●母親に病気の告知を伝えなかった罪。
アメリカでのお話です。
アメリカの霊能者の所に、一人の女性が相談に見えた事がありました。
彼女は1年前まで、母親と一緒に暮らしていたといいますが、
その母親が、1年前に胃がんで亡くなられたという事でした。
そんな彼女が、霊能者の方に相談したかったのは、
「亡くなった母親に、自分が怨まれているという。」のです。
それはお母様が亡くなる2ヶ月前の事でした。
帯状疱疹(ヘルペス)を発症したので、病院に行くと、
血液検査をした後、精密検査を勧められたそうです。
すると、もう手遅れの胃ガンが発見されたのでした。
そのまま検査入院となりました。
そして、詳しく検査した結果、
進行性の胃ガンだった為、余命は1カ月と宣告されたそうです。
告知は、先に別室で娘さんだけに伝えられました。
その時、彼女には3つの選択が与えられたといいます。
①■彼女(ご家族)が母親に、告知する。
②■私から(医者)から母親に、告知する。
③■母親には、告知しない。
彼女は家に帰って、離れて暮らしている兄と相談しました。
しかし、お兄さんは、「お前に任せる」と言うだけだったので、
彼女は悩んだあげく、③■の母親には告知しないを選択したそうです。
彼女いわく、
母は普段から、とても痛がりで、とても怖がりな人だったといい、
もし、余命1カ月なんて伝えたら、
気が狂ってしまうのではないかと思ったそうです。
その後、本当の病名を伏せて、抗ガン治療を行いました。
しかし、お母さんも、何か変だと感じるものがあったのでしょう。
何度も娘さんに、「私、助かるの?」
「何か重い病気なんじゃないの?」と聞いてきたと言いますが、
彼女はその度に、「助かるから、頑張って直しましょうね。」
とお母さんを励ましたそうです。
抗ガン治療の甲斐があったのか、
余命1カ月よりも1カ月長く生きたそうですが、結局亡くなったそうです。
しかし、お母様が亡くなって1年が経った今でも、
彼女は、お母さんに本当の病名と余命を伝えず、
ウソをついていた事を悩んでいました。
あの時、本当の余命を教えてあげていたら、
私に残す言葉もあったろうし、
疎遠になっていた友人や親族と会ったり、話したり出来たろうし、
きっと最後にやりたい事もあったろう。
それを全部奪ってしまった。
「本当の事を言ってくれないと、恨むわよ。」とまで言われた事があったのに、
彼女は、最後まで隠し通しました。
葬式の日は、急に空が暗くなり、雨とカミナリだったといい、
その後も彼女が墓参りに行く日に限って、雨とカミナリになるそうです。
きっと、母が怒っているんだ。
それからは、家にある母親の写真も、
何となく私に怒っている感じに見え、全部仕舞ってしまったといいます。
「私はどうしたらいいのでしょうか?」
「どうしたら、母は許してくれるのでしょうか?」
そんな相談でした。
さっそく霊能者の方による霊視が始まりました。
さて、ここで問題です。
亡きお母様の霊は、何と言ったと思いますか?
少し考えてみてから、先をお読みください。
さっそく霊能者の方による霊視が始まりました。
すると、
彼女の亡きお母様の霊が現れて、こう言ったそうです。
「告知の事なんて、どうでもいいわよ。
それより、
私の写真が1つも出てないのが、悲しい。」
霊能者の方いわく、
それがどんな判断であっても、
そこに母親への愛があってのウソなら、
亡くなった後、怨まれる事は無いそうです。
最後に、霊能者の方は彼女に、こうアドバイスしていました。
「1つでもいいから、お母様の写真を出して、
その前に花を飾ってくれると、嬉しいって。」
余談ですが、
実は私の父が亡くなる時も、余命1カ月の肝臓がんだったのですが、
父に余命告知された事を伝えませんでした。
今現在でも、毎日父の写真の前には生花を飾っています。
(今、これを書いていて思い出したのですが、
父も余命宣告される1年前に、庭仕事していて帯状疱疹になったんですよね。
何か関係あるのかな。)
もし、読者の中に、
亡くなる家族や夫に、余命を伏せていた事に悩んでいる人がいたら、
そこに愛があっての事なら、全然問題無いと思っていいですよ。
例え生前に、本当の事を教えてくれないと怨むよ。と言われても、
死後怨まれる事は無いと霊能者の方は言います。
そこに、愛があるなら。
END