●ウクライナの軍事選択。
今日は何を書こうかと、ニュースを見て見ると、
ウクライナの政府高官が、
ウクライナ軍が反転攻勢を強めている南部・ヘルソン州で、
ウクライナ軍がロシア兵1,000人以上を包囲していると明らかにしました。

つまり、ロシア兵1,000人以上が、
ウクライナ軍に包囲されて逃げられない状況にあるという事です。
ちなみに、戦争で、こういう状況になると、
必ず例として挙げられるのが、昔、第二次世界大戦の時、
ロシアのレニングラードで起きた悲劇・レニングラード包囲戦です。
レニングラードは、ソ連の左上のあるソ連第2の大都市であり当時、
レニングラードは現在のサンクトペテルブルク
319万人の人口を擁し、ソ連第2の大都市であり最大の兵器生産地でもありました。
またバルト艦隊の根拠地でもあり、ドイツにとって同都市の占領は経済戦略上不可欠でした。
そこで、アドルフ・ヒトラーはレニングラードの占領を作戦の最優先目標として、
この地の攻略を命じたのでした。

問題は、ヒトラーのレニングラードの攻略法が、残酷だった事です。
レニングラードは地理的に、右に大きなラドガ湖、左にフィンランド湾があり、
そんな土地が上からと下からの同時に攻められた訳ですから、

まさしく陸の孤島となり、レニングラード市民250万人とソ連兵士50万人は、
どこにも逃げられなくなってしまったのです。
そこでヒトラーが出した命令は、
レニングラード市民250万人とソ連兵士50万人を餓死させろという命令でした。
手始めにレニングラードにある食料倉庫を爆撃して破壊。
それから電気と水道を破壊し、市民が白旗をかかげて降伏するのも許しませんでした。
降伏したいと投降する子供や老人も平気で銃殺したといいます。
つまり、レニングラード市民はどこにも逃げられず、投降も出来ず、
食べ物も無くなり、冬が到来したのです。
ドイツ軍はレニングラードを約2年半(872日間)近くにわたって包囲したので、
レニングラード市民とソビエト軍の合計100万人を超える人が死にました。

その死因の97%は餓死者だと言われるほど悲惨な出来事でした。
ここまでは、学校の歴史の教科書にも載る事があるでしょうから、
知っている方は多いかと思います。
しかし、このレニングラード包囲戦には、
あまり世間には知られていない2つの事実が隠されています。
①■1つ目は、レニングラードの悲劇は、
当時のソ連の指導者スターリンの責任も大きかった。という点。

なぜなら、当時ドイツ軍がレニングラードに迫っていたのに、
スターリンは、ほんの僅かの市民しか避難させず、あとの市民は置き去りにしたでした。
それは革命の聖都だったレニングラードを放棄するのは、
嫌だったのです。だから死んでも守りぬけという命令を出したのでした。
そして命令に従わない市民は、秘密警察に殺されました。
つまり、ドイツ軍にでは無く、ロシア人がロシア人を殺したのです。
少なくとも625名以上の市民が同胞に殺害されました。
それだけではありません。
上のレニングラード包囲戦の地図を見て、気になる事はありませんでしたか?
右に大きなラドガ湖、左にフィンランド湾があり、
下からは、ドイツ軍が攻めて来ていました。
でも、上から攻めて来たのは、ドイツ軍ではありません。
フィンランド軍だったのです。

実は、ソ連がドイツと不可侵条約を結んだ時、
ソ連のスターリンは、ヒトラーとの間で、裏の条約を結んでいたのです。
それは、フィンランドはソ連のものであるから、
ソ連がフィンランドに攻め入ってもドイツは文句を言わないという様なものです。
だからスターリンは、ドイツと不可侵条約を結ぶと、
フィンランドを自分のものにしようと、フィンランドに攻め入ります。
そして、フィンランドの土地の一部を占領したのでした。
ところが、ドイツがソ連との不可侵条約を破って、攻め入って来ると、
スターリンはフィンランドどころじゃなくなり、ドイツとの戦いに専念します。
そこで、フィンランド軍はその時をチャンスとみて、占領された土地を取り返し、
レニングラードの上部まで攻め入って来たのでした。
つまり、スターリンの欲張った行動が、
レニングラードを陸の孤島にしてしまったのでした。
だだし、フィンランド軍は、ドイツ軍からの再三にわたる、
レニングラードを攻め込んで欲しいという要求には従いませんでした。
②■そして、2つ目が、世にも悲惨な現実でした。
すみません。ここからは、残酷で悲惨な表記と写真がありますので、
18歳未満の方と、
そういうものは見たくない。読みたくないという方は、
ここまでにして、後は見ないでください。
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②■そして、2つ目が、世にも悲惨な現実でした。
市民の食料が無くなって来ると、まず町から消えたのが、
犬や猫のペットです。
人々はすべての猫と犬、鳥・鳥の餌、動物の皮革を食い尽くし、ベルトも煮て食べました。
そして、次がカニバリズムでした。
カニバリズムとは、人間が人間の肉を食べる行動です。
それをやったのは1人や2人ではありません。
内務人民委員部(NKVD)の文書では、死肉食・人肉食の嫌疑で2105名を逮捕し、
その内、1400人が投獄。そして、300人が処刑されました。
当時、市内は飢餓地獄となり、死体から人肉を食らう凄惨な状況が日常化し、
人肉を売る店まで現れました。

