●宜保さんに質問した大家。
確か2001年に行われた宜保愛子さんの講演会での事です。
宜保さんの講演会では、参加者の方からの質問コーナーがある事が多く、
この日も、最後に質問コーナーがありました。
すると、
質問コーナーが始まるとすぐに、「ハーイ」と大声で手をあげた女性がいました。
多分、講演会に参加したのも、この質問をしたかったからでしょう。
しかし、最初の質問を許されたのは、他の人でした。
それでも、彼女は大きな声で誰よりも手を高く上げ「ハーイ」と元気がいいので、
宜保さんも仕方なく、次は彼女を指名したのでした。
彼女はご夫婦でアパート経営をしている方でした。
つまり、大家さんです。
宜保さんが「どのようなご質問ですか?」と聞くと、
彼女は現在抱えているアパートの問題を話し始めました。
それは、彼女が経営しているアパートに、
もう15年以上暮らしていた老夫婦が居たのですが、
3年前にご主人が亡くなり、残されたお婆さんも先日亡くなりました。
そこまでは、よくある話なのですが、
問題は、この老夫婦には身寄りが無かったのです。
そこで、仕方なく老夫婦がこのアパートに入居する時に書いてもらった保証書に書いてあった保証人に連絡を取ったところ、
その保証人になった方は遠い親戚で、冷たい人だったと言います。
連絡をすると、すぐにアパートに来たのはいいのですが、
お財布に入っていた現金と、預金通帳と印鑑、
そして、価値のありそうな小物や置物や家具を持ち出すと、
残されたお婆さんの遺骨はいらないと言って、帰ってしまったのです。
なので、結局アパートの部屋には、
引き取り手の無いお婆さんの遺骨だけがポツンと残されてしまったのです。
困った大家さんである彼女は、
亡くなったお婆さんが生前親しくしていたという方を探しました。
そして、やっとの事、お婆さんが生前夫の遺骨を埋葬した場所を突き止めて、
お婆さんの遺骨も、そのご主人のお墓に埋葬してもらったのでした。
今から思うと、現金や預金を持って行った遠い親戚に、
お婆さんの遺骨の処分と引き換えにすれば良かったと悔やんでいます。
まぁ、それは今まで住んで頂いたご夫婦へのご霊前だと思えばいいのですが、
問題はこの後でした。
お婆さんもお爺さんも病死で自然死だったので、
アパートの部屋は殺人や自殺の様な事故物件にはなりませんでしたが、
それでもお婆さんの遺骨を3週間も、部屋に置きっぱなしにしており、
遠い親戚の冷たい対応などもあり、亡くなった後は不幸といえば不幸でした。
そこで大家さんの宜保さんへの質問は、
このまま部屋を誰にも貸さないと、大きな損失となってしまいます。
この空き部屋を、しこりを後に残さずスムーズに早く次の借り手の方に貸すには、
大家として、何をしたらいいでしょうか? というものでした。
宜保さんは、この話を聞いて、
「最近よくあるケースですね。
老人の孤独死が面倒だという理由で、老人に部屋を貸さないという処も多いです。
これからもこういう問題は増えて来るでしょうね。」
会場に来ていた参加者の方々も、
今の話を聞いて、「う~ん」という声があちこちで湧きあがりました。
さて、ここで問題です。
宜保さんは、質問された大家さんに、何と答えたと思いますか?
少し考えてから、先をお読みください。
宜保さんは、質問された大家さんに、
① ■まず、亡くなったお婆さんの部屋に行き、
少なくとも2か所の窓を開けて、部屋の風通しを良くしてください。
② ■次に居間に行き、そこに亡くなったお婆さんとお爺さんの為に、
お水をコップ一杯と、お線香を2本焚きます。
③ ■「〇〇さん(お婆さんの名前)どうぞ成仏してください。」
と手を合わせて祈ってあげます。
④ ■これを一週間続けてください。
多分、冷たい遠い親戚の方は、お線香もあげないでしょうから、
貴方がそうしてあげる事で、
その部屋に悪い未練が残る事なく、次の借り手は新鮮な気持ちで住めるでしょう。
END