●深夜2時半の前後10分。


日本ではどうか知りませんが、

アメリカの霊能者の方は、キリスト教だからかもしりませんが、

ボランティアで相談会を行ったりしていました。

ある時、カリフォルニア州の教会が主催した、

相談会に参加された時の事です。





霊能者の方は、前日にシアトルをたち、

教会が用意してくれたサクラメントにあるホテルに到着しました。

ちなみに、カリフォルニア州の最大の都市は、

皆さんが知っている通りロサンゼルスですが、

日本で言うところの首都は、

このサクラメント市です。(アメリカでは州都と言います)

 

 

 

 

霊能者の方は、遅い夕食をとり、

床についたのは、0時を回っていたと言います。

慣れないホテルのベッドのせいもあったのか、

寝てから2時間後くらいに目が覚めました。

時計の針を見ると、まだ深夜の2時半です。

その時です。

誰かが、ドアをノックする音が・・・

「トン、トン」

強くなく、少し弱い感じのノック音だったといいます。

起きて、ドアの近くに言って、

「どなたですか?」と言っても、返事がありません。

ドアスコープから見てみても、誰もいない様子。

 

「気のせいだったのかな。」と思い、また床につきました。




ところが、しばらくすると、

また弱い感じに、「トン、トン」とドアをノックする音が。


普通の人は、真夜中にドアをノックされても開けないでしょうが、

霊能者の方は、「ああ、またか」と思いつつも、開けたそうです。


すると、

さっきは、ドアスコープから見てみても、誰もいなかったのに、

ドアを開けると、一人の初老の男性が立っていたそうです。

「何か、ご用ですか?」と霊能者が声をかけると、

その初老の男性は、

「女の子の絵は、高価なので売らないで。」と言ったのです。

霊能者の方は、それを聞いても、何の事だか分かりません。

詳しく聞こうかと思っていると、男性は消えてしまったといいます。

そうです。

ドアをノックした初老の男性は、霊だったのです。

霊能者の方いわく、

深夜の2時半前後10分にドアや窓をノックしたり、

電話をかけて来るのは、霊が多いといいます。

ただし、今回の様に悪い霊とは限りません。

 


結局何の事だか分からず、霊能者の方は翌日に備えて床につきました。






翌朝、ホテルのフロントのモーニングコールに起こされて目が覚めましたが、

前日の初老の男性の事は、覚えていたので、夢では無かったのは確かでした。



朝食を終えると、教会が手配した車が迎えに来ました。

相談会は教会の一室で行われました。

 

集まった方々は、子供を無くして悲嘆に暮れている夫婦とか、

霊能者に相談したくてもお金の余裕がない人など様々です。


そんな相談者の方々を励ましたり、霊視したりして相談にのっていると、

その日の最後の方に順番待ちをしていた一人のご婦人を見ると、

なんとその女性の後ろに、昨日の夜現れた初老の男性が立ってるではありませんか!


やがて、その女性の相談の番になりました。

話を聞くと、そのご婦人家族は家賃が払えなくなり、

近い内に家族で遠くに引っ越ししなければならない
といいます。

相談は、ご主人亡き後、これから先、

女手ひとつで、家賃を払いながら子供2人を養っていけるかという事でした。


霊能者の方は、彼女に聞きました。

「あなた、今、何か売ろうとしてますか?」


「はい、

 新しく引っ越す先は、今よりも狭い場所になる事は間違いないので、

 引っ越しの前に、家にある不用品をガレージセールで売ろうと思います。」と言います。


アメリカでは、当時引っ越す時に、不用品を車のガレージで売りに出す、

ガレージセールがよく行われていました。

素人が売りに出すので、家にあったお宝がビックリする位の安さで手に入る事があります。

日本でも、仮屋崎さんが家にあったじゃまな置物を300円で売ろうとしたら、

実は18000万円のお宝だったというリアルな話もあります。

(●家族の財産が無くなる。家宝を売った崇り https://ameblo.jp/hirosu/entry-12704915183.html)


それを聞いて霊能者の方が、

「その中に、女の子が描かれた絵があるでしょ?」


「はい、お祖父さんが残した遺品の中にあります。」という。


「それ、高価なものだから、ガレージセールで安く売ってはダメだそうよ。」

と、昨日現れた初老の男性の霊が言った言葉を伝えました。


その時、ご婦人の後ろに立っていた霊は、嬉しそうに、

「うん、うん」と言っているかの様に首を立てふっていたそうです。




後に、その絵を教会に来る専門家に調べてもらうと、

5万ドルの価値がある絵だと判明したそうです。(今の日本円に直すと560万円)


結局、母子達はその絵を高く売った事により、

僻地に引っ越さずに済んだそうです。



「頑張りなさい。

 孫たちの事、頼みますよ。」


END



参考:
ドアスコープの写真は、ワイルド☆スターズ10-2ブログさんのHPより
https://ameblo.jp/tonina9393/entry-11999550997.html