特に子供の人肉は美味とされたので、市内では子供の誘拐・殺人が横行したと言われます。
そんな人肉を売ったり、子供を誘拐して食った人が300人以上処刑されたのでした。
スターリンは、レニングラードで多くの人が餓死した事は、国民には隠しました。
レニングラードから来た市民や兵士が、
餓死の事を話しただけで逮捕して殺した事もありました。
すみません、だいぶ話が逸れてしまいましたので、元に戻します。
ウクライナ軍が反転攻勢を強めている南部・ヘルソン州で、
ウクライナ軍がロシア兵1,000人以上を包囲していると明らかにしました。
つまり、ロシア兵1,000人以上が、
ウクライナ軍に包囲されて逃げられない状況にあるという事です。
これをうけて、
ロシアメディアも、ロシア側が兵士を避難させるための人道回廊の設置をウクライナ側に
求めたと報じている。
つまり、ウクライナ軍によって包囲されているロシア兵1,000人以上を、
人道回廊を設置して安全に逃がして助けて欲しいと、ウクライナ側に求めたのである。
さて、ここで問題です。
今、ロシアは、南部・ヘルソンで包囲されているロシア兵1,000人以上を、
人道回廊を設置して安全に逃がして欲しいと求めて来ています。
これに対して、ウクライナ軍はどう返答したら良いと思いますか?
少し考えてみてから、先をお読みください。
ロシアの兵士を避難させるための人道回廊の設置をウクライナ側に求めた。のに対して、
通常なら、今までロシアがマリウポリを包囲した時にやってきた事を考えると、
なんとズーズーしい要求だと思われるでしょう。
しかし、今、世間の目は、このウクライナ戦争は、
ロシアは、勝手に戦争を始めた「悪」で無慈悲な殺人者で、
ウクライナは被害者で、助けるべき人達という設定です。
占いでは、この設定を崩さない方が良いと出ています。
つまり、ウクライナ軍もロシアがマリウポリでやった様な事をすれば、
同じ様になってしまいます。
だから、南部・ヘルソンで包囲されたロシアの兵士1000人を助けて欲しいと言われた時、
それを無視して、攻撃して皆殺しにしてはいけません。
ここは、ロシアの要求に従って、
ロシアの兵士を避難させるための人道回廊の設置するのが良い方法です。
人道回廊の設置を了承する事で、ウクライナ軍は命を尊重する善人のままとなります。
ただし、
引き換えに条件を出します。
ロシアの兵士1000人を助ける代わりに、
アフリカ諸国や中国が参加している国連が仲介して、
同数の1000人の大きな怪我をしていないウクライナ兵捕虜との交換を要求するのです。
プーチンがこの条件を拒否すれば、
ロシアの兵士1000人を助けられるのに、見殺しにしたという事になります。
つまり、ロシアの兵士1000人の命の判断のさいを、
ロシア側に渡すのです。
ウクライナは妥当な条件を出したのに、
ロシアがそれを無視して自国の兵士1000人を見殺しにした。
というシナリオに持って行く事です。
ここまで読まれた方は、戦争の取引だから、
私には関係ないやと思われるかと思いますが、
実は、こういう事は普段の生活にも使える方法なのです。
例えば、子供や友人から、
○○ちょうだい。とか、○○買って。と頼まれた時、
ただ断ると、ケチな奴。とか、話の分からない奴だと一方的に思われるかもしれません。
そんな時は、ただ断るのではなく、
逆に、それ同等の条件を提案するのです。
つまり、○○ちょうだい。って言われたら、
いいよ。と言ってから、
その代わり、貴方の○○ちょうだい。って言い返す事で、
向こうから今言った事を取り消して来る事が多いのです。
使える方法ですよ。
END