小学校3年か4年の頃、TVアニメを見ていると、
宇宙で足のないロボットがかっこいいロボットと戦っていた。
時々見ていたアニメだが、話がわかりにくく、あまり面白くなかったので真剣に見ていなかった。

この時間帯には今まで沢山のロボットアニメ番組が放送されていたが、
このロボット番組は、今までとは全く印象が違っていた。
人がいつも死んでしまうから、怖い印象だったし、
主人公ロボットが活躍しない回すらあったので、子供心に違和感を感じていた。
ただ、ロボットがかっこいいから見続けていた。

そのかっこいいロボットは、最終回に足のないロボットに手が壊され、頭も壊され、仕舞いには、胴体だけになってしまう。結構衝撃が強かった。

今までのロボットアニメは「敵ならば悪」「味方ならば正義」という図式が当然だったが、このアニメは違っていた。

敵なのに、悪い事していなさそう。
敵なのに、真面目そうだったり、悩んだりしたりする。
敵なのに、死ぬとかわいそうに感じる。
敵なのに、いい人かも…。

その後、番組が終わり、数ヶ月経った後に近所の文房具店に行くと、あのかっこいいロボットのプラモデルを発見!!
それは、ロボットではなく「モビルスーツ」と言うらしい。

「バンダイ模型 機動戦士ガンダム1/144スケール」
小遣いで買える金額。300円也。

そのプラモデルは、出来あがって遊んだ後、
TVの場面と同じように、手を壊し、頭を壊し、胴体だけに分解された。

その直後、そのプラモデルのシリーズが小学校内でも流行りはじめた。

朝早くに駅のプラモデル屋さんに並ぶ…。
早朝、5時から、小学生から大学生くらいの人々の列…。
小学生のだった私も中学生からカツアゲも数百円される始末。

映画にいたっては、通常朝9時から上映なのに、深夜3時から映画館に並んだ。
小学生なのに…。
おじさんらしき人から小学生まで男、男、男。映画館の周りに3周もの列。
あまりの列だったので、映画館側が時間を繰り上げて、朝6時頃から上映開始。
それも客席と客席の間の通路での立ち見。

それが、人生初の友達だけで行った映画。機動戦士ガンダムⅡ「哀戦士」
TVシリーズとは、若干でてくる兵器が違うため、
映画のみの兵器の登場シーンでは、声が上がる。
「うぉ、うぉ~。」
「お~リアル~。」

今、思うと、今まで生きてきた中のどんなブームより狂っていた。

小遣いだけでは買えないくらいの沢山のガンプラを買った。
母親の財布から、ガンプラ欲しさにかなりの額の金を盗んだ。
人生初の犯罪的行為。
そして、親父に罵られ、ぶん殴られて終わりを迎えた。

それが、ガンダムブームであり、ガンプラブーム。
もう、30年以上前の話。