●リンゴ売りの少女。


アメリカの霊能者の方が、こんな話をしてくれた事があります。


ある時、イギリスのロンドンで、

1人の少女が大きなカゴを持って、

大勢の人々が行きかう通りに立っていました。

カゴの中には、沢山のリンゴが入っています。

まだ8歳位の少女は重そうにリンゴが入ったカゴをかかえています。

どうやら少女は、通りでリンゴを売っているようでした。

 

行きかう人々に、

美味しいリンゴですよぉ。

 とっても美味しいですよ。

 買ってくれませんか。お願いします。」

 

 



当時のロンドンは、戦争で親を亡くした孤児が多かった時代でした。

まだ働けない子供は、なけなしのお金で買った物に少し上乗せして売って、

小銭を稼ぐしかありませんでした。

 



しかし、帰りを急いでいる人も多く、

少女を気にかける人など、一人もいませんでした。


エミリーおばさんもその一人でした。

アルバイトの仕事を終え、その日給で食材を買って、

早く家に帰って、夫の食事を作ってやらねばと急いでいました。


ところがその時です。

エミリーの前を早足で歩いていた男性が、

邪魔だと言わんばかりに、

近寄って来たリンゴ売りの少女を突き飛ばしたのです。

少女は転んだはずみに、通りにリンゴを全部ぶちまけてしまいました

しかも少女にぶつかった男は、振り返りもせずに去っていきました。

通りに転がったリンゴは汚れた上に傷んでしまいました。

それでも少女は、悲しそうに1つ1つ拾い始めました。

多分、拾い集めても、

そんな汚い落ちたリンゴなど買ってくれる人は誰もいないことでしょう。


そんな少女がリンゴを拾うのを手伝った人が一人だけいました。

エミリーです。

少女と一緒に全部のリンゴを拾い終わると、

エミリーは少女に言いました。

「おばさんに、このリンゴ全部売ってもらえませんか?

「ホントですか?」

不思議そうにエミリーを見ている少女に、

「ホントですよ。売ってくれますか?」


「ありがとう。

 



 貴方は、神様ですか?


エミリーは首を振ると、帰って行きました。





アメリカの霊能者の方が、どうしてこの話を私にしてくれたかと言うと、





確かに、エミリーは神様ではありませんが、

霊能者の方いわく、

そこには神様がいて、

自分の代わりにエミリーに少女を助けさせたと言います。

こういう事は、他にも、

貴方がボランティアをして困っている人を助けたり、

貴方が無償で動物を助けたりする時も、

そこには神様がいて、自分の代わりに助けさせていると言う。



つまり、

貴方が無償で助けている瞬間、

貴方は神様ではありませんが、神様の心を持っている瞬間です。


その心こそ、

貴方の何よりもの大切な宝
であり、

死ぬまで、いや死んでからも光り輝くものだそうです。

貴方の財産として。


END