『Empress』/ Be The Wolf (2018)

 

1. Burn Me Out 
2. Action 
3. Stallone 
4. Thousand Years 
5. Youʼre My Demon Tonight
6. All Days I Missed
7. Move It 
8. Here And Now
9. Trigger Discipline 
10. Jungle Julia II

 

Be The Wolf:

 

Federico Mondelli (Vo/G) 
Marco Verdone (B) 
Paul Canetti (Ds)

 

 


 

 

イタリア出身のハードロック・バンド、Be The Wolfといえば、衝撃的な1st『Imago』(2015)が最も人気が高いかと思います。

 

そのデビュー作のクオリティがあまりにも高いため、他のアルバムは影が薄いイメージがあります。

 

僕は 2nd『Rouge』(2016)は何曲か試聴しただけで、単純に“ダルい”という印象を受けたので購入していません。

 

そして1stからの落差ゆえ、バンドに対する興味もかなり失せた記憶があります。

 

昨年発表された最新作に関しても、同じような理由で未購入です。

 

 

しかしこの3rdアルバムは違います。

 

音的には1stからかなりの変化が見られるものの、実に聴き応えのある力作だと思います。

 

 


 

 

1.「Burn Me Out」

 

いきなりバンドのイメージをぶち壊すかのような、ド直球なヘヴィメタル。

 

1stに思い入れがある人の中には、この曲で“ダメだこりゃ”となった人もいるかも知れない。

 

しかし、それは恐らく少数派だろう。

 

そう思わせるほど楽曲のクオリティは非常に高く、有無を言わせない説得力がある。

 

キャッチーなサビもテクニカルなギター・ソロもいい!

 

 

 

2.「Action」

 

いきなり曲調がガラッと変わる。

 

打ち込みっぽいドラムサウンドも手伝って、ロックと言うよりも ダンサブルと呼んだほうがいいかも知れない。

 

賛否両論はあるだろうが、僕は彼らの音楽性から大きく外れているわけでもないのでそんなに嫌いではない。

 

ただ、好きという訳でもない(笑)。

 

 

3.「Stallone」

 

ここで一気に勢いを取り戻す。

 

この曲は1stに入っていてもおかしくない程、キャッチーで素晴らしい曲だ。

 

個人的には、本作のリーダートラックだと思っている。

 

なぜ を挟んだのか理解不能(笑)。

 

 

 

4.「Thousnd Years」

 

と同じようなダンサブルな曲調に一瞬身構えるも、サビのメロディアスな展開に一安心。

 

飛び抜けていい曲ではないものの、スケール感が大きい曲で、歌心溢れるギター・ソロもいい。

 

 

5.「You’re My Demon Tonight」

 

これは実に彼ららしい、爽快なハードロック。

 

楽曲のクオリティは文句なしに高く、強弱を上手く使い分けるフェデリコのボーカルは風格すら感じる。

 

哀愁漂うリフや、時折入ってくるカッティングがめちゃカッコいい。

 

 

 

6.「All Days I Missed」

 

この曲を聴いた時、KISS「I Was Made For Loving You」が頭に思い浮かんだ。

 

曲調自体は に近いものの、こちらは歌メロがより洗練されている印象を受けた。

 

本作で1、2位を争うほどキャッチーなギター・ソロが素晴らしい。

 

 

 

7.「Move It」

 

シャッフル調の曲が実に気持ちいいロックンロール。

 

こういう曲も完全に彼らの色に染めているところにセンスを感じる。

 

 

8.「Here And Now」

 

かなり重たいリフで始まるものの、フェデリコらしいメロディセンスを上手く落とし込んだ曲。

 

メタル調でありながらメタルにならず、らしさを保っているところが流石。

 

 

9.「Trigger Discipline」

 

「Immigrant Song」をさらに重たくしたようなリフが印象的。

 

これも 同様、メタル色が非常に強く、ギター・ソロなどはモロにそうだが、彼ららしさを上手く前面に押し出している。

 

 

 

10.「Jungle Julia Ⅱ」

 

1stに収録されている曲のパート2。

 

正直、これをラストに持ってきたのはちょっと頂けない。

 

「Jungle Julia」らしさは確かに感じられるが、重たくなっただけで、あまりヒネリも感じられない。

 

歌メロも弱く、個人的には よりも印象が悪い。

 

 


 

 

全体的にメタル色が強くなった印象を受けますが、フックのあるメロディや展開の上手さは1stにかなり近いものを感じました。

 

所々に実験的な試みが見られ、それを受け入れられるか否かが本作を聴く上での肝だと思います。

 

 

僕は1stほどの衝撃は受けませんでしたが、2ndの数曲で離れかけた気持ちをもう一度呼び戻すだけの魅力が十二分にあると思いました。

 

気に入らない所も正直ありますが、内容的には非常にバラエティに富んだ楽曲ばかりで、楽しめる部分の方が圧倒的に多い作品でした。

 

是非チェックしてみてください。