芸術には著しく不案内。
名画を見ても色遣いの巧みさや陰影の機微が薄っすらと判別出来る程度の門外漢。
そんな僕が昨日天王寺の大阪市立美術館を訪ねた。
8月16日まで開催されている「フランス絵画の精華」を鑑賞。
美術館も入館前の検温、手の消毒は勿論展示室内でも「距離注意」や「会話をしないで下さい。」のボードを持った係員の人がそこここに居て万全の態勢での展覧会だった。
コロナの影響で人出はそう多くは無かったがそれでも芸術に熱心な人が芸術を愛でていた。
「ふむ。」と立ち止まり鑑賞する名画の数々。
だが、僕にはそれらは間違いなく「豚に真珠」だった。
でも、荘厳な空気感をたっぷり楽しんだ。
中学の時、課外授業で何度か「二科展鑑賞」で訪れた記憶が残る市立美術館。
50年以上前と全く変わらぬ佇まいでそこにある事にいちばんの感動を覚えた午後だった。
100年近く前に建てられた館内は天然大理石がふんだんに使われメインホールのシャンデリアには歴史と共に生きた誇らしげな風情すら漂っていた。
シャンデリアを眺めつつ、中学美術の課外授業で入館したもののあっという間に飛び出してすぐ横の池でボート遊びをした中学時代を懐かしくも思い出した。
でも、貸しボートはとうの昔に無くなっていた。
何故だろう?
きっと不慮の事故が起こってはいけないと言う昨今の「事なかれ主義」のせいなんだろう。
悲しかった。
でも、あの界隈、大阪で生まれ育った人には間違いなく郷愁を呼び覚ましてくれるはず。
あなたもまたぜひ!