●アルパカを、お兄さんに・・・・
今年も早いもので、もう4月ですね。
4月というと、ちょっと思いだした話があります。
世の中には、不思議な話や現象があるものです。
今日ご紹介するのも、ある有名人に実際に起きた不思議なお話です。
4月と言えば、入学式とか入社式など、
新しいスタートを切る人が多いでしょう。
そんな今から3年前の4月。
まだ3歳になる女の子が、重い病気と戦っていました。
女の子の名前は、あいりちゃん。
まだたったの3歳なのに、とても治療が難しい重篤な病気にかかっていました。
薬の副作用で髪の毛は抜け落ちてしまい、
何度も何度も入院しては、退院。入院しては退院を繰り返していました。
3歳の女の子が、大のおとなでも痛がるという治療に何回も耐えていたのです。
そんな、あいりちゃんの唯一の楽しみ。
それは、家や病室で見るYouTubeだったといいます。
その中でも、大のお気に入りは、ピコ太郎のDVDとYouTubeでした。

大好きなピコ太郎さんの画像を見ながら一緒に笑って、一緒に踊っている間は、
キツイ治療にも耐え、痛みも忘れて、頑張れた。
そんな娘の姿を見て、お母さんは、
たった一度でいいから、一度でいいから、
実際に娘を大好きなピコ太郎さんに会わせてあげたい。と思いました。
そんなお母さんの願いを仲介してくれた機関がありました。
この機関は、重篤な病気にかかっている子供や、
余命いくばくもない子供達の願いを叶えるという機関でした。
「ピコ太郎さんの大ファンで、会いたいという子がいます。」
そうピコ太郎さんに伝えると、ピコ太郎さんは、
私でよければ是非会いたいと伝えました。
しかし、あいりちゃんの体調が悪かったり、
治療の時間とピコ太郎さんのスケジュールが合わず、
やっと調整できたのが、4月13日でした。
当日、機関が面会場所として、ホテルの一室を用意してくれました。
ピコ太郎が控え室でスタンバイしていると、隣の部屋から、
待っている、あいりちゃんの笑い声や歌声が聞こえます。
さあ、面会の時間が来ました。
ピコ太郎が、部屋のドアを開け、元気よく登場すると、なんと、
そこには、小さい小さい、ミニピコ太郎がいるではありませんか!

実は、あいりちゃん、ピコ太郎の事が好き過ぎて、
お母さんに、ピコ太郎と同じ洋服、同じメガネ、
そして同じ様な髪型のかつらを作ってもらっていたのです。
ピコ太郎の登場に感激した、あいりちゃんは飛び跳ねて喜んでくれてます。
ピコ太郎さんが、低くかがんでの、とても低いハイタッチ。

ピコ太郎に抱きつく、あいりちゃん。
その姿を横で見ていたお母さんが、こらえきれずに涙を流しています。

機関によってカラオケとマイクスタンドが用意されていました。
ピコ太郎さんと、あいりちゃんは、すぐにPPAPを歌い始めました。
ピコ太郎さんの横に来て、楽しそうに歌うあいりちゃん。
ダンスも完璧です。

それはまるで、病気になどかかっていない普通の健康な3歳の子供としか見えません。
激しく飛び跳ねてダンスするあいりちゃん。
ピコ太郎よりも大きい声で歌ってくれる、あいりちゃん。
何度も何度も歌をせがんでくれる、あいりちゃん。
ピコ太郎も汗だくで何度も歌います。
「次何歌おうか?」
「…えと、えと…ロミータハシミコフ!」
一緒になって飛び跳ねて笑って踊るあいりちゃん。
時折…被っていたピコ太郎カツラが脱げ落ちてしまい、
可愛らしいツルツルになった頭が見えて照れ笑いする、あいりちゃん。

何曲歌ったしょうか。
あいりちゃんの体調を考えて、少し休憩を取りました。
今度は、ピコ太郎の膝の上に座ったあいりちゃんと、お話タイム。
実は、あいりちゃんと会う前、
あいりちゃんのお母さんはピコ太郎さんに、1つだけお願いしていました。
それは、
「実は、来週から、
またキツイ投薬治療が始まるんです。
もし良ければ・・・、
もし、よろしければ、
一言で、いいんです。
あいりに、
『体の中にいる悪い奴を、一生懸命倒すのを頑張ってね!』
と言ってもらえるとありがたいんですが・・・・」と。

