●霊の強制導き。
霊感があるという霊能者の方は、
よく霊の声を聞く事があります。
例えば、「助けてくれ、助けてくれ」という様な声。
普通は、そんな声を聞いても無視すれば良いのですが、
なにしろ、全部聞いてあげていたら、身が持ちません。
しかし、これも宜保愛子さんが講演会で言っていたのですが、
霊の声の中でも、無視出来ないものもあるそうです。
ある時、普段の息抜きとして、旅行に行ったそうです。
行先は都会の喧騒から抜け出して、子供と一緒に自然の中で過ごしたいと、
八丈島に出かけたそうです。
一週間の予定で、横浜の友人の別荘を借りたそうです。
宜保さんいわく、本土なら戦さで亡くなった人も多いし、
交通事故、自殺、火災、殺人などで無念にも亡くなった人は多いですが、
こんな大自然の遠く離れた島であれば、交通事故も滅多に無く、
大きな戦も無い、殺人も滅多に無いので、のんびり出来きそうでした。
ところが、八丈島の友人の別荘に着いてから、3日が経った時でした。
たしか、昼ご飯を終えた午後3時頃です。
2階の部屋でのんびり昼寝をしていた時です。
私の耳元で、声がします。
「私の所まで、尋ねて来てくれないか。」
それは、どこか威厳のある感じの声でした。
もっと具体的に言うと、品格や教養を感じさせる声といった感じです。
落ち着いていて、言葉遣いが丁寧で、軽薄な感じがなく、
聞いていて品の良さを感じる声です。
イメージとしては、校長先生、裁判官、昔の偉い武将さんとか。
そうは言っても、
せっかく体を休める為に来た旅行で、しかも昼寝中です。
そんな声は、無視すればいいだけの話なのではと、皆さんもお思いでしょ?
でも、そうじゃないのよ。
この後、宜保さんは、せっかくの昼寝中だったのに、
強制的とも思われる方法で、宜保さん自ら起き上げって出かけたのでした。
そこで問題です。
霊はどうやって、昼寝中だった宜保さんを強制的に、
自分の場所に来させたのだと思いますか?
少し考えてから、先をお読みください。
私の耳元で、声がします。
「私の所まで、尋ねて来てくれないか。」
それは、どこか威厳のある感じの声でした。
普通ならね、無視したいのよ。
せっかく昼ご飯を終えて疲れて寝ていたのですから。
で、しばらくまた寝ていたのね。
そうしたら、
急に耳が引っ張られる感じで痛み始めたの。
グイグイと引っ張られる感じ。
実際に誰かが私の耳を引っ張っている訳じゃんだけど、
そんな様な痛み。
皆さんは、小泉八雲が書いた「耳なし芳一」という話をご存じですか?
芳一の全身にお経を書いて平家の亡霊から姿を隠しますが、
耳にだけお経を書き忘れてしまいます。
そのため亡霊からは耳だけが見えてしまい、亡霊が芳一の耳をつかんで、
耳を引きちぎって持ち去るという話ですが、
その時、私もそんな話を思い出しましたよ。
とにかく耳が痛くてたまらなかったので、
「今行きますから、今行きますから」と言って起きました。
急いで、スーツケースを開けて、いつも携帯している
ローソクとお線香、マッチとお菓子を少し袋に入れてから外に出ました。
すると、子供が、
「お母さん、どこ行くの?」
「何だか分からないんだけど、
お母さん、今、仏様に呼ばれているみたいだよ。
島に何があるのか、全然知らないんだけど、
とにかく仏様が来いという場所に行ってくるから・・」
そう言うと、子供も一緒について来ると言ってついてきました。
声のする方へ、声のする方へと歩いていくと、
やがて、八丈島の山の中に入り、15分くらい歩いたでしょうか。
声がどんどん近くなると、
「おう、ここだ、ここだ」と言う声になりました。
声がする方を見ると、
道からはずれて、燃える様な緑の夏草の中に、朽ちは果てた木の柵があり、
その真ん中に、風雨にさらされて黒ずんだ角塔婆が一本ポツンと建っています。
それは八丈島に流された流人の墓でした。
その墓には、3人の仏様が葬られていました。
いずれも武士の方々で、お家騒動の罪に問われてこの島に流されたという事です。
その後、島を襲った飢饉(ききん)の時、
食べる物を一切与えられずに衰弱してこの世を去ったそうです。
私は、すぐにお線香を点し、一心に冥福をお祈りしました。
お墓から聞こえる仏様の声を聞いていると、
私とは縁もゆかりもない方々ですが、
涙が止まりませんでした。
END

