●新型コロナを移して、母親を死なせてしまった。
今日の朝のニュースを見ると、
昨日の日本国内の新型コロナウイルスの死者が25人で、
これまでの1日の死者数が最も多くなったと発表された。
今のご時世、みんな新型コロナウイルスには、とても敏感で、
その恐怖が、第二の悲劇を生んでいる。
例えば、京都産業大学の4人の学生が3月14日に、スペインやフランス、
スイス、アイスランド、イギリスのヨーロッパ5ヵ国に卒業旅行に行って帰国。
その後、4人の内、3人が新型コロナウイルスに感染している事が分かったのだが、
その間に、学生たちはゼミの送別会に参加して、14人に感染させ、
飲食店の飲み会やカラオケに参加して、さらに多くの人に感染させていた。
その後も、送別会や和歌山県のセミナーなどに参加して、県をまたいて感染を広げた。
また春休みだったので、その感染した学生達が、更にそれぞれの実家に帰省して、
その結果、京都府をはじめ和歌山県、滋賀県、石川県、富山県、岡山県、愛媛県、
香川県、徳島県、兵庫県の10府県で感染が広がるという結果になり、
結果、僅か3人の卒業旅行の感染から、70人以上の感染に広がった。
この事態を受け、京都産業大学は、
「本学学生の新型コロナウイルスの感染が判明しました。
深くおわび申し上げます。」と謝罪のコメントを寄せた。
しかし、世間のバッシングが始まってしまったのである。
「京産のくそガキ、まじで村八分にしろ!」
「くそガキ3人の氏名を公表しろ!」
「感染した学生の住所を教えろ!」
「大学に火をつける!」
「京都産業廃棄物大学の改名しろ!」
などという誹謗中傷が相次いだ。
それだけではない。
普段、大学生が出入りしていた飲食店では、
「京都産業大学の学生は入店お断り」という張り紙を出す店も現れ、
京都産業大学の学生という理由だけで、アルバイト先を出勤停止になったという。
この事態に、京都産業大学は警察への相談も検討しているという。
このケースはイジメの一種であるが、
死に至る病気を感染させているだけに、
誹謗中傷した人達も、根っこに恐怖と正義感があるものなので、問題は複雑である。
私の所にも、上のケースよりも更に厳しいバッシングを
受けているケースの相談が寄せられた。
今日は、その寄せられた深刻な問題を取り上げたいと思います。
それは、東京に住む女性からの相談でした。
彼女のお兄さんは、80代の母親との二人暮らしだったのですが、
そのお兄さんが新型コロナウイルスにかかり、それが母親にも伝染。
結果、先週80代の母親は亡くなってしまったのです。
彼女とお姉さんは、お兄さんが営業職で外回りが多いのを心配して、
お母さんを預かると申し出ていたと言いますが、
お兄さんは、大丈夫と繰り返して応じなかったといいます。
それだけに彼女の怒りは、新型コロナウイルスを母に移したお兄さんを許せず、
電話では、殺人者呼ばわりで、一生兄を許せない!と言いました。
自分は大丈夫でも、親や祖父母を死なせてしまう。
新型コロナウイルスは、そんな悲劇も生んでいるのです。
さて、もし貴方の友人からそんな相談を受けたら、
貴方はなんと言ってあげますか?
少し考えてみてから、先をお読みください。
私がアメリカに居た頃、こんな新型コロナウイルスは無かったのですが、
当時、新型コロナウイルスと似たような病気がありました。
それが結核(けっかく)です。
皆さんは、結核という病気をご存知でしょうか?
結核とは、新型コロナウイルスと同じように、どんどん人に感染していく病気です。
結核の感染者が咳をすると、細かいしぶきに結核菌が含まれていて、
近くにいる人がそれを吸い込むと感染してしまうのです。
8割の人は、肺炎を引き起こす肺結核となり死者もでます。
また、結核の感染者は症状が出るまで自分が結核だと分からず、
多くの人に感染させてしまう厄介な感染症です。
以前、ハリセンボンの箕輪はるかさんやJOYさんが結核になった事がありました。
その時、本人は結核に気づかず、多くの人に結核菌を感染させた可能性があるとして、
東京都福祉保健局が専用窓口を設けて、
濃厚接触者探しの追跡調査を行う事態となりました。
これって、まるで今の新型コロナウイルスと同じですね。
2012年には、結核の院内感染が起き、
東京青梅病院で78人が肺結核に感染、3人が死亡しました。
そんな怖い結核ですが、
アメリカの霊能者の所に、こんな結核の話が舞い込んだ事があります。
ある時、1人の女性が結婚相談にやってきた時の事です。
霊視を始めると、
すぐに亡くなったお母さんが出て来たそうです。
そして、開口一番、こう言ったそうです。
「お兄さんを責めないで。
お兄さんのせいじゃないのよ。」
そこで、事情を聞いてみると、
去年、母親を結核で亡くしたといいます。
それもお兄さんが最初に結核になり、知らずに母親に移してしまい、
お兄さんは無事だったのものの、結果、母親だけが死んだのでした。
その為、彼女を始め親戚中の人が、お兄さんを責めていたのです。
しかし、実際に亡くなった母親の気持ちは違ったのです。
亡くなったお母さんは、一ミリもお兄さんを責めてなんかいませんでした。
むしろ、皆から責められているお兄さんを守りたいと出て来たのです。
私はこの上のケースを電話の彼女に話しました。
「お兄さんを責める気持ちも分かります。
でもね。
お母さんはきっとこう思っていると思いますよ。
もうお兄さんを責めないであげて、
お兄さんのせいじゃないのよ。」
新型コロナウイルスは、身近な人に感染させてしまう事もあるでしょう。
それによって、愛する家族が亡くなってしまう事もあるかもしれません。
そんな時、どうしても感染させた人を批判したくなるものです。
でも、それは第二の悲劇です。
霊能者いわく、亡くなった人は、感染した家族を怨んでいません。
むしろ、お兄さんの事を責めないで。と援護すると言います。
感染して亡くなった人が、願う事。
それは感染させた人を責めるのではなく、
いつまでも、
「兄妹仲良く。」
「夫婦仲良く。」
という愛だと言います。
END