●霊障の原因は、母の再婚だった。
私がアメリカのワシントン大学に通っていた頃の話です。
当時、ワシントン大学には多くの日本人の留学生がいましたが、
日本人よりも多かったのが、韓国人留学生でした。
韓国人留学生は日本人留学生と違って、
横の繋がりが強い感じがしました。
しょっちゅう仲間と集まったり、韓国の食材を持ち寄って
お互いの家で食事会を開いていると聞きます。
後輩の面倒見も良い印象がありました。
私は色々な留学生を見て来ましたが、
韓国人留学生が一番優秀な感じがしましたし、みな卒業後は、
国に帰って国の為になろうという人が多かった様に思います。
もう今から20年以上前の事ですが、当時は、
これから韓国は伸びるだろうなぁ。と漠然に思ったものです。
私はと言うと、苦学生で学費を稼ぐ為に、
大学内のキャンティーンや図書館でアルバイトをしたり、
シアトル市内にある日本人レストランでアルバイトをしていました。
他にも、キャンティーンの掲示板に霊能者に相談したい方にと、
仲介もしていました。
その掲示板を見て相談して来た人の中の1人が、韓国人の留学生でした。
彼は韓国企業から留学して来た大学院生でした。
ところが、渡米して来てから1年後、
急に勉強に集中する事が出来なくなったと言います。
勉強中にボーっとなり、気がついたら2時間3時間経っていたり、授業中も、
ボーッとして心ここにあらずといった状態になっている事が多いと言います。
これは病気かもしれないと、病院で密検査をしても、
特に異常は無いと言われてしまい、このままでは、
企業から留学費用まで出してもらっているのに、落第となってしまいます。
そこで、もしかしたら何か他に原因があるのかもしれないと、
霊能者に診てもらいたいと相談して来たのでした。
掲示板を見て相談して来た人を霊能者の方に仲介する場合、
当然、私がその人を霊能者の人の家に連れて行きます。
さっそく霊視が始まりました。
3分位霊視が続き、その場は沈黙の世界となりました。
やがて、霊能者の方が、韓国人留学生にこんな質問をしたのです。
「貴方のお母さんは、再婚していますね?」
しかし、彼は、知らないと言います。
すると、更に霊能者の方は、彼にこう言いました。
「では、調べて見て下さい。
前の夫は、海で溺死していると思います。」
本来なら、すぐにでも韓国の母親に確かめたい所なのですが、
韓国が真夜中だったので、翌日確かめる事になり、
今日は、対処法などを聞いて終わりにする事になりました。
翌日朝、さっそく彼は韓国に国際電話して母親と話したそうです。
すると、確かに母親は再婚で、前の夫は結婚してわずか1年後に、
海で溺死したという事でした。
彼は2番目の夫の子でしたから、
前の夫の死の事までは話さなかったそうです。
では、なぜ、死んだ前の夫が、今の彼の病気の原因なのでしょうか?
霊能者いわく、
それは、母親の再婚に有ると言います。
最初に亡くなった夫の霊を、誰も供養していないと言います。
普通、夫が亡くなると、残された子供や妻が、手厚く供養するか、
亡くなった夫の両親が、手厚く供養するのが韓国社会だと思いますが、
彼の家庭は違いました。
実は、彼の母親と最初の夫は、駆け落ちだったと言います。
つまり、最初の夫は家を捨て、彼の母親と一緒になったのでした。
ところが、結婚1年後に夫は海で溺死してしまいます。
すると、すぐにお母さんは別の人と再婚。まぁモテたのでしょう。
そして彼が生まれた。
まぁ、よくある事ですが、再婚すると、どうしても、
前の死んだ夫の供養など、表立って出来ませんよね。
しかも、前の夫は実家を捨てて駆け落ちしている身ですから、
実家で手厚く供養してもらえる事も出来ず、
駆け落ちまでして愛した妻からも手厚く供養してもらえない。
霊能者のいわく、その無念の思いが、
留学生の彼に霊障として現れているというのです。
その後、彼は、霊能者のアドバイスに従い、
①■まず彼自身の部屋に亡き最初の夫の名前を書いて、
毎日お水をかえて、供養し始めました。
②■韓国にいる母親に頼んで、
最初の夫の墓に行き、今まで何もしなかった事を詫び、
墓を掃除して、心から供養する様にお願いしました。
すると、
母親が墓参りした直後から、
彼がボーっとする現象が無くなったと言います。
END