●離婚の町。


前回に続き、

今日の話も、この時は、まだ私はアメリカの霊能者と知り合っていなかった時期の

後から彼女に聞いた話です。





アメリカの霊能者の所に、2人の女性が相談にやって来たそうです。

それぞれSさんとMさんとしておきましょう。

彼女たちは、ワシントン州でもかなり田舎の方の町から、

電話で予約を取り、わざわざやってきたというご婦人がたでした。


挨拶もそこそこ、さっそく相談内容を聞くと、

2人のご婦人がたは、それぞれ別々の家族をもっているのですが、

2つの家族には共通点がありました。

それは、離婚

アメリカでも離婚する家族は多いので、

離婚自体、よくある話で珍しい問題ではありませんし、

また、離婚の相談の専門家では無い霊能者の所に、

離婚の相談をしにくるのも不自然な話でした。


しかし、よくよく彼女たちの話を聞いていくと、

そこには、恐ろしいものが隠れていたのです。





彼女たちの話は、今から約5年前にさかのぼりました。

当時、彼女たちは、シアトルに住んでいて、

大学時代から大の親友でした。

彼女たちのご主人も大学時代からの親友で、

よく4人でダブルデートをしたといいます。

そんな事で、家族ぐるみでの付き合いがあり、

休日にはお互いの家に行ききするほどでした。



そんな5年前、

2人のご主人たちが、都会を離れて、

空気の良い田舎で仕事がしたいとの意見が一致し、

シアトルから、今住んでいるA町に移り住んで、

2人で車関係の仕事を立ち上げたのです。



今から思うと、最初に異変が起きたのは、

A町に移り住んで半年が経った頃だったといいます。

2人のご婦人たちの内、Sさんの長男も一緒にA町に来たのですが、

長男はシアトルに居た時に知り合った女性と、

すぐにでも結婚する予定でした。

ところが、A町に移り住んで3ヵ月が経った頃から、

婚約していたシアトルの女性と、

些細な事から言い争いをする事が増えたといいます。

そして、半年後には、婚約破棄となってしまったのです。

お母さんいわく、とても可愛くて大人しい子で、

息子とお似合いの夫婦になると思っていただけに、

今でも別れたのが信じられないと言います。


しかし、これは不幸の始まりに過ぎなかったのです。



その後、長男は仕事もうまくいかなくなったのもあり、

グレた生活をし始めたのもあり、

仲が良かったSさん夫婦の間にも亀裂が生まれる様になったといいます。

そして、1年前に、とうとうSさん夫婦は離婚

長男は仕事の関係もあり、ご主人と暮らす事になり、

Sさんは行くところが無くなり、

一時的にMさん家の地階に住まわせてもらったといいます。

ところが、今度はMさんの夫婦に離婚話が出始めたのでした。

結婚してからほとんど怒る事が無かった夫が、

このA町に引っ越して来てから、度々怒る様になり、

とうとう離婚を口走る様になったのです。



これは一大事と、

Mさんは町にある離婚再婚のカウンセラーに相談する事にしたそうです。

ところが、すぐに相談にのってもらえるかと思ったら、

予約が一杯で、1週間待ちだというのです。


そこで初めて気がついたのです。

この町、離婚が異常に多い。

そこで調べてたり聞いてまわってみて、カウンセラーの方にも聞くと、

なぜか、このA町は、離婚も多いし、婚約破棄も多いし、

恋人が分かれる事も多い
という事が分かったのです。


まさにこのA町は、離婚の町だったのです。


今から思うと、彼女の家の周りは、離婚した家族が多く、

彼女の両隣もシングルマザーだったのです。



こうして、現在離婚の危機にあるMさんと、離婚したSさんが、

シアトルに居た時に知っていた霊能者に相談に来たという訳でした。


さっそく霊視が始まりました。



霊能者の方は、

何か、とても嫌な感じがします。」といい、

翌日A町に実際に行ってみる事になったそうです。



さて、この時点で、真相が予想できる方は、

霊能者なみに、すごいですよ。


試しに、少し真相を考えてみてから、先をお読みください。












































翌日A町に着いた霊能者の方は、

まずMさんの家に行きました。

ご主人はすでに仕事場に出かけていました。


そこで、霊能者の方はご主人の書斎に入り、

霊視を始めたと言います。

すでに離婚してしまったSさんよりも、

現在離婚話が進んでいるMさんの、

それも離婚を言い出した夫を霊視するのが良い
と判断したそうです。


霊視を始めて10分位経った頃、

この離婚の町を覆う恐ろしい真相が分かったといいます。



それは今から何十年も前の事、

この町の有力者の一人息子が、ある女の子と恋に落ちたといいます。

二人は愛し合い、結婚を決意します。


ところが、この結婚に反対したのが、父親でした。

今では、そういう事は無いでしょうが、

当時は、そういう事が多かったのかもしれません。

父親が息子に、こう言ったのです。

「インディアンの血が入った子との結婚は許さん!」

それでも息子さんは、彼女を愛したといいます。

怒った父親は、部下たちに命じて、女の子の両親のレストランに嫌がらせをして、

商売を邪魔したり、店を壊したりして、

最後には、町から追い出してしまったのです。

それでも通じ合っている二人を知ると、

父親は、部下に命じて、その女の子を殺してしまったのでした。

ところが、その後息子さんも後を追って自殺してしまったのです。


霊能者の方いわく、

亡くなった女の子と自殺した息子さん、

それに亡くなった女の子の両親の怨念が、

この町を離婚の町にしていると言います。



これを収めるには、大勢で大々的な供養が必要だと言いますが、

それは今は無理でしょうから、

霊能者の方は、SさんとMさんに、

二人だけでも、亡くなった2人の事を調べて、

お墓を見つけて供養してあげてください。とアドバイスし、

とりあえず、Mさんの自宅に、

亡くなった女の子と自殺した息子さんを供養する場所を設けて、

毎日祈ってあげる事を勧めたといいます。

 

(名前が分かるまでは、殺されたインディアンの女の子の霊へ。と、

 

 自殺した少年の霊へ。と隣り合わせに書いて、

 

 それに向かって供養する事。心を込めて。)







その後、

Mさんの離婚話は、不思議と自然消滅して、

今はまた仲良くなったそうです。

そしてSさんも離婚した夫のと再婚の話が出始めたそうです。


END