王家に捧ぐ歌 宙組 東京宝塚劇場 平成27年8月16日 11時公演
ヅカファンの桃源郷の一つ、「ラダメスが駆け抜けるとマントのつくる風が感じられる」ところ...、劇場最前列。エリザベート以来の東京劇場1列。同じく上手側、その時はだいもんポジションでしたっけ。
出演者評価
① ラダメス 朝夏 まなと 演技 ☆☆☆☆☆ 歌唱 ☆☆☆☆☆
まぁ様、すっかり歌唱が安定しました。今回は1か所のみ声がひっくり返りましたが、その他は明らかなミスなし(ちなみに午後の公演は、ノーミスでした)
② アイーダ 実咲 凜音 演技 ☆☆☆☆☆ 歌唱 ☆☆☆☆☆
前に、「まぁ様は変わっていく?」という記事を書きましたが、逆に、みりおんは殆どムラから変わっていないように思えます。それは進歩がないということではなく、大劇場初日の時点で、歌唱を含め、役がほぼ完成されていていたということです。考えてみると、相当に凄いことですね。アイーダの歌も、アムネリス以上に、胸声(地声)と頭声(彼女の場合は裏声というより、頭声と言った方が良いと思う)を頻回に切り替えないと歌えない難曲揃いです。大劇場初日、確かに少し苦しげに高音域を出しているように感じられる部分もありましたが、東京に来てもそのパートの声の出し方にはあまり変化はなく、声がひっくり返るような歌ミスは殆どありません(8月8日、9日の公演ではややミスが多くなった感じがしましたが、その後に観た13日の公演からは、もとのほぼノーミスの歌唱に回復していました)。また、感情をより出すように音程が揺れるように強く発声しているように思える部分(例えば、「アイーダの信念」での最後「戦いを生むだけー」と伸ばすところなど)も、大劇場~東京まで、その発声は全く同じです。すなわち、発声がきつそうに感じる部分も、音程が若干不安定に感じる部分も、全てきちんと意識してコントロールしているということです(本当に発声がきつかったら、もっと頻回に声がひっくりかえるはず。さらには(すっしーさんのように)声をつぶしてしまった可能性もあります)。まぁ様ラダメスが、大劇場に比べ、東京では、より感情を豊かに、ダイナミックに、ある意味、毎公演、少しずつ違う歌唱表現をしているのとは対照的です(その時に生まれる感情によって表現が変わっている感じです。それが出来るのも凄いことですが)。
これは喉を守るためという意味もある(逆に言うと、まぁ様は、まだ声には余裕があったのでしょう)のだと思いますが、難しすぎる程難しい歌を、大劇場初日の時点ですでにほぼ完成させているところに、実咲凜音嬢の実力の凄さを本当に実感させられます。再演とはいえ、みりおんの歌い方は、初演とは全然違う。(映像でしか観ていませんが)とうこさんのパフォーマンスは、(男役とか娘役とかを超越した)信じられない位の素晴らしさですが、これを(地声がより高い)みりおんがそのまま真似ることはできませんから。
あとは、みりおん 細すぎ? ムラよりもさらに痩せた気がして、ちょっと心配なほどです。フィナーレの『すごつよ』 みりおんの太ももは、他の(十分にスタイルの良い)ジェンヌさん方のふくらはぎ程の太さしかありません。(新人公演に出れないほど大変疲労する役なのでしょうから)本当に体調に気を付けてくださいね。
③ アムネリス 伶美 うらら 演技 ☆☆☆☆ 歌唱☆☆☆
さらに良くなっています。これがムラ初日から出来ていたら、彼女への評価は全く違ったものになっていたでしょう。彼女については、また別稿で。
● 個人的萌えポイント 最前列、前に誰もおらず、銀橋があるのみ。上手側で、中央と少し遠いのですが、実は最高の席だったかも...。
まず、まぁ様がせり上がりから現れ、目前を駆け抜けるとマントからの風がふわっと...、ゆうりちゃんとまぁ様がすぐ近くで、しばらくストップモーションしてくれて、その美しさに...、みりおんとゆりかちゃんの絡みも目の前。そして、先ず第一のクライマックスは、『月が満ちるころ』、みりおんがこちら側に来た後に、銀橋中央でまぁ様がみりおんに向けて両手を大きく広げている姿が、ほぼみりおん視点で見えます。「これは、腕に飛び込んじゃうしかないね」というまぁ様の格好よさ、男(役)ぶりの良さに惚れ惚れ。そして、最大のクライマックスは地下牢。「光はなかったー...」が始まり、中央に向け少し移動、何と私の目の前に。そしてしゃがみこんだまま(さらにお顔が近くなる)「ああ、そうだあの人と出会うまでは...」...。まさに、手の届きそうなところに...。でも、お隣も背広姿の紳士であったのでオジサン二人並び、まぁ様にはどう見えているのかちょっと気になり、少しおしゃれな格好をしていって良かったと思いました(自意識過剰!?ですね。「同じ人間ではないー」と聞こえてくるような...。でも、パレードなどでは、ジェンヌさん方は、よく客席が見えているそうですので、前方席では服装にも要注意)。数分間の(二度と訪れない)至福の時でした。