●「早く、この家から出て行ってよ!」。

 

 



これはアメリカに居た時の話です。

私が住んでいたのは、アメリカのワシントン州・シアトルという所でした。
シアトル市とワシントン湖をはさんで、Medinaという地区があります。

 

このメディナ地区というのは、本当にお金持ちだけが住んでいるという地域で、

あの世界一のお金持ちと言われたマイクロソフト創業者のBill Gates(ビル・ゲイツ)が住んでいる地域です。

ビル・ゲイツ宅

 

現世界一のお金持ちと言えば、私もよく使っている、あのAmazon(アマゾン)の創業者、

Jeff bezos(ジェフ・ベゾス)さんですが、

実は彼もこのメディナ地区に住んでいるのです。

ベゾス宅

 

つまり、世界一と世界二の金持ちが、どちらともシアトルのメディナ地区に住んでいるのです。





そんなメディナ地域のすぐ隣にノースウエストベレビューという地域があります。

 

ここも小金持ちの方々が住んでいる地域でしょう。

 



私と霊能者の方が訪れた家も、結構立派な家でした。

 

 

 

 

 

 

出張鑑定は、通常の鑑定の約3倍の費用がかかりますが、

お金持ちの方としては、どちらにしてもはした金だった事でしょう。

 



依頼主は、この豪邸の奥さんでした。

 



依頼内容がちょっと複雑だったので、要点を要約してお話しいたましょう。






現在の奥さんの年齢は46歳。

今から約18年前の事、彼女が28歳の時、

航空関連の社長だったご主人(45歳)と出会い、結婚しました。

奥さんが28歳で初婚、ご主人が45歳で再婚でした。


ご主人側には、幼い女の子の連れ子が2人いました。

つまり、彼女は結婚と共に、2人の女の子のお母さんになった訳です。


その後、彼女は夫との間に、男の子と女の子を身ごもり、合計4人の子供のお母さんとなり、

一家6人、幸せに暮らしていました。





しかし、その幸せも長くは続かなかったと言います。

結婚して10年が経った時でした。

ご主人が階段から落ちて、車椅子生活となったのをきっかけに、

体の具合も段々と悪くなり、その2年後にはガンを発症。

その後は、長男に会社を譲る為に入社してもらい、

後継者になる為の教育が始まりました。

長男の頑張りもあり、会社の方は無事だったのですが、ご主人の方は転移が見つかり、

1年前に亡くなったのでした。



その後、遺産相続になり、

夫が残した遺産(家・預金・会社)を彼女と4人の子供で分け合いました。

彼女は長男の為もあり、家よりも現金と会社の株式などを相続したといいます。






ところが、遺産相続が終わると、不思議な事が起き始めたのです。


4人の子供達がいっせいに、口を合わせる様にして、

彼女に「家から出て行け。」と言い始めたのです。

特に今まで可愛がっていた長男から言われた、

「早く、この家から出て行ってよ。」

 

という言葉にはショックだったと言います。




奥さんは、子供達の急変と夫の死が関係あるのではないか?

夫の霊が長男や子供達を急変させたのではないか?

そんな事を考えると、気が変になるといい、

今回子供達が居ない時に、霊能者の方に来てもらったのでした。






さっそく霊視が始まりました。




霊能者の方の鑑定結果が、とても意外で衝撃的なものだったので、

 

今でも忘れられません。

 



さて、この時点で真相が分かる方は、すごいです。

少し考えてみてから、先をお読みください。

































さっそく霊視が始まりました。



普通、霊能者の鑑定が始まると、

2、3分ですぐに霊能者の方が何か言い出すのが常なのですが、

この時は、なんと10分以上も霊能者の方は何も言わなかったのです。

ただ、奥さんのやや上の方を見ながら、黙っていました。

そばにいる私にとってはその10分が30分の様に感じたものです。



やがて、霊能者の方から、驚きの鑑定結果がくだされたのです。


その口火を切ったのが、この言葉でした。











「貴方の後ろにね、



 怖い顔をした女の人が見えるの。





「貴方が結婚した時、

 まだこの家に、前妻さんがいたでしょ?」






実は、彼女、不倫の恋の末に彼と結婚したのでした。

つまり、略奪婚だったのです。


元はと言えば、ご主人の不倫がいけないのですが、

彼女の方も彼が社長だと知っていたので、あえて避妊しませんでした。

やがて、妊娠した子供が男の子だと分かると、

彼に離婚をせがむ様になります。

彼の方も、若い彼女の方が好きだったし、

後継者として男の子が欲しかったというのもあり、

奥さんに別れてくれと言います。

しかし、奥さんに断れると、それに怒った彼は奥さんに暴力を振るう様になり、殴る蹴る。

最後はボコボコにして強制的に離婚を承諾させたのでした。

ただ、奥さんは子供と離れたく無かったし、帰る所もなく、離婚後もこの家に居座ったといいます。

そこに再婚した彼女が、この家に乗り込んで来たのでした。

こうして、彼は前妻に若妻との生活を見せつけて、早く家を出て行けと急かしたのでした。

前妻さんは、結局わずかな手切れ金を渡されて、

幼い娘2人を残して、この家を追い出されたのでした。



霊能者の方の霊視によると、

その前妻さんは、その後ボロアパートに一人で住んでいたものの、

二人を怨みながら、誰にも看取られず8年後に孤独死したといいます。



霊能者いわく、

ご主人が結婚後10年目に怪我したのも、奥さんの霊による復讐だと言います。



それを聞いた奥さんが、

「私は、どうすればいいんですか?」と霊能者に聞くと、

霊能者の方は、

「とにかく、精魂込めて前妻さんに謝る事ですね。

 まずは毎月お墓参りに行って、謝ってください。」


すると、奥さんが、

「前妻さんのお墓の場所なんて知らないんですけど・・・」と言うと

霊能者の方が、しばらく考えてから、こう言いました。

「自宅の貴方の部屋に、

 前妻さんの写真を飾る場所を作って、毎日寝る前に、

 前妻さんに謝ってみて下さい。

 そして2週間が過ぎたら、長女にお墓の場所を聞いてみてください。

 教えてくれるはずですよ。」





最後に、奥さんは、こんな事を霊能者の方に聞きました。

「本当に、そんな事があるのでしょうか?」


すると、霊能者の方が、

「あるんですよ。

 
 貴方、

 前妻さんがまだこの家に居る頃、

 ご主人と一緒になって、彼女を家から追い出したでしょ。


 その時、貴方が彼女に言った言葉と同じ言葉を、

 今回、彼女は貴方にぶつけているんですよ。

 それは、私が言っているんだと、貴方に分からせる為でもあるんです。」



「早く、この家から出て行ってよ!」
 

END

 

 

 

 

PS.この話と写真の家は関係ありません。