「あいりちゃん、
また体の悪いやつ退治するんだよね?」
と話を切り出すと、
あいりちゃんは視線を外して顔を横に振り、悲しい顔をしました。
「頑張ろう!
また会いに来るから!
動画も送るから!頑張っちゃお!」と明るく励しました。
すると、悲しい顔をしていたあいりちゃんは、
少しずつ笑顔に戻ったといいます。
予定してた時間をオーバーして話したり、また歌ったり踊ったりしました。
二人はまた会う約束をして…
その日のパーティーを閉じました。
あいりちゃんは、何度も何度もピコ太郎さんに手を振り、
ピコ太郎が見えなくなるまで、ずーーっとバイバイしてくれてました。
この時、ピコ太郎さんは、
こんなに元気に飛び跳ねて歌って、踊れる子が、死ぬはずがない。病気に負けるはずがない。
かならず完治して、また会える。そう信じたといいます。
その後、何度かあいりちゃんの治療経過を聞いたり、
あいりちゃんから手紙を来たりしました。
また、大きな手術をする前に、会いに行きたかったし、
あいりちゃんも来て欲しいとお母さんに言っていた様でしたが、
医者から会うのは体調的にも厳しいと言われ、動画を送る事しか出来ませんでした。
次調子良くなったら…Can you see?I’m sushiを一緒に歌おう。
次調子良くなったら、今度は一緒に・・・・
しかし、2018年9月27日
ピコ太郎さんに、悲しい知らせが届きます。
「娘・あいりが、
今日、天国に旅立ちました。
ピコ太郎さんが送ってくださった動画が、
どんなにか、あいりを勇気づけたか分かりません。
今まで、本当にありがとうございました。」
本当なら、すぐにでも駆けつけたかった所ですが、
ピコ太郎さんはスペインでの仕事が入っていて、駆けつける事は出来ませんでした。
そんなスペインでの9月29日の事です。(あいりちゃんが亡くなって2日後)
場所はスペインの首都マドリード。
大熱狂のピコ太郎ライブを終えて、
お客さんからの質問に答える「Q&A」イベントの時でした。
9歳くらいの一人のスペイン人の女の子が、
どうしても聞きたい質問があるのか、物凄く元気に、何度も何度も手をあげてました。
しかし、その子は背が小さく、前の人に隠れていて、現地のMCも気づかないのか、
その女の子をなかなか指さず、他の子ばかりを指していました。
ピコ太郎さんは、なぜかその熱心な小さな女の子が気になっていて、
普通はそんな事は言わないのですが、
その時は、気が付くと地元のMCさんにその子の質問を聞いてあげて欲しいと頼んでいました。
マイクを持ったその女の子は、相当なピコ太郎ファンらしく、
自作のピコ太郎のシャツを着てくれていました。
そして、満足げにこう質問しました。
「好きな動物はなんですか?」
女の子らしい可愛い質問でした。
ピコ太郎は、「アルパカです!」と答えました。
しかし、それを聞いた女の子は、
「???。分かりません?
どんな動物ですか?」と困っていました。
そこでピコ太郎が
「プリーズ、Google!」(グーグルで調べてみて。)と言うと、
女の子は大きく頷き、会場は笑いに包まれました。
最後は、サイン会です。
別室に設置した会場で100人限定で、
ピコ太郎お面にサインをして一緒に写真を撮るというものでした。
すると、さっきの女の子が、また来たのです。
どうやらサイン会の券も購入してくれていた様でした。
そして、彼女のサインの順番が来た時でした。
なんと、私にアルパカのぬいぐるみをくれると言うのです。
「Googleで調べて…買ってきたの!!
探せてよかった!
これ、ピコ太郎さんにプレゼント!」
あれから1時間ほどしか経ってないのに!!
そして、
「抱きついていい!?ねえ、ハグしよ!!」と女の子
両手を羽根のように広げてニコニコしながら、
ギューーーッてピコ太郎を抱きしめてくれました。
「ありがとね!
サイン書くよ。」
ピコ太郎は、海外でサインを書く時、
横に相手の名前を書いていました。
そこで、彼女にも名前を聞きました。
すると、
それはスペインでも、とてっも珍しい女の子名前でした。
ピコ太郎さんは、その名前を見て、涙が出たと言います。

「君の名前、
AIRI(あいりちゃん)って言うんだね。」
女の子は「ありがとう。」と言って帰って行きました。何度も手を振って。
ピコ太郎さんは、
誰も信じないかもしれませんが、こんな偶然はありません。
このアルパカのぬいぐるみを、あいりちゃんからの大切な宝物(プレゼント)として、
今も大切にしている。という。
あいりちゃん、
もう、辛い治療はしなくても良いよ。
痛い思いしなくても良いよ。
ピコ太郎は永遠に君のことは忘れないよ。
ゆっくり休んでね。

END
参考:ピコ太郎さんのブログ https://ameblo.jp/k-daimaou/entry-12408549480.html