●最後のプレゼントじゃない。
霊能者の所にやってくる方は、
必ずしも何か明確な相談があって来るとは限らない。
ただただ、癒し(いやし)を求めてやってくる方がいます。
ある時、
アメリカの霊能者の所に、一人のご婦人がやってきました。
約1年前にご主人を亡くしてから、
心に大きな穴が開いた様で、ボーっとした毎日を送っているという。
さっそく霊視が始まりました。
霊能者の方いわく、
霊視が始まるとすぐに、亡きご主人が現れたという。
そして、妻に4つの事を伝えて欲しいと言った。
①■まず、毎夜、僕の写真を見て、話しかけてくれているね。
ありがとう。ボクも愛しているよ。
②■僕が亡くなったのは、君のせいなんかじゃないよ。
寿命だったんだ。
実は、彼女。夫が病気で亡くなったのは、
早く気付いてあげられなかった自分のせいだと、
夫が亡くなった後も自分を責めていたのでした。
③■死のうなんて考えないで欲しい。
君がいつまでも笑っている生活しているのを見たいんだ。
実は、彼女、夫が亡くなってから、
自分も死にたいと、何度も考えていたといいます。
④■そして、最後に、霊能者の方が奥さんに亡きご主人の言葉を伝えたると、
奥さんは、突然泣き出してしまったのです。
それはこんな言葉でした。
「ルーシーは気に入ってくれたかい?」
実は、ご主人に、手遅れの胃がんが見つかる少し前に、
夫婦でビーグル犬を飼おうという相談をしていたのでした。
そして、もし買ったら、その犬にルーシーと名づけようと・・・・

しかし、ご主人の病気が発覚し、それどころではなくなり、
やがて、ご主人が亡くなってしまったのでした。
ご主人が亡くなって、半年が過ぎようとしていた時の事です。
教会の日曜礼拝に参加すると、
たまたま隣り合わせになったご夫妻が、ビーグル犬の写真を見ていたので、
つい「可愛いですね」と声をかけると、
話がはずみ、やがて、先週5匹も生まれたので、
良ければ1匹飼いませんか? と譲ってくれたという。
名前は、当然、以前亡きご主人と決めていた「ルーシー」にした。
この事は、知り合いにも話した事は無く、
今日会ったばかりの霊能者の方が知る由もない事だった。
まさに夫以外に知りえない事を言われたので、
彼女は、夫の存在を感じ、突然泣き出してしまったのだった。
霊能者の方いわく、
亡くなった人からのプレゼントは、
生前くれた物が最後とは限らないという。
勿論、死んだ人は直接プレゼント出来ないが、
他の人を介して、プレゼントしてくれるという。
死後も、何とかして愛する人を癒してあげたい。喜ばしてあげたいと、
プレゼントしてくれるのである。
実は、私も昔、それに加担した事がある。
それは私が偶然、妹の見送りで成田空港に行っていた時、
そこに巨人の原監督がいたのである。
何しろ、原監督だと気づいた人達がサインを求めて人だかりが出来ていた。
実は私、広島ファンだったので、原監督には余り興味は無かったのだが、
なぜかその時、ボクもサインをもらわないといけない。みたいな感じがして、
急いで、色紙を探した。
多分、成田空港や羽田空港ではこうした光景がよくあるのかもしれない。
売店に行くとすぐに色紙が売っていたので、購入してサインをなんとかゲットした。
かと言って、家に飾るでもなく、
カバンの中に入れっぱなしだった。
なにしろ、熱烈なファンでもなかったので。
それから3日くらい後に、
親友の実家に遊びに行く事があった。
その親友は1年前に父親を亡くして、母子家庭になっていた。
親友には、3歳下の弟がいて、大の巨人ファンだという。
夕食を食べながら、亡きお父さんが話が出た時だった。
弟さんの為に、お父さんが巨人のファン感謝祭に行った時、
弟さんが好きな原監督のサインをもらおうとお父さんが頑張ったのだが、
結局サインはもらえなかったという。
その後も、いつか原監督のサインをもらってあげると約束してくれていたのだが、
交通事故で亡くなってしまったのである。
私はその話を聞いた時、
「あれ?」原監督のサインなら、もってるかも。と思い、
カバンの中を確かめると、「ある」のである。
「原監督のサインなら、あるよ。」と出すと、
弟さんはびっくりして、それを手にし、
「良かったら、あげるよ。」と言うと、泣きそうなほど喜んだのである。
親友からも、お母さんからも感謝されたが、
私だけは違うと思った。
言っても、信じてもらえないだろうから、心の中で言いました。
「違うよ。
それ、
君のお父さんからの、プレゼントなんだよ。」
約束遅れて、ゴメンよ。
END







