僕がこのバンドを知ったきっかけは、『ROCK FUJIYAMA』という、マーティ・フリードマンとローリー寺西が出演しているYou Tubeの動画。

 

ローリーがラズベリーズの「Play On」(4th収録)のリフを弾き、マーティが「エリック・カルメンのバンドだよね? 彼は天才ですね。」というやり取りを観て色々アルバムを検索したのが始まり。

 

 

その中でも今回紹介するデビューアルバムは、1曲目から一気に全部試聴したほど、ドンピシャな音でした。

 

 


 

 

 

『Raspberries』/ Raspberries (1972)
 
1. Go All The Way
2. Come Around And See Me
3. I Saw The Light
4. Rock & Roll Mama
5. Waiting
6. Don't Want To Say Goodbye
7. With You In My Life
8. Get It Moving
9. I Can Remember

Raspberries :

Eric Carmen(Vo/B/Piano)
Wally Bryson(Gt/Vo)
Dave Smally(Gt/Vo)
Jim Bonfati(Ds)

 
このバンドはどうやら、作曲者がリードボーカルを取るという、言わば、はっぴぃえんどスタイル(通じるかな?w) みたいですね。
 
 

 
 
1.「Go All The Way」
 
エリック作。
 
ハードなギターリフで派手に幕を開ける。
 
エリックのボーカルが入った瞬間にこのバンドの音楽性、と言うより、エリックの音楽性を象徴するかのような、メロウで少しオールディーズの雰囲気を醸し出す独特なメロディラインを聴かせる。
 
コーラスが加わると、彼らが影響を受けたビートルズの影が姿を現す。
 
本作で最もハードな曲で、全米5位を獲得している。
 

 
 
2.「Come Around And See Me」
 
ウォーリー作。
 
キャッチーなメロディがこれでもかというくらい炸裂する、甘い甘いポップロック。
 
例えて言うなら、僕らが昭和歌謡を聴くような、今聴くと少し気恥ずかしくなる曲(笑)。
 
裏を返せば、普遍的な分かりやすさで琴線を刺激してくるということ。
 
ウォーリーのボーカルも味があってなかなか良い。
 

 
 
3.「I Saw The Light」
 
エリック作のバラード。
 
よりも彼らしいポップセンスが発揮された、泣きメロ全開の素晴らしいバラード。
 
彼の鼻にかかったような特徴的なボーカルがメロディの良さをさらに引き立てているように思える。
 
 
4.「Rock & Roll Mama」
 
デイヴ作。
 
本作では少し異色な、スワンプ風の渋いロックソング。
 
個人的に彼のボーカルはのっぺりとしていて個性に乏しく、このバンドの唯一のウィークポイントだと思う。
 
 
5.「Waiting」
 
エリック作のこれまた素晴らしいバラード。
 
歌メロは言うまでもなく素晴らしく、ピアノとストリングスをバックに歌う彼のボーカルにひたすら酔いしれる…。
 
 
6.「Don't Want To Say Goobye」
 
エリックとウォーリー共作のこれまたバラード。
 
二人の類まれな才能に圧倒される、美メロ美メロの嵐。
 
素晴らしいコーラスワークとストリングスの効果で劇的な名曲に仕上がっている。
 

 
 
7.「With You In My Life」
 
ウォーリー作。
 
ビートルズの「When I’m Sixty-four」を彷彿とさせる曲。
 
のほほんとした雰囲気に哀愁漂うメロディをさり気なく入れてくる所に抜群のセンスを感じる。

ウォーリーのポールを意識したようなボーカルも、エリックに負けず劣らずで味があっていい。
 


 
8. 「Get It Moving」
 
 デイヴ作。
 
これまた異色のブギ調のノリのいい曲。
 
この曲ではそれほど彼のボーカルの弱さは気にならない。
 
と同様に彼の曲だけ毛色が違うが、この曲はいいアクセントになっていると思う。
 
 
9.「I Can Remember」
 
エリック作の8分近くあるバラード。
 
冒頭部分は 5 と同様で、ピアノとストリングスの美しい調べをバックにエリックが切々と歌い上げる。
 
エレクトリックギターが加わるブレイクパートから、より美しく、よりドラマティックに展開していく。
 

 
 

 

随所にビートルズからの影響が伺えますが、エレキサウンドよりもアコギやピアノのバッキングが主体となっている曲が多いので、かなりポップな印象を受けました。
 
生の楽器を用いることで、彼らの美しい歌メロの輪郭がより前に出て来ていると思います。

 
"古臭い"、"ロック色が薄い"と、ハマらない人もいるかも知れません。
 
しかし、ジャンル関係なく美メロが好きな人達には胸を張ってオススメできる作品です。