●あんな事をした自分を許せない。



電話相談をしていると、

あんな事をした自分を許せない。

という過去をお持ちの方が、相談者の方の中にはいらっしゃいます。



読者の中にも、

過去に、大きな過ちをしてしまって、

それをとても後悔しているという方は、いませんか?

その事で、ずっと自分を責めて続けている。という方は、いませんか?


もし、そうであれば、

今日の話が、少しでも貴方の助けになれば、と思います。












ある時、

アメリカの霊能者の所に、

二人の大学生が相談にみえました。

相談者は、金髪でメガネをかけたLuna(ルナ)という娘で、

もう一人は、付き添いで来た親友でした。

(ちなみに余談ですが、ルナとは月という意味があります。)

親友いわく、ルナは良い子なんだけど、

常に悲観的で、自信がなく、自分は悪い子と言うのが口癖なんだとか。

心配した親友が、無理して連れて来たといいます。





さっそく霊視が始まりました。

 

 

 



すると、5年前に亡くなったというルナのお祖父ちゃんが出て来たと言います。

しかし、お祖父ちゃんは現れるだけで、何も言わないという。

ただ、お祖父ちゃんは、一匹の子犬を抱いていて、

しきりに、その子犬を見せようとするのです。


仕方なく、霊能者の方は、その事を伝えました。

「貴方のお祖父ちゃんが出て来て、ただただ子犬を見せるのよ

 貴方のお祖父ちゃん、犬が好きだったのかしら?」


しかし、付き添いの友人もルナさんも、

それを聞いても、何の事か分からないと言います。

しかも、お祖父ちゃんは犬を飼っていなかったと言うのです。


そこで、霊能者の方は、

何が言いたいのか、お祖父ちゃんに聞くと、

チャーリー。」という声が聞き取れたそうです。

それも、どうやら抱いている子犬の名前がチャーリーだと言うのです。

チャーリーは、元気にワシといるから大丈夫だよ。

 だから、もうチャーリーの事は忘れなさい。

 

 ルナは、ほんとに優しい子なんだよ。

 もう自分を許してあげなさい。



それを聞いた途端、ルナさんが泣き崩れました。

少し経って、落ち着きを取り戻したルナさんが、

友人も知らない15年前に起きた出来事を話してくれました。



彼女がまだ4歳の時です。

誕生日に買ってもらった子犬のチャーリーをとても可愛がっていました。

一緒に寝たり、一緒に散歩に行ったり、食事をするのも一緒。

まるで、ルナの妹のようでした。





そんなある日、

食事中に、チャーリーに誤ってハチミツをかけてしまいました。

チャーリーの毛はハチミツでベタベタです。

お母さんは、大丈夫だと言ってくれたのですが、

ルナは心配でした。

アリさんが沢山来て、チャーリーを食べてしまうんじゃないか。

そこで、ルナはチャーリーを洗ってあげる事にしました。

椅子を用意して、

チャーリーを抱き上げ、




洗濯機の中に入れてあげました。





それが最後のお別れでした。

家族に責められたのは勿論ですが、

なによりも、自分の事を責めました。

私がこの手でチャーリーを殺した。

愛するチャーリーを、私が殺したんだ。



彼女は、それから15年間ずっと自分を責め続けていたのです。

自分を酷い残酷な人だと。



「ルナ、

 ほら、チャーリーは爺ちゃんと一緒だから、

 もう自分を責めるのは止めなさい。

 あの日の事は、もう忘れて、

 自分の事を許してあげなさい。



ルナさんの常に悲観的な性格は、

15年前の出来事が原因だったのです。

それを心配していた亡きお祖父さんが、チャーリーを連れて出て来たのでした。





















他にも、こんなケースがありました。

一人の中年の女性が霊能者の所に相談に来ました。

自分がいつ死ぬか診て欲しい。というのです。

本当は自殺したいくらいだけど、その勇気が無いとまで言いました。


どんな事情があるか分かりませんが、

そんな事を言う相談者は今までにいませんでした。

とりあえず、霊能者の方は霊視を始めました。


すると、すぐに、

5年前に亡くなったというご主人が現れたと言います。

そして妻に、こう伝えて欲しいと・・・


君のせいじゃないよ。

 あの時は、精神的にちゃんと正しく考えられる状態じゃ無かったんだ。」


それを聞いた中年の女性は、その場に泣き崩れたと言います。


霊能者の方が、お水を用意し、ハンカチを差し出すと、

落ち着きを取り戻した女性は、5年前に起きた出来事を話し始めした。


普段から口喧嘩は多かったという彼女とご主人でしたが、

その日はご主人が買った物が高かったのもあり、

彼女はいつも以上に、ご主人にキツク当たってしまったといいます。

「あんたなんか、居ない方がマシよ。」

「ああ、そうかよ。死んでやるよ。」

「いいわよ。早く死になさいよ。








まさか、本当に自殺してしまうとは、思わなったのです。


その時以来、彼女はずっと自分を責め続けて生きて来ました。

自分の一言が、夫を殺した。





霊能者の方は、更に亡きご主人の言葉を伝えました。

「ぼくは、こっちで元気に暮らしている。
 
 だから、もう5年前の事は忘れなさい。

 自分を許していいんだよ。 僕の事はもういいんだよ。



霊能者の方いわく、

自分が許せないという出来事の相手が、

動物でも、人間でも、

5年間、自分を責め続け悩まれたなら、まず相手にその贖罪は伝わります。

そして、許してくれるでしょう。

あの世は、基本、愛で出来ているからです。

だから、今度は貴方が、貴方自身を許してあげましょう。



相手が許してくれたのですから、

今度は貴方が、貴方自身を許してあげる。

それが、相手に返してあげられる愛の返事です。

それをもって、許し合えるという事。


もう十分だよ。

 もう自分を許してあげて。

 



END