有数の剣の使い手(斎藤一 談)』とはいっても、剣心にはかなわないことは、自分が一番よく分かっていたはず...)
「そして、何故、最後はあんなことを...」 (峰打ちなんだから、切られて死にそうなわけじゃないし、あの位で観念して自死するようなタイプにも見えないし...)
政府転覆計画の緻密さから考えても、剣心籠絡にも周到な計算があったはず...。凡人には分からないということか...。
ただし、「自死と見せかけ、影武者を残し、本物は地下に潜伏し、再起の機会をうかがっている」ものとも考えられる。そして、再び剣心の前に現れた時こそ、これらの謎が解ける時なのかもしれない...(とか)。
剣心に再会後の、惣三郎の行動については、また後ほど、ひょっとして (もしかして、万が一) うまく分析できたら、記事にするかもしれません...。そのために、ムラで“ Le CINQ” を買って参りました。
でも、今のところ、やっぱり、さっぱり分かりません...。(続) (...かないでしょう。多分...(笑))

(惣さま...も、実は...、めっちゃ美しいんですよ)
○ 第102期初舞台生 組配属について
102期主席、舞空瞳ちゃんは花組、男役成績トップ、全体2番の天飛華音さんは、星組に配属でした。
花組は、3年連続で、娘役トップ成績者が組配属ということになります。
以前の記事でもまとめましたが、花組の娘役陣は、90期主席の「くみさん」を筆頭に、各期の入団時成績上位者がずらり、圧巻のラインナップ。この他に、花組出身、前宙組トップ娘役「すみかさん」は、91期入団時成績3番で娘役では成績トップ、現トップ娘役の「みりおん」も、95期全体4番で娘役では成績トップでした。
90期~102期まで、13期のうち、実に8期(6割以上)で、娘役のトップ成績者が花組に配属されています。他組から、クレームがつかないのでしょうか? (それとも、ヅカ初心者には分からない、そういうしきたりがあるとか?)
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