2月上旬のある日曜日

時速約80キロほどで横浜横須賀道路を佐原方面に向かって滑走。80キロはこの道路の制限速度。走行車線はいつもお行儀よく、だいたいこの位の速さで流れている。
…通称横横は覆面パトカーが多い。


僕はシートのやや後ろ側にお尻を陣取って高速向きのポジションを取っている。
姿勢は上体が程良く前傾。太腿は横から見たらほぼ水平に近いがわずかに膝側が下に傾く。膝は直角に曲がるので脛骨は垂直からわずかに前傾している。
スピードをもっと上げたい時はさらに後ろにお尻を引いて上体の前傾を強める。

sRの場合はヘッドライトが大きめで割と上の位置にあるのと2つのメーターの形状もあって、少しだけ走行風を上に飛ばしてくれる。

ところがこいつの小さめのヘッドライトと薄めの二眼メーターにはそのような効果を期待出来ない。
だから高速ではsRの時よりも少し前傾の度合いを深めて乗るようになる。



これは今日の一枚



たったの時速80キロでも現代のバイクのように軽々と澄ました様子の軽快走行とはいかない。

正直650ccなんだからいくら振動が大きめとは言えもう少し軽々、飄々と80キロ巡航をこなして良さそうなものだけど、正直スズキの原ニスクーターswishの80キロの方が全然軽々、飄々としている。(swishは本当にいいスクーターだ。走っていて相当楽しい)


振動がその主な要因だけど、それだけじゃない。
このイギリス車の振動以外のいくつかの要因をちょっと考えてみる。
指差し
・回転を上げると野太いと言うよりは結構高めの音になるエキゾーストからの排気音
・古めのOHVのメカノイズ
・他、出どころのよく分からない軽い走行ノイズ(旧い乗り物に付き物のやつ)
・高級ではない昔風の硬めの足回り
・ロングストロークエンジンによるピストンの上下運動感。回転数の割にはピストンスピード速め。
・重めのフライホイールによる大きめな回転慣性
・シングルグレード鉱物油(半合成かも?)による流動性の固さ、抵抗の多さ
・先程説明した走行風をかなりまともに受けるバイク形状

…そんなとこ。最初に思いついたのは3つ位だったけどかなり増えた(笑)。

でも最後の2つ以外は空いている街中走行や、カーブの続くような道ではバイクの味わいともなる要素だ。道ながらの必然的スピード緩急があれば、エンジン回転も変化して、味は味わい、官能として享受出来るけど、高速のように濃い部分がずっーと続くと、ねぇー、ってやつ。


そんなわけで横浜横須賀道路を時速80キロで走っていても今のバイクよりもかなり濃い。同じ80キロでもそのスピードが濃い。移動していること自体が濃い。高速でそんなバイクを走らせてる自分が濃い。

自分の顔は濃くはありません。どちらかと言えば塩顔。…今は肉付きの良い塩顔…塩ふりハンバーグ(笑)


塩と言えば…
横浜横須賀道路は凍結防止剤が撒かれたようで全体的に白っぽくなっている。生活移動道路でもあるから仕方ない。でもこっちはバイク乗りなんだから「余計なことしやがって!大事なバイクが錆びんだろ!どうせ雪とか凍結の時はバイクは乗らないよ!」って思っても罪にはならないだろう。

これは帰ったら下回りを掃除して塩分を除去しなければ!めんどくさっムキー

でこの俺は帰りにはまた(しつこく)都筑PAに寄るだろうから、帰宅してからの掃除の時間を確保するためにも佐原IC降りたら直近のガススタで給油だけしてそのまま引き返そう。←なんと今日はほぼ高速道路走行だけと横横走行中に決定w


一応本当に給油の必要があるのかガソリン残量を確かめるために横須賀PAへ愛車を滑り込ませる。たまにトリップメーターの動きが変になることがある、たまにね。

5〜6台のバイクが先着していた。従兄弟車のようなカワサキW800の隣に平行に停める。もし僕が旧いW1に乗っていたらW800の隣に停めたらなんか嫌味だけど英車だから問題なし!(笑)

トイレを済ませ、ペトロールタンク内を見てやはり給油が必要と判断。

佐原IC直近のエネオスでハイオク満タンにして(ふむふむ、トリップは143マイルね!143!143!143!)と後で燃費を計算するために記憶する。もう一回くらい(143,143、143!)と念押ししないとこの僕でも意外と忘れてしまう、この僕だから。

因みにこの時の燃費はちょうど
20km/Lだった。←調子良い時の目安



復路。

少しペースを上げる。僕の想像では約90キロほどで巡航。想像で何キロかは大事。

何故か行きよりも軽々とエンジンが回っている。どうやら往路の走りで高速向けに空冷2気筒が調教されたようだ。

道が緩くでもカーブしているところでは、バイクを少しだけバンクさせて前傾を強めにとってレーサー気分で駆け抜ける。コーナー入口90キロ、コーナー出口100キロでレーサー気分!想像の速度たけど。(この後も速度は全部想像。僕社会人)


うん、帰りは風向きも変わったせいか90キロで巡航出来そう!
風は俺の味方だぜ!行くぜー!←帰り道 笑笑


かなり前方に1台のバイク。トラックの後ろに付いて風を除けて走っているようだ。黄色いジャケットを風になびかせている。薄着なのをきっと後悔しているだろう。

少しだけスピードを増せば追いつけそうなバイクを見つけるとロックオンしたくなる。これはママチャリのおばちゃんにも共通する人間の本能だ。
80キロでもやたら濃い走行をしてる旧い英車のくせにw。でも黄色のジャケットって目立つので標的にするにはお誂え向き。


行けー!笑


追い越し車線から95キロ位で斜め右後ろに近づいてバイクを見ると、なんとブルーと白の色使いのペトロールタンクを持つトライアンフだった!黄色いジャケットからは想像不可能なバイクだったぜ💦


マフラー形状からすると多分現行のボンネビルT100かT120。水冷の900ccか1200ccのハイトルクエンジンを積む。スピードを上げようと思えばあっと言う間に140キロは出てしまうバイクだ。T120なら上体を伏せて風圧に耐えれば最高速度200キロは出るだろう。

そんなモダントライアンフにこの空冷650ccで追いついて抜かすなんて、なんかとても子供じみてるけど、こーゆうのがカッコいいんだなー、マシで!


真顔


いざ(笑)、
白青タンクの
モダンクラシカルトライアンフ
白青タンクの
クラシックトライアンフ
アクセルをぶち開けて
速度を110キロ程wに上げ、
排気音をズヒョー! 
高めて追い抜く!


(あばよー!)


うーん、鳥肌が立ちました笑笑
僕ってホント単純!
たかが110キロ(想像)です、笑

これは後でどっかのパーキングとかで
偶然会ったらすぐに友達になれそうだ!
(一方的に)

80キロから90キロ、100キロ
そして110キロ。
それでも充分に享受できる
駆け抜ける歓び




いやそれはBMWの
キャッチフレーズなので
ここでは
駆け抜ける歓び パートII
としておこう。


その後はまた走行車線にすぐに戻り、また90キロほどで巡航。

すると後ろから恐らく数台以上のバイクの爆音が聞こえてきた。

振動する右ミラーで確認すると…、あれは……


長くなったので続く!