●幸せな介護士、そうでない介護士。



さて、今日はどんな事を書こうとニュースを見ると、

つい先ほど、兵庫県姫路市の老人ホームで認知症を患う、

入浴介助中の90代女性の顔などをバスタオルで殴り、軽傷を負わせたとして、

元職員の男が逮捕された。というニュースが流れました。

 




そういえば先月にも、兵庫県明石市のサービス付き高齢者向け住宅で、

57歳の女性介護士が、認知症の介護士を頭を叩いたり、

腹部を蹴ったり
と虐待して警察に逮捕されました。

彼女は「私の言うことを聞いてくれず、いらいらが爆発した」と供述しました。





また今年の夏、北海道の恵庭市の老人ホームで、「仕事でのストレスがあった」

という理由で、78歳の男性入所者の耳を引きちぎったとして、

28歳の男性介護士が逮捕されました。




同じく今年夏、神奈川県秦野市の老人介護施設で、

入所する97歳の女性を殴りろっ骨を8本折るなどの怪我をさせ、

老人介護施設職員の19歳の少年が逮捕されました。

調べに対し、少年は「仕事が忙しくイライラしてやった」と言います。




介護士や看護師って、とても大変なお仕事です。

私も認知症の母親を24時間365日介護しているので、多少は分かります。

それにしても、介護施設での暴力事件は多いですね。

良い看護師の方が多いのに、こういう事件が多いと誤解を生んでしまいます。

 

 

 



ただ、私は介護施設で働いていても、

「とても幸せです。」と言った介護士の方を知っています。


彼女は占いの相談者の方だったのですが、

私が「介護施設で働いていて、辛くないですか?」と聞くと、


彼女は迷わず、「楽しいですよ。」と答えたのです。


さらに彼女、こんな事を言ったのです。



「私、おばあちゃん子だったんです。

 子供の頃、散々可愛がってもらったのに、

 おばあちゃんが寝たきりになった時、

 わたし東京に来ていて、何にもお世話できずに、

 何も恩返しが出来ずに、亡くなってしまいました。

 だから、今働いている介護施設のおばあちゃん、おじいちゃんを、

 自分のおばあちゃんだと思って、

 介護させてもらっているんです
。」


私は、彼女が言った最後の言葉に感心しました。


今日一番の大切な所なので、もう一度言います。





彼女は、「自分のおばあちゃんだと思って、介護しています。」でなく、


こう言ったのです。


「自分のおばあちゃんだと思って、

 介護させてもらっているんです。」


これは介護に限らず、どんな仕事にも、共通して言えるのではないでしょうか。


私達は、働いていると、どうしても、

お金の為、家族の為に働いていると思いがちです。

勿論それも間違いではありません。


でも、働いていて、幸せですか? と聞かれて、

彼女の様に、迷わず「楽しいですよ。」と答えられますか。




そして、これは仕事に限りません。

コンビニ買い物をする時も、スーパーで買い物をする時も

レストランで食事をする時も、

私達はお客ですから、

ここで買ってやる。という気持ちがあるかと思います。

中には、従業員やウィトレスに対して、横柄な態度で接する人もいます。

こっちがお金を払って来ているので、気持ちは分からないでもありませんが、


そんな時でも、

「買わせていただいている。」

「食べさせていただいている。」


という気持ちで接している人は、幸せになる人です。

神様は、そんな貴方を必ず見ているのです。


お金を払っているのだから、そこまでしなくても・・・と思うでしょうが、


今年の秋、こんな出来事がありました。

皆さんは、スーパーボランティアの尾畑春夫さん(78)をご存知でしょうか?

 



彼が、なんと2020年秋の褒章受章者に選ばれたのです。

他にも、俳優の中井貴一さんや「うる星やつら」の作者で漫画家の高橋留美子さん

も選ばれたので凄いですよね。

 

私も昔、養護施設でボランティアした事がありますが、

彼の様な立派な気持ちではありませんでした。

 

少し上から目線だったかもしれません。
 



きっと、中には、他にも多くのボランティアがいるのに、なぜあの人だけが・・・

と思ってしまう人もいるでしょう。




でもね。

 



彼の言葉を聞いて、私は納得する部分がありました。

それは、彼がこう言ったからです。

 

 



「健康でいられるのも、

 社会の皆さんからいろんな事でお力添えいただいたから・・・

 自分が元気で、この世にいる間は、

 その恩返しをさせてもらいたい。」










奇しくも、今、コロナ過の時代で、お客が来ず苦戦している店が多いです。

今までは当たり前の様に来ていたお客がいない。


そんな時、



「働く」や「売る」ではなく、






「働かしていただく。」

「売らせていただく。」

「買わせていただく。」



そんな店や人が、生き残って行くのではないでしょうか。


END