ガイズ&ドールズ9 東京宝塚劇場 10月18日 「公演のMVPは...」 | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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My Favorites:
①ちーずちゃん ②はばまいちゃん ③たけちゃん ④こっちゃん ⑤キキちゃん
①20世紀号 ②1789 ③ファントム ④王家に捧ぐ歌
①とうこさん ②あさこさん
①あすかさん ②おはなさま 

ガイズ&ドールズ 宝塚大劇場  平成27年10月18日 15時30分公演  センターやや下手側6列SS席  脚色・演出/酒井澄夫

この日は、午前・午後2回観劇でした。改めて、東京公演での出演者の方々についての感想をまとめてみました。

● 出演者評価
① 北翔 海莉(84期) スカイ・マスターソン  演技 ☆☆☆☆  歌唱 ☆☆☆☆☆
所作がきまっていますね。特にハットさばき、スーッと指を流しながら、かぶるところが(凄くキザな仕草のはずなのに、あまりに美しい動作なので、そう感じられず)、本当にカッコいいです。リカさん直伝?
一幕登場からハバナに行くまでの、ちょっと嫌味なほど余裕たっぷりのいい男ぶり~ちょっと悪い目つきで、いかにも手慣れた感じの女性さばき~サラとのハバナ・デートの中で、...~初めての恋~その後は、もう元には戻れない...
大劇場ではセリフかみが時々ありましたが、東京公演では全くなく、芝居はさらに洗練されてきているようです(周囲も良くなってきていますし)。歌は言うまでもなく、芝居力も、ちゃんとトップはってます(ダンスも勿論)。
私自身も、みっちゃんが星組の真ん中にいるのが、しっくりと感じられるようになってきています。

② 妃海 風(95期) サラ・ブラウン  演技 ☆☆☆☆☆  歌唱 ☆☆☆☆☆
宝塚随一の歌ウマと評されるみっちゃんと、対等に歌い合っていますね。
第一幕第2場A、最初のみっちゃんとのデュエット曲。歌い始め間もなくに出すソプラノの美しさ。大劇場で初めて聞いたときは、あまりの美声に衝撃を受けました。二日前の東京初日では、ここの発声に硬さがあり、声が伸びきらない感じだったのですが(緊張のせい?)、この日の公演は2回とも素晴らしい美声でした。
芝居もとても良く、(みっちゃんも含めて)大劇場よりもパフォーマンスの向上が目立つ方が多い中で、ふうちゃんは、大劇場からすでに、(酔っぱらいシーンも含めて)東京公演と同レベルの素晴らしい演技・歌唱であったように思います。

③ 紅 ゆずる(88期) ネイサン・デトロイト  演技 ☆☆☆☆☆  歌唱 ☆☆☆☆
コメディー的には完全な主役(スカイは、究極の二枚目役ですから)。ある意味美味しく、ある意味外すと大変そうな(公演の成否がその一身にのしかかり、プレッシャーきつそうな)役どころ。
今回は3回とも前方席。ジェンヌさん方の細かな芝居、表情付けなどが、(オペラなしでも)よく見えたのですが(近視も強くて、後方席だとなかなか...)、中でも、紅さんが、図抜けて素晴らしい芝居でした。とにかく表情が豊か、セリフ以上にストーリーを出しているところもあって...。特に、第二幕第3場「“魂を救う会”の内部」 ネイサンの懺悔のシーン、彼女の見事な芝居で、ようやくこの場面が腑に落ちました。
あとは、お歌...良かったですね。

④ 礼 真琴(95期) アデレイド  演技 ☆☆☆☆  歌唱 ☆☆☆☆
まこっちゃんも、ムラで、すでに出来あがっていた感じ。さすが「栄光の95期」のお二人です。東京公演では可愛らしさが、さらに↑したかな(でも、次は、がっちりの男役ですよね? 私は、彼女の男役声の美しさは最高レベルと思っています)。凄く、間近で観れたせいもあるでしょうけど、もう目が離せないほどvery cute でした。

● MVP(ちょっと気が早いですけど)
この公演がここまで楽しめるのは、トップコンビ2人の演技、歌唱の素晴らしさ、組子皆さん方(と勿論専科さん)の実力によるものですが、中でも、紅ゆずる様! 彼女こそ公演MVPにふさわしい。もし、紅子さんがいなかったら、もう古すぎて笑えなくなった、時代遅れのコメディー・ミュージカルになりかねなかったでしょう。ここ3回の観劇は、前方席が多く、オペラなしに彼女の演技を堪能できました。豊かで、様々に変わる表情とニュアンスに富んだ仕草、そして(勿論)絶妙のセリフ回し(あとは、時々の変ごえ)で、見事にコメディー芝居を作っています。特に、上に書いた、第二幕第3場 と、第一幕第1場C 「ブロードウェイ(C)」 最初のスカイとの絡みの場面が、マイ・オキニです。
あとは、やっぱり、歌うまのトップコンビの素晴らしさ。これからも、どんどん歌える演目をやっていってほしいですね(「こうもり」の次は、「スカピン」だといいな)。そして、忘れていけないのは、紅さん。(勿論あて書きなどではない)ブロードウェイ・ミュージカルですが、紅さんのお歌、自分的には文句のつけようのない、とても良い歌唱と思いました。また、階段をもう一つ上に、上がりましたか...。
前に、「(月組は)辛すぎる」などと書いてしまいましたが、「あなたはー、私をー、見くびっているのかー(ラダメス風に)」とお叱りを受けそうです。

● 個人的萌えポイント
東京では、まだ帰られてしまう方が多いのですが...
みっちゃんの終演のアナウンスの後に、オーケストラによって「初めての恋」が演奏されます。席を立つのを少し待たれることをお勧めします。
本日は、前方席通路側だったので、人のいなくなった二列目に移動して、演奏を聴きました。演奏が終わって、スタンディング・オベーションをすると、御崎先生とともに、オーケストラの方々も手を振ってくれます。何かとても暖かな気持ちになって、帰り路につけます。

ネイサン
(MVP!!)