●不気味な黒い影がついて来る。
私がアメリカでの霊体験の話をする時は、
そのほとんどがアメリカで知り合った霊能者の事なのですが、
一度だけ、日本の霊能者の宜保愛子さんが、
アメリカの霊の話を講演会でされた事があります。
それはちょっと不気味な話から始まりました。
「先生、ここ最近、黒っぽい影に付きまとわれているんです。」と言います。
その黒い影は、彼女が走ると影も彼女に合わせてついて来るのだと言います。
彼女が止まると、その黒い影も止まると言います。
「先生、私が逃げると、その黒い影も私を追いかけてくるんです。
もう気が変になりそうです。 私はどうしたらいいでしょうか?」
そんな相談でした。
実は、相談者を悩ます黒い影は、その講演会場にも来ていたようで、
宜保愛子さんはすぐに、その方にこう答えたのです。
「貴方の親族か従妹で、最近亡くなられた方がいるでしょ?」
すると、その相談者の方は、「はい、います。従妹が亡くなりました。」
「黒い影は、その従妹さんだと思いますよ。」と宜保さん。
やがて意外な事実が分かります。
黒い影の正体は、相談者の近所に住んでいた従妹でした。
その従妹の方は、とても音楽を聴くの好きな子でした。
彼女は大学を卒業すると、お金を貯めて25歳の時に、
本場ニューヨーク・ブロードウェイにミュージカルを観る旅に出かけました。

若い女性の一人旅でした。
まだ若いので余りお金の余裕が無いので高級なホテルには泊まれません。
彼女はブロードウェイ近くのホテルには泊まれず、
自由の女神の方に下った近辺にある安ホテルに宿をとりました。
しかし、その選択が彼女に悲劇を呼びます。
あるミュージカルを観た帰りでした。
ホテルに着き、エレベーターに乗った時です。
彼女をつけてきた強盗によってナイフで刺されて殺されてしまったのです。
防犯カメラから犯人は黒人の男性という事は分かりましたが、捕まっていません。
彼女は次にエレベーターを利用したお客に発見され病院に運ばれたのですが、
出血多量で亡くなってしまいました。
宜保愛子さんいわく、
亡くなったのが日本ではなく、生まれて初めての海外だった事もあり、
異国で不成仏霊になってしまった可哀そうな霊だと言います。
普通、こういう場合、従姉に出る(霊障)のではなく、
親や家族に出て助けを求めるのですが、
希にこのように、同じ女性で歳も近く、家も近かった従姉の方が、
家族よりも自分を分かってくれると思って頼って来るのだという。
供養について宜保愛子さんは、
彼女の様に音楽を聴くの好きで、わざわざアメリカまで行った子の場合、
彼女の慰霊の前や仏壇の前で、彼女の好きだった音楽を調べて、
その曲を流してあげると、良い供養になると言う。
そこで、相談者の方は、彼女に実家に頻繁に通って、
彼女が好きだった音楽を流しながら供養したといいます。
その後、ほどなくして、
彼女に黒い影がつきまとう事は無くなったそうです。
END