知れば知るほどスゴい人 | hiroyouのブログ

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平凡な日々の出来事を綴っています。
一度限りの今のひと時を刻みます。何気ない日常の他に映画、読書、スポーツ、昆虫がメイン


昨年の11月、好きな漫画「ブラックジャック」について投稿しました。

今回は原作者で漫画家の故・手塚治虫さんの作品について、あれこれと綴ってみました。



以下敬称略。





ときどき足を運ぶ某市の図書館に出向いたら漫画本が置いてた。



そのコーナーの棚には、漫画界の巨匠の名作漫画がズラリと揃えられていた。



ひときわ目をひいたのは、「漫画の神様」手塚治虫の漫画の数々。

「火の鳥」、「ブッダ」、「どろろ」、「ブラックジャック」、「バンパイア」、「W 3」etc........。



無料で借りられるならと、いくつかの作品をひと揃い借りて読んでみた。


改めて読んでみるとそのバリエーションの多さや、スケールの壮大さに驚いた。





いつ頃に「手塚治虫」を知ったのか、私の記憶は定かでない。

当時の少年誌にはほぼ手塚漫画が掲載されていたし、テレビでは手塚アニメをやっていた。




私は主に少年チャンピオンを読んでいたが、当時は「プライムローズ」や「七色いんこ」を連載していたと思う。

手塚治虫イコール人気ある漫画家というように思っていた。

自然にそんな感じだった。

もちろん「ブラックジャック」はとくに好きだった。





訃報を知らさたのは平成に変わって間もなく。

テレビのニュースで知った。


病気だったことも知らなかったし、ただ驚いた記憶が。

それが今から35年前のこと。




私が手塚治虫という漫画家の作品を詳しく知るのは、むしろそれからだった。


それまではとくに漫画通でもなく、手塚漫画通でもなかった。

手塚漫画は読んだ漫画は少ないほう(?)だったかもしれない。

パッと思いつくタイトルは数多く知っていたけど。



その頃はまだインターネットは無くて、手塚関連のテレビ番組や特集書籍で徐々に手掛けた作品を知っていく。






書店に出向くと、「手塚治虫漫画全集」、「手塚治虫怪奇漫画全集◯◯編」などたくさんのコミック本が出ていた。


そんな本を読むようになったのは、たしか平成の半ば頃だったと思う。




それからは「鉄腕アトム」他、超有名作品以外にも膨大な作品を残していたんだと知った。

短編集はとくに熱中した。

とくに私はホラーやミステリー、怪奇モノが好きなので。




なかでも「バイパスの夜」はホントにすごい。


舞台は深夜の走るタクシーの車内。

登場人物はほぼタクシー運転手と乗客のふたりだけ。

ページ数も20ページぐらいだったと思う。


それでも見せどころが巧妙で抜群に面白い。

私の中では、間違いなく短編作品中のベストワンだ。




かと思っていたら、「きりひと讃歌」のような長編で「白い巨塔」タイプの深く入り組んだ漫画もよく出来ていた。




その他に青年誌向けの作品も多々あった。


いくつかは読んだことがあったけど、「奇子」はわりと最近読んだ。

今作は東北の旧家を舞台に人の欲望や暗部を描く、きらびやかな手塚作品とは正反対の漫画。


手塚治虫はこんな漫画を描いたんだと、改めて驚いた。



けれどもこのような漫画はけっこう多かったのだ。



とくに「MW」はスゴい。 

これは衝撃的だっだ。

「ばるぼら」もそのような漫画で、実写映画化もされた。



そうかと思うと「やけっぱちのマリヤ」や「不思議なメルモ」のような、摩訶不思議なコメディタッチの作品もある。


そして人間の生死や生命をテーマにした漫画も多くて、深く考えさせられる。



多種多様な作品。

作品の多さ。


それが手塚ワールドか。




冒頭で書いたように、図書館で手塚作品を見つけて最近また自分の中で手塚漫画がブームになった。


まだまだ私が知らない面白い作品があるでしょう。

抽斗の多さに脱帽するばかり。




漫画家以外の顔はというと.....。


医師免許を取得していて、アニメーターの顔もあり、映画好き、昆虫好きで、ピアノ演奏もできたとか。


これはもう、天才の域に達した人物でしょう。

普通の人はなかなかここまでできないと思う。




若くして亡くなったのが本当に惜しまれる。


睡眠時間は一般の人の半分以下だったそうで、作品創作に身を削ってエネルギーを注ぎ込んだ......。

そんなことを思うと胸が痛む。



でも手塚漫画作品は今も生き続けている。

私のように手塚漫画に魅了され続けている人は、多いはず。



だから、


まだまだ読み足りない。


まだまだ味わい足りない。


まだまだ魅了され足りない。 


まだまだ手塚漫画に溺れ足りない。



読む人を惹きつけてやまない。

読めば読むほどに。



やっぱり手塚治虫はスゴい!