●共演者の言葉。

 

 

これは、ある駆け出しの役者さんの体験談です。

 

彼女は大学時代から役者志望で、芸能事務所に所属していたのですが、

 

まだ一度もオーディションの受かった事がなく、

 

夢の舞台に立った事はありませんでした。

 

その間、ずっと彼女のお母さんが活動を支えてくれていたそうです。

 

母子家庭なだけに、お母さんは昼夜を問わず働いてくれていたそうです。

 

皆さんは、きっと芸能事務所に入っているだけで、

 

仕事があれば、すぐに紹介してくれると思うかもしれませんが、

 

実際は、とても厳しい世界だと言います。

 

まず、宣材写真といって、テレビやあちこちのオーディションで、

あなたを売り込む為の写真をプロのカメラマンが撮るのですが、

これに20000円かかったそうです。

 

また、月謝/レッスン料(ボイトレ等)が約20000円

 

稽古場使用料が1日数千円かかり、

 

交通費・宿泊費は、全て実費。

 

事務所公演か共演の劇がある時は、チケット販売ノルマもあるそうで、

 

役者になる夢を断念して芸能事務所を辞める人も多いそうです。

 

それでも、将来役者になってお母さんを楽させてあげたいと、

 

親子二人三脚で頑張って来たのですが、2024年末、

 

お母さんが突然亡くなってしまったのです。

 

彼女は大学を辞めました。

 

アルバイトをしながら、あちこちのオーディションを受ける日々。

 

事務所推薦のオーディションは、もちろん全て受け、

 

外部ドラマ・映画のキャスティングオーディションも受けました。

 

しかし、実績が全く無い彼女は、当然落ちまくります。

 

そんなある日、テレビドラマの配役のオーディションに合格したのです。

 

脇役ですが、セリフもあったそうです。

 

無事テレビドラマが終わり、千秋楽の時、

 

近くのホテルの宴会場で撮影スタッフと役者・関係者で打ち上げがあったそうです。

 

ただ、彼女はドラマに出てはいましたが、端役だったので、打ち上げには呼ばれませんでした。

 

しかし、別の場所で行われたスタッフの二次会に呼ばれて打ち上げ慰労会が行われたそうです。

 

それでも、彼女にとっては、初めてのテレビドラマ、初めての打ち上げで、とても嬉しい気持ちでした。

 

「お母さん、私、初めてテレビドラマに出たんだよ。」そう心の中でお母さんに呼びかけました。

 

お母さん、喜んでいるかな?」そう心の中で思った時でした。

 

隣にいた音声さんが、急にこんな事を言ったのです。

 

きっと、お母さんも喜んでいるよ。

 

彼女が「えっ?」と振り向くと、

 

その音声さんは、「今、オレなんでそんな事を言ったのかな。酔ってるのかな。

と言ったそうです。

 

 

私は彼女から電話でその話を聞いた時、

 

それは、天国のお母さまが、その音声さんを通して言った言葉だと思いますよ。と言いました。

 

アメリカの霊能者の方いわく、

 

子供や孫が晴舞台で頑張った時など、必ず傍にいて見ていてくれて、

 

そばにいた人の口を通して、メッセージを子供に伝える事あると言います。

 

 

 

「母さんがいなくなっても、よく頑張ったね。

 

 偉かったよ。母さん嬉しい。」

 